ダンシング・オールナイトで思い出す事

 旧ツイッターで三菱のコルトギャランの話題が出ている時に、ギャランならぬギャランドゥで知られるもんたよしのりの訃報が飛びこんできた。

 親交のあった西城秀樹の訃報も記憶に新しかったので、余計寂しく感じた。

 もんた氏の曲、ダンシング・オールナイトはとてもヒットした。

 刑事もののドラマで容疑者(実は他に真犯人がいる)が口ずさんでいたり、凸凹大学校で南伸介校長が「若い人の曲」の例として出したり。

 ザ・ぼんちの漫才で、橋幸夫の真似で潮来笠を歌ったおさむちゃんが、そのままの声でダンシング・オールナイトを歌い、「あ~れ~?」というのもあった。

 一番好きだったネタは、カックラキン大放送のオープニングの後の短いコントで使われたものだ。

 ステージに立った堺正章がダンシング・オールナイトを歌い始める。声質を似せてきていて、なかなか上手く、拍手が起こる。

 しばらくすると舞台向かって左手に、見覚えのあるサルの着ぐるみが現れる。その絵面がおかしく、会場で笑いが起こっている。

 堺は気付いて歌うのを止めてしまう。

 サルは堺の肩を叩き、耳打ちする。

 堺はサルに言われた事を復唱する。

「もんたの? 父で? モンチッチ?」

 大したネタではない。しかし堺の、GS時代から培った間合いで会場を爆笑に持っていく。

「せっかく来たんだから続きを歌わせろ?」

 サルが歌い始めると(一番おいしい♪ダンシンオールナイ……の部分)、それはボイスチェンジャーによる高音。
 堺はずっこけ、その後巻き戻し早送り画面が流れる。

 これが研ナオコの
「お笑い! お茶の間劇場~」
 コールへと繋がっていく。

 もんたよしのりもモンチッチも、一世を風靡したものだった。 

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