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け、完全栄養食?なんて思ってたけど、考えが変わった理由について

完全栄養食という言葉に引っかかった。
小説の主人公が完全栄養食を食べていた。
私はてっきりバランス栄養食のことだと思っていた。
私は治療の副作用で食事がとりにくいので、補助的にカロリーメイトなどを食べている。しかし、1日の食事としては物足りない。
この小説の主人公は大丈夫なのか、と思ってネットで調べてみたら、
それを食べるだけで1日分のカロリーと栄養を満たす食品が既に結構出ていることに気付いた。遅い。

普段だったら、気にもしないだろう。
私は料理が好きで、食事を作る時間を無駄と考えることはないから。
しかし、食事に困難を感じている今、これはひとつの解決策だ。
状況が変わって、完全栄養食は今の私にとって選択肢のひとつになった。
この視座転換は病気によって得られた学びかもしれない。

完全栄養食というとパウチに入った宇宙食のイメージだが、今ではパン、麺類、カレーなどの食品形態のものがたくさんある。スタートアップ企業だけでなく日清食品のような歴史ある企業も参入している。
考えてみれば即席食品が本来目指す姿なのかもしれない。即席=健康によくない、というイメージは根強いが、科学的に管理され、信頼できる機関のお墨付きがあれば、食生活を大きく変革するかもしれない。

ということで、私は試してみようと思う。病人の食事として。
病人の食事というのはあまり重要視されないテーマだ。
病気だから不味い料理でもガマンして食べなくては。そんな考え方は古い。
病人だからこそ、食べることに前向きになるような工夫が必要だ。
主食とおかずという構成にこだわる必要もないのでは。食べやすさも大切な要素なので、症状や気分に合わせて選べたらいいと思う。
食後に片づけられた病院食を見ているとかなりの量が残されている。
フードロスの視点から考えてもこの分野の改善は必要だと思う。

まずはこの機会に自ら体験してみたい。

◎蛇足
SF映画「ソイレントグリーン」が完全栄養食の時代を描いている。プランクトンを原料とする完全食ソイレントグリーンが実は‥というお話。
高齢者問題にも触れられていて、もはやSFではなく現実のお話だ。
まだ日本に入ってきてないようだが、カナダにSoylent(ソイレント)という完全栄養食がある。この映画を観てこのネーミングだとしたら、怖い。



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