岬めぐり考その他

 山本コウタローさんが亡くなられた。

 私はリアルタイムではっきりと知っている訳でなく、1980年代初頭に初期「笑っていいとも」に出演していた時のキャラがなんとなく愉快で面白いと思っていた位だった。当然番組内ではこの人が「走れコウタロー」や「岬めぐり」を歌ったのだと紹介されていた。「岬めぐり」は番組内で何度か歌っていたなあ。

 この「岬めぐり」に関しては、本人は北海道を旅行しているように歌ったいるという雑誌記事を読んだ記憶があるが、神奈川県という話も聞いた事がある。
 (おそらく)失恋で旅行するのが北海道か神奈川かでだいぶ変わってくるが、どちらともとれる歌だ。

 どこでもないどこかへ。フォークにはこういう旅が似合うのである。

 もう1つ超有名な「走れコウタロー」は曲の感じもあって、よくパロディが作られていた印象がある。私は原曲より先に「ピンポンパン体操」の「走れ 走れ 金太郎 お茶碗新聞飛び越えて 走れ 走れ 金太郎 トイレは近いぞがんばろう」を知っていた。
 初期「笑っていいとも」の替え歌コーナー「私のメロディー」では「いいとも青年隊」を織り込んだ歌詞を作ってきた人がおり、「東大受験の(野々村)真君 スケートスキーが大好きで 滑った 転んだ 落っこちた 絶対合格俺のもの」とか、映画で松田聖子と共演したばかりの羽賀研二は「奪え 奪え 聖子ちゃんを (郷)ひろみなんかにゃ渡さない」とか、まあ当時の芸能界を覚えていないと意味不明だが傑作だった。

 コウタローさんが担当していた深夜放送の番組から生まれた「たいこめ辞典」は長く書店の棚にあったのを覚えているし、古本屋で200円位で見かける事もあった。「米押しダルマ」はここから生まれたのだった。

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