さくらももこ先生のこととか

 自分は、ちびまる子ちゃんとかの熱心なファンという訳ではないんだが。

 ずいぶん昔の話になるけれど、まだ20代だったころに、ちびまる子ちゃんを知った。まだアニメになる前だ。
 確か、ある雑誌で「いまどきのこども」、「おもひでぽろぽろ(原作の方)」と並べて取り上げられていたのと、少女マンガ好きの知り合い(男)に教えられたのが同時くらいだと思う。

 なんというか、思い出すには早すぎるような、そのまま忘れていたい過去をえぐり出すような作品だと思った(これはもう少し成長した青春時代を描いた作品にも感じる)。実際、そういう作家、エッセイストは結構いる。しかし絵柄はかわいいのである。かわいいのは自分だけかよ(ブスを描かせると天下一品)みたいな話もあったのだが。緻密でカラフルな絵の描ける人である。なんとも絶妙なバランス感覚だ。

 それまで、「懐かしの~」というのはあった、が、「三丁目の夕日」も「おもひでぽろぽろ(原作)」も、ほぼ知らない過去だった。しかし、これはついに知ってるものが懐かしになってしまったのが判った。私は山口百恵も西城秀樹も山本リンダも知ってるのである。山本リンダなんかはちびまる子ちゃんのアニメ化で復活したような所もあるんじゃないかと思う。
 ネタは忘れたが中で出てきた曲について、「これとあれは同じ頃には流行ってないだろう」と言っていた知り合いがいたが、絵柄の為か、そういうのは本質ではないように思えるのもすごいと思った。
 そういえば静岡県民だから判るというネタもあったな。避難訓練とか。

 自分がおもしろいと思ったのは「心の声」、「冷静に見ている現在の自分」が突っ込みを入れる所だった。アニメだと(cvキートン山田)だ。これは発明かもしれない。
 あと「顔に縦線」の多用もこの作品からだろうか。きんぎょ注意報は「汗」の使い方が素晴らしかったが、ちびまる子ちゃんというと顔に縦線が浮かぶ。

 作風からは単なる「マンガ家」「アニメ原作者」にとどまらない、色々な事に首を突っ込んで、それを作品に昇華している感じがあった。
 色々巻き込んでいる感じもあって、近くにいると大変そうな感じもする。そういえば、はまじのモデルの人が本を出した事もあったな。

 さくら先生とオカルト関連との接し方は大丈夫かという話題が、知り合いから出たりしたが、実際の所がどうだったかは判らない。

 歳をとった所が見たい作家だった。

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