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一人旅が好き!

1人で旅をしよう

今年の誕生日は1人旅をしよう。何となく、思いついたのが、2月下旬。4月11日に旅に出る。あたしの1人旅には、どうしても「ライブ」や「舞台」が絡んできてしまう。財力の問題で、「ライブ」「舞台」絡みの旅をすると、純粋に1人旅を楽しむお金の余裕がなくなってしまう。「ライブツアー」があれば、最悪のケースだと全地方全公演に行ってしまうし、それは純粋な1人旅の余裕はない。

コロナでライブツアーがない。それを逆手にとって、純粋に1人旅をしようと思ったのだ。
旅先の候補はいくつかあった。できるだけ近場で、自然の中で旅ができて、旅費を4万くらいに抑えられる場所。その中で、あたしは昨年10月に続いての、箱根に旅行先を決めることにした。前回、完全にスルーしてしまった、箱根湯本観光も目的のひとつではあった。

そこでぶち当たったのが、「1人」という壁。箱根は1人で旅をするところではないらしい。家族で行く場所、温泉なのだ。1人で泊まれる宿はほぼなく、2人分の宿泊費が必要になる。2人分お支払いをすれば大丈夫なところも結構ある。

そこで見つけたのが、小田急トラベルの『おひとリップ』というプラン。
あたしの泊まりたかった「月の宿 紗ら」も対象だった。1泊2日、交通費朝夕食付で38500円。即決した。本当はGoToトラベルが再開されるのを待とうと思ったが、どうにも再開はされなそうで、早めに予約をした。

このプランは、新宿⇔箱根湯本のロマンスカー乗車券が含まれている。そして、展望車も切符が取れれば、料金そのまま。もちろん、希望は前展望で出した。ただ席数は少なく、人気。取れる保証はされなかったが、自分の力ではどうにもならないので、小田急トラベルにお任せした。旅の手配中は緊急事態宣言下で、小田急トラベルの実店舗は営業休止。電話での交渉だったが、3月に緊急事態宣言が明け、実店舗が一部営業を再開したので、来店予約をした上で、支払いと切符の受け取りに新宿まで出向いた。

結果、ロマンスカーは行き、帰りとも、展望車の1列目の切符が取れていた。先頭車両の1番前、何かあったら死ぬなとは思ったが、まあ、旅を楽しむのに余計なことは考えない。あとは天気の賭けに勝つかくらいで、準備も旅慣れしていると、当日朝にやる感じ。1人だし、誰に迷惑がかかるわけではない、1人旅が好きな理由もここだ。好きなところに行って、好きなものを食べて、好きな距離を歩き、好きに過ごす。野良犬のようなあたしの性分には合っている。野良犬と違うところは、好きなように動く為に旅の計画をしっかり練るところ。分単位で予定を決めるところくらいか。昔はこれが崩れると、完全に混乱して全てが崩壊したが、最近はかなり柔軟になって、少し予定が狂うくらいなら何とかなるようになった。

4月11日(日)

4月11日朝。遠足前の子供みたいに3時台に目が覚めた。二度寝はダメ。準備もあるし、起床した。
結局、バタバタと7時頃家を出て、新宿駅へ。スターバックスでコーヒーを買ったら、時間は丁度良かった。
8時00分発、はこね3号。初めて乗るロマンスカー。視界良好だ。

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普段、進行方向に先頭で走ることなどないし、なかなか面白い。
途中、小田原城や富士山が見えた。

9時23分、箱根湯本着。荷物をキャリーサービス(有料だが宿まで運んでくれるサービス。こういうものは観光地ならではでありがたい。)に預け、予定通りの箱根登山列車に乗り込んだ。

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箱根登山電車は、スイッチバックを繰り返して走行する。方向音痴なあたしは、もはやどちらがどちらの方向か、どこに進もうとしているかもわからず大混乱。・・・正直苦手だ。だがとても景色は綺麗で、悪くない。

目的地は、箱根彫刻の森美術館。あまりの駅の小規模さと昭和感に拍子抜けした。もうちょっと、オシャレな感じなのかと思っていたからだ。彫刻の森なんて、正直言えば、美術図画工作不器用女王のあたしにとっては、理解しがたいものが並んでいるというイメージだ。もっと高貴なものかと。徒歩2分、到着した彫刻の森美術館は、やっぱり異世界だった。

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チケットブースには、日曜日だがほとんど並んでいる人はいなかった。そして入場ゲートをくぐると、いきなりエスカレーターで標高がさがる。ああ、山の中なのかと、なんとなく思う。エスカレーターを降りて、まず目に入ったのは満開の桜だった。桜と言っても、おそらく八重桜。それでも桜好きなあたしには、嬉しい歓迎だ。

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青空に映えて、美しい。あまり時間の余裕がないのだが、しばらく見入ってしまった。
深追いすると、いくらでも時間がかかりそうなので、よく理解できないオブジェを、何となく眺めながら敷地内を一周した。一番印象に残ったのは、やはりこれ。「幸せをよぶシンフォニー彫刻」

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中はこんな感じでとても綺麗。螺旋階段が中心にあり、ステンドグラスのデザインがとても興味深い。

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足湯もあった。事前にネットで、箱根にはそこらじゅうに足湯があるので、大きめのタオルは必須というのを見たので、タオルは持っていた。10分程足湯に浸かった。

ピカソ館ももちろん入ったが、やはりあたしにピカソを理解する能力はなささそうだ。だがとても興味深いと思った。芸術家の考えることは、やはりちょっと風変わりな気がする。

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ピカソ館を周って、順路通りに歩き、理解できないなかなか面白いオブジェを観ながら、エスカレーターを昇り、ショップに入った。気に入ったピアノ型の鉛筆削りなどと、友人へのお土産を散々迷った上購入して、2時間と少しの彫刻の森に別れを告げた。

箱根登山電車で箱根湯本駅まで戻り、駅の近くのお土産店を何件か周る。もちろん、エヴァ関連のものも。友人へのお土産も購入。そのまま昼食を食べて、宿に向かう予定。明日の箱根湯本の出発と、帰りに戻る時間では、箱根湯本の土産店はほぼ閉まっている。今は閉店時間を早めているところも多く、次の日の帰りでは何も買えない。

ランチは「知客茶屋」を選んだ。元々旅館だった建物を改築したか、何かしたお店らしい。豆腐と山芋の料理がメイン。そこそこ値段ははったが、ボリュームも多いし、+250円で、自然薯に変更できたりする。少し入店に時間がかかったが、とても美味しかった。

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昼食を終えて、宿に向かった。早川を渡る「ゆもとばし」実に自然が綺麗だ。流れる川がとても美しい。

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思ったより駅から遠くなく、程なく宿に到着した。ここだ。

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あまり大きな宿でない。ひっそりと佇んでいる感じ。
15時のチェックイン時間を前に、14時半頃チェックインして、浴衣を借りた。少し時間前に、部屋を案内された。部屋の場所は4階。

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プランにはダブルベッド設定しかないのだが、ベッドが広い!奥にあるのが部屋の露天風呂。
紗らには、空いていれば自由に入れる貸し切り風呂が2つあり(月地の湯と花天の湯)早速そこに向かった。花天の方が幸い空いていた。
近くに大浴場もあり、アイスキャンディーがサービス。一つ頂いた。

その後、誕生日だし贅沢しようかと、アロマトリートメントをした。顔なんてもはやどうでもいいので、酷い肩こりとむくみ対策。途中で寝落ちた。アロマオイルは拭いてもなんかベタベタ。月地の湯の空きを待って、のんびり入った。

紗らの凄いところ(というか反面恐ろしいところだが)は、とにかくドリンクがフリー。3階にコーナーがある。アルコールでさえフリーで、大きな冷蔵庫にチューハイの缶はあるし、スパークリングワイン、ビールなども自由に部屋に持って帰って良い。20時の夕食を前に、早速スパークリングワインに手を出した。サーバーから注ぎ放題。危険・・・。

部屋に戻って、とにかくのんびりタイムだ。とにかくのんびりが目的でもあったので、部屋の露天風呂にスパークリングワインを持ち込んで入って、好きな詩集を読んで。19時半頃、食事の準備はできていますので、という連絡が来たので、早速向かった。

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夕食も、一部のアルコール、ソフトドリンクなどがフリー。そこまでこだわっていないので、果実酒系を何杯か飲んだ。食事は、和牛しゃぶしゃふのコースを選択。(和牛すき焼き、海鮮しゃぶしゃぶも選択可能)
前菜のお皿がとても綺麗。三日月の形をしている。

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メインの和牛しゃぶしゃぶはこんな感じ。

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大満足な夕食だった。ただ量は多いので、箱根湯本駅付近の食べ歩きはオススメできないかもしれない。あたしは昼食が14時くらいになってしまったので、夕食を20時選択にして正解だった。
部屋でゆっくりしたら、眠くなってきた。大浴場「和月」に行っていない。朝にしようかとも思ったが、時間はあるので行ってみた。ほとんど人はいなかったが、若い女の子の2人組がキャピキャピしていて、正直比べると体型は崩れてるし(笑)、目立たないようにそそくさと去った。
そのまま、屋上庭園Moon Restに行ってみた。星が見えるかも?と期待したのだが、たまたま時間的に雲がかかってしまっていたようで、星は見えず残念・・・。

1時頃寝た。次の朝、部屋の露天風呂で朝風呂をしたかったのもある。

4月12日(月)

良い天気だ。外の空気が気持ち良い。部屋の露天風呂に入り、8時半、朝食だ。

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寄木細工が使われていたり、やはり何かオシャレなのだが、量が多い・・・。とても美味しかった。満足。

10時前、チェックアウトした。荷物はキャリーサービスに預ける。箱根湯本駅までお散歩のつもりで歩いた。プランに、箱根カフェの箱根プリンシェイクの無料券がついていたので、飲んでみたが、甘すぎで、生クリームモリモリで、うーん。オススメはしないかも。

移動はこの日はもっぱらバスだ。まず、「星の王子さまミュージアム」に向かった。バスで30分くらい。「星の王子さま」はかなり昔に読んだのだが、テーマが深く、興味深いので、一度行ってみたかった。

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月曜日ということもあり、空いていた。入園後のガーデニングの美しさに心が揺れ動いた。吉谷桂子さんという方が手がけているらしい。その世界ではとても有名な方みたい?

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春に来て良かったと思う。園内は、星の王子さまの物語だけでなく、作者のサン=テグジュペリについても深く触れられていた。
昼食はここの併設レストラン、「レストラン ル・プチ・フランス」。

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誕生日ということで、勝手に誕生日的なものを食べた。「Hana」はあたしのハンドルネームで、大切な人があたしをこう呼ぶので、敢えて本名でなく、「Hana」でお願いした。味は普通のパンケーキ。

ショップでは、パソコンケースとマウス、友人へのお土産を購入し、予定のバスで「桃源台」に向かった。箱根神社に行きたかったので、箱根海賊船で向かおうかと。バスで30分くらいで到着し、とりあえずチケットを買った。
少し時間が余っていたので、この前(昨年10月)にお世話になった「はなをり」に少しだけ寄ってみた。海賊船乗り場から徒歩2分くらいなのだ。確認したいこともあったので、何となくロビーだけ眺めて、足湯にお邪魔して、すぐに戻った。
海賊船は、全て「クイーン芦ノ湖」で運行されていた。もちろん乗りたい海賊船。今回は片道で元箱根港まで乗った。

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外にも出てみたが、風が強く少し寒かったので、室内に戻って、何となくコーヒーにポーションミルクを入れて飲んだ。

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ここから箱根神社まで徒歩で15分くらい。天気はいいし、お散歩のつもりでゆっくり歩いた。だが、途中から鬼の階段・・・それは、神社とはそういうものなのに、すっかり頭から抜けていた。聞いてないよ、登山なんて!心の中で叫びながら、必死で昇った。明らかに運動不足・・・。

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参拝して、おみくじを引いた。「吉」こんなものだろう。「大吉」を求めるのは贅沢かな。旅なら「吉」くらいでちょうどいいのかも。絵馬も書いたが、自分の幸せ求める方が先じゃない?(笑)

隣に九頭竜神社の新宮があるので、そこにも参拝し、龍神水も汲んだが、荷物が重くなった。水は重い。

箱根神社を後にし、バスで箱根湯本駅付近まで戻る。ひとつ手前のバス亭で降り、帰りのロマンスカーの時間まで時間があるので、夕食を食べることにした。お蕎麦を食べたかったので、「はつ花」に向かった。

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はつ花さんを前に、橋の上でなんかセンチメンタルな気持ちになっていたら、今日は17時閉店と言われてしまった。何てこと!幸い新館が開いているようなので、そちらに向かう。

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せいろ蕎麦。あまりに食べすぎだったので、この量も結構入らない。もちろん完食はした。お蕎麦は地味だけれども美味しい。

店を出ても、まだ暗くはない。今はもう日がのびているのだ。しかし、箱根湯本駅近辺のお土産屋など、18時にもなるとほとんど開いていないが、幸い駅の中の土産店がまだ開いていたので、そこで時間を潰した。

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キャリーサービスで荷物を受け取り、18時39分発、はこね38号で帰路につく。旅はあっという間。

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今回の旅で、ひとつ挑んだことがあった。それはウォークマンを一切つけないこと。箱根の自然の中では可能かもと。それは可能だったが、新宿駅に降り立った瞬間にウォークマンをつけたくなった。あの意志の混濁した都会の駅で、耳に入るものは正直苦手。あっちこっちに人の思惑が散乱していて、耳を塞ぎたくなる。

家に着くまでが旅。21時頃帰宅した。

この状況では、しばらくライブツアーなどなさそうだが、そもそも旅行に行くのもはばかられる状況になってしまった。この旅行の際は、運よく色々な自粛的なものが、形式的にはなかった。ライブツアーがないなら、また何処かに純粋な旅を計画しても良いかも。状況が許されるならだけれども。

箱根

何となく、あたしにとっては箱根はエモい場所だ。楽しい旅だった。1人旅はやっぱり好き。素敵な誕生日を過ごせたと思う。もっと遠くにも行きたいと思うが、東京都付近に住んでいると、「箱根」は気分転換の旅には凄く適している気がするな。また行きたいと思える旅だった。

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