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5分でわかるプレスリリースの書き方  (基礎編)

広報担当者にとって、一番初めにぶつかる壁、プレスリリースの作成。
どんなことを抑えていれば、メッセージが伝わるのかを簡単に解説します。
あくまでも一例ですが、記者クラブ(官公庁、県庁、市役所など)で、配布されるプレスリリースについてわかりやすく解説します。

プレスリリース(報道発表資料)の種類

まず、プレスリリースと聞くと、公式文章であったり、コメントなどを思い浮かべると思います。プレスリリースには、明確にいうといくつか種類があり、普段プレスリリースだと思っていても実は違ったり、プレスリリースにはふさわしくない内容を出している企業を散見します。

プレスリリースには、大きく分けると、
1. プレスリリース(報道発表資料):新製品、新サービス並びに、役員人事、出資や企業買収をはじめ事件事故の発表など、概ね社会的に見て、ニュース性がある企業からの発信する文章を指します。
2. お知らせ:説明会の開催や株主総会、決算報告会のお知らせなど、報道機関に出席を促す通知文がこれに当たります。
3. インフォメーション:ニュース性はあまりないですが、業界のまとめや動向などデータとして報道機関に提供する場合に作成されます。
4. 訃報(物故情報):現職役員、過去の役員など会社に貢献し社葬や関連するステークホルダーが多い場合などに報道機関や記者にお渡しする場合に作成されます。

細かく分けるとまだありますが、便宜上上記を取り上げさせていただきます。

このように、プレスリリースといっても複数の種類があり、その出し方や見せ方により、企業色は、広報としての考え方に特色が出ることが多いと言われています。


 1. プレスリリース(報道発表資料)の基本的な書き方

前回のコラムでの軽く触れましたが、プレスリリースは、タイトルがそのまま記事の見出し、リード文が、記事のリードに、本文が記事の骨子や概要になるように体裁を整えるのが通例です。

プレスリリースとPR文章(テレビ制作や雑誌等の企画向け)と混同している広報やPR会社も多いため、ここでは、厳正にプレスリリースとして記述します。

まず、タイトルですが、簡潔に分かりやすく表現することが必要です。
上述したように、タイトルがそのまま、記事の見出しになるという考えに基づけば、余計な修飾語はつけることができないことを覚えておきましょう。
その一方で、事実関係として、「世界最軽量」「日本初」といった製品やサービスであれば、そこを強調し、タイトルに入れる必要もあります。

また、プレスリリースのリード文には、いくつかのルールがあり、例えば、
XXXX株式会社(本社:東京都XX区、代表取締役社長:XXXXX、以下、XX)は、という書き出しを行うことが通例です。上場企業の場合、4桁の証券コードを入れる場合もありますが、基本形を覚えておくと報道機関や記者が見た場合に、良い印象を与えることになります。
最近では、ホームページのURLを載せるケースもありますが、ここでは、基本として、上記を最低限でも記述するのが基本であると覚えるようにしましょう。

ボディとなる本文では、XXXは、もしくは、弊社(当社)は、という表現を利用し、過度な修飾語を避けると同時に、詳細については、別紙にて説明するスタイルをとることが重要です。
一枚目のプレスリリース本文には、必要最小限の情報と事実、数値的な根拠、製品特徴(サービス特徴)を列挙し、詳細は、記述しないことです。

最近特に多いのが、随筆のようなプレスリリースです。企業の想いとか、社長の想いとかは、プレスリリースでは「ファクトベース」の公的な文章と考えて、極力記述しないようにしましょう。
製品への思い入れや企業努力といったことは、ニュースではなく掘り下げて行う取材や番組などのアナザーストーリーとしては必要になりますが、プレスリリースでは重要視はされません。
よく、簡素な文章だと言われますが、プレスリリースは先ほどの言いましたが、事実ベースに基づく、公的文章と認識することが重要です。

どうしても入れたい場合には、欧米(外資系)の企業がコメントとして記述する、弊社代表XXXXは、本製品のローンチは「ユーザーにとって新しい体験をもたらすでしょう」といった「」書きの簡潔なコメントを入れるようにしましょう。

別紙の取り扱い

別紙には、本文(プレスリリースの一枚目)とは違い、スペックや製品の導入目的、使用することでどのような体験が得られるかを記述します。

以下は、一例ですが製品概要として、別紙には、

 1)製品の市場投入目的
 2)製品の販売チャネル
 3)製品の価格
 4)製品の発売時期

これに、スペック表を挿入するのがわかりやすい別紙となります。
また、可能なのであれば、ターゲット層や想定する販売目標などを入れるのもよいでしょう。サービスの場合には、サービスを構成する概念図などわかりやすい、図を入れるのもよいと思います。

また、文末に会社概要を挿入することを忘れずにしましょう。
会社概要として、設立日、本社所在地、代表取締役社長名、資本金、URL及び事業概要を最低でも記述しましょう。

報道機関や記者によっては、会社概要を記載していくれる場合もありますし、いちいち調べさせずに、分かるような会社概要も作成する必要があります。もちろん、報道機関からの問い合わせ先には、XXXX株式会社 広報部 XXXX (TELとメール)は忘れずに記載するようにしましょう。

最低でもこれらを抑えて入れば、恥ずかしくないプレスリリースが書けるようになると思います。

お知らせやインフォメーション、訃報などは、別途時間があるときに基本的な内容を書いていこうと思います。







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