多分親戚のおじさんが買ってくれたんだと思うが、うちに1台のミニカーがあって、トミカより少し大きいくらいのサイズだった。多分日本車である。トヨタの(クジラ)クラウンか、日産(230)セドリック辺りだったんじゃなかろうか。

　うちの母はこれを「ガードマンの車」と呼んでいた

　多分勘のいい方はすぐにピンときただろうし、脳内にテーマ曲が流れている方もおられるだろうが、ここで言うガードマンは単なる警備会社ではない。テレビドラマ「ザ･ガードマン」はかつて大人気だった作品で、パトロール車としてオペルレコルト(レコード)Cが使用されていた。

　私はこのドラマは記憶に無いが、別の刑事ドラマで覆面パトカーとして、レコルトCが使われていたのを観た記憶はある。
　もしかしたら6気筒のコモドーレ(カマドール)だったかも知れない。

　その後レコルトDにモデルチェンジとなり、1976年まで輸入されていた。

　オペルは日本ではかつてはよく見かけたドイツ車だったという話である。P1、P2辺りは地方の鉄道風景にも合いそうである。鉄道模型に使えるミニカーも出ている。

　少し立派なクルマを置きたいが、アメリカ車では大きいという時に良いのではないか。医者のクルマとか。

　今にして思えば、オペル･レコルトに似ているという日本車のミニカーが何だったのかも気になる。

　弟分に当たるカデット(A、B)は日本の小型車開発にも影響を与えたという。小型モノコックボディにオーソドックスな水冷4気筒1000ccOHV、後輪駆動、前輪独立懸架、後輪リジッド、4人乗りという構成は、初代トヨタ･カローラ、初代日産サニーの参考になった事がうかがえる。スタイリングは特に初代サニーに似ているし、スポーツモデルが展開された事も似ている。

　アメリカ人がアメリカ資本のオペルをアメリカ車だと認識していたとするなら、まさにアメリカ人が良く言う「アメリカ車を徹底的に研究したクルマ」がアメリカで人気になった事になると思う。