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リルケの詩「秋」を生ける

2016 9/22〜9/25
いちかわれいこうと生徒によるいけばな展
「秋」のイメージで生けた私の作品

Herbst
Rainer Maria Rilke

Die Blätter fallen, fallen wie von weit,
als welkten in den Himmeln ferne Gärten;
sie fallen mit verneinender Gebärde.

Und in den Nächten fällt die schwere Erde
aus allen Sternen in die Einsamkeit.

Wir alle fallen. Diese Hand da fällt.
Und sieh dir andre an: es ist in allen.

Und doch ist Einer, welcher dieses Fallen
unendlich sanft in seinen Händen hält.

高校生の頃からリルケの「秋」が好きでした。
リルケの研究者、神品芳夫先生はずっと憧れでした。学生の頃、神品先生のゼミで学ぶ機会がありました。

先生が授業で朗読してくださったリルケの「秋」。情景が目に浮かぶ、その美しい発音を忘れることができません。

縁あって草月を学び始めました。初めての花展は秋に開かれました。私はリルケの「秋」を生けようと決めました。

落ちるものすべてを両手で受け止めてくれるひとりの人。その受け止める瞬間のイメージで構想を練りました。いちかわ先生は、私の抽象的なイメージに丁寧に耳を傾けてくださり、花材選びや花器などアドバイスくださいました。

仲良しのカリグラフィー作家さんに、「秋」のイメージで作品を描いていただき、コラボしました。
秋の日、生け終わった作品を眺めながら、この作品に至るまでのたくさんの思い出が蘇りました。

カリグラフィー: F.Akiko

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