困窮層DE京大出身の僕の今昔物語 黒のピース3「一家心中の止め方」
子供心に何かおかしいなとは、本能的に感じていた。
僕はTシャツを着る時に顔が隠れる瞬間が恐ろしいと感じる、記憶を探してもトラウマは見当たらないがおそらく乳幼児期に何かあったのだろう。
マスクみたいに口や鼻を封じられるものも、頭にパシッパシッと音がうなり出し、叫び出したくなっていた。
母が包丁を持ち出した時も、父が母を蹴り飛ばして包丁が箪笥の棚の隙間に綺麗に挟まった時もそうだったし、途中高速道路を降りて、川や海沿いで両親が口論をしている時も僕は毛穴がぶわっと広がって、生ぬ