動くプラモデルの記憶

 浮沈式潜水艦(トラブルにより)浮上せずとか、タミヤがなぜ1/35なのかといった話は広く知られている所である。

 タミヤの伝導機構については、基本工作セットとして現在も続いている為、これはこれで興味深いので、いずれやってみるのもいいと思っている。

 そして動かすといえば、伝説の航行ユニット、マブチの水中モーターも忘れる訳にはいかない。
 これも様々な物をモーターライズさせる、魔法のようなユニットだったのである。今もタミヤから出ているらしい。

 自分の場合は、まだ諸々よく分からない頃からサンダーバードのプラモデルが存在していた。民放での再放送の頃である。動かないものもあったが、モーターライズで動くのが偉かった。ドリルが回転するやつとかあった。

 あと、当時は気付かなかったが、キャプテンスカーレットの追跡戦闘車のパチモンが売っていたのも思い出す。

 この手ですごいのが、自分は現物を見ていないが、宇宙大作戦のエンタープライズ号のモーターライズまであったと先輩から聞いたことがある。あんな物、どうやってモーターライズすると言うのか。走ったり綱渡りしたりしたらしい。

 電人ザボーガーは分割タイプのプラモデルしか持っていなかったが、歩くのもあったらしい。歩くマジンガーZもあった。
 この「歩く」は結構バカにできない。後にゾイドやZナイトといった、大人にも許容される歩くプラホビーが生まれるからである。メカニマルはまた別系統なんだろうが。
 確かにリアルロボットブームでは無視されがちに感じた要素である。
 え? ミンメイ人形? あなたマニアックなもの知ってますなあ。

(キャラクターもの)プラモデルは結構動くという基本は、ゼンマイ走行宇宙戦艦ヤマトがヤマトファンに不人気だった事で、流れが変わったとも聞く。

 同じ頃、1974年の映像作品、日本沈没に登場する潜航艇の「わだつみ」や飛行艇「おおくに」のプラモデルも無動力で存在したが、「え? こんなんなの?」という素朴なものに感じた。

 この素朴な印象は、未来少年コナンのメカのプラモデルが最初に出た時にも感じた。

 1978年、バンダイから発売された「宇宙からのメッセージ」のリアべ・スペシャルが、「動かないリアルなキャラクターものプラモデル」のエポックだとされる。これは「スター・ウォーズ」公開を挟んだ事とも関係するだろう。

 その後、機動戦士ガンダムのプラモデルが恐る恐る発売される。最初は大きめのスケールのものにトイ的要素があったガンプラも、情景に合わせる方向のモデラーが盛り上げた事もあって、その方向に進化していく。ポーズの自由度も上がっていく。

 一方でトイ的プラモデルもまだまだあり、Dr.スランプアラレちゃんのほよよカーチス等は、ゼンマイで歩いたのである。

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