アニメ思い出し語り 24 ヤッターマン(初代)

 前作「タイムボカン」は大好きだったのだが、その次の作品として始まった「ヤッターマン」は自分にとってはどこか微妙であった。しかも第1回(放送は元旦、大みそかは間違い)は観ていない。

 しかし程なくして、クラスの友達が、その吹っ切れたようなバカバカしさに注目したのだ。
 ガンちゃんアイちゃんがなぜヤッターマンに変身できるか、おもちゃ屋の宣伝ロボとして作られ始めたヤッターワンが「地球の裏表」をひとっとびできるのか、メカの素ってどうやって作るんだとか、重要な所は一切、いさぎよいまで説明が無いのである。(リメイク版では一部説明がある)

 富山敬さんの「解説しよう」も完全ではないのだ。

 この、説明なしに変身するパターンは続くゼンダマン、オタスケマンも同様である。

 今回の敵はドロンボー一味、泥棒というよりインチキ商売による詐欺で毎回儲けた金でメカを作る。同じ街で同じ看板でインチキをやるのだが、ヤッターマン以外見破れない。インチキ商売と言っても健康食品は扱っていなかったような気がする。

 毎度おなじみ3悪のパターンが定番となる。「タイムボカン」と違うのは大ボス、ドクロベエ(CV滝口順平)の存在である。「ドロン子ちゃん」、「アカポンタン」、「おしおきだベェー」など、毎度お決まりのセリフを話すのだ。あの声で。

 空力を無視して空を飛ぶヤッターペリカンや、海中のみならず宇宙にも行けるヤッターアンコウも登場。中学生が作れるレベルじゃないぞ。
 ヤッターパンダコパンダという「大丈夫かその名前」なメカや、「スキーを履いたビヤ樽」のヤッタードジラも出てくる。ヤッターブルルンも忘れてないよ。

 ヤッターパンダコパンダの登場回で1つ記憶に残っているのは、気持ち良い朝の山で「オッハヨー」と3悪の1人ボヤッキーが叫ぶと「パンダー」と帰ってくる。「おはようなのに、晩だって言われた」とか言っていると、リーダーのドロンジョが山に対して言う言葉が間違っていると「ヤッホー」と叫ぶと、「ヤッター」と帰ってきてヤッターマン登場となるのだ。

 この作品からコクピットメカが増え、中でもおだてブタはテーマソングまで作られた。金田一春彦氏は「豚もおだてりゃ木に登る」という言葉はこの番組から生まれたと語っていた。
 おだてブタのテーマソングはとてもウケたが、タイムボカンシリーズと言ってすぐ名前が出る山本正之の曲ではないのは意外である。

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