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シリアルキラー展に行ってみた

東京・銀座で開催中の「シリアルキラー展2022」に行ってみました。
実在のシリアルキラー(連続殺人犯)が描いた絵画、イラスト、その他ゆかりの物品を拝見できる珍しい企画。

事前のオンライン予約が必須。
18歳未満は入場NG。

会場はヴァニラ画廊。JRだと新橋駅が最寄り。
地下二階というのも趣きがあり。

場所が少しわかりにくく、一度通り過ぎてしまった。

事前に予約した時間に現地に行く。一時間ごとの入れ替え制。
私が行った時間帯は客が数人しかおらず、じっくり鑑賞できました。

以下にシリアルキラーの説明とその展示物を記録しておきます。館内では撮影不可なので写真はないですが、閲覧注意でお願いします。





■ジョン・ウエイン・ゲイシー(1942年生まれ/男性/アメリカ)
パーティでピエロに扮することが多く、「キラークラウン」と呼ばれた。映画「IT」のモデル。
殺害人数:33~34人
最期:薬殺刑(52歳)
展示物:自作の絵画。絵画の作品数が最も多く、そのほとんどがピエロを描いたもの。背景の木が細かく描かれていた。

■エドワード・ゲイン(1906年生まれ/男性/アメリカ)
遺体を解体して家具(人の皮膚で覆われた椅子など)、仮面などを作った。映画「悪魔のいけにえ」、漫画「ゴールデンカムイ」の江渡貝弥作のモデル。
殺害人数:2人
最期:病死(77歳)
展示物:現場の農場の一部、墓拓、本など。墓拓(魚拓のお墓版)というものを初めて知った。

■ヘンリー・リー・ルーカス(1936年生まれ/男性/アメリカ)
「ハンニバル・レクター博士」のモデル。ここでは書けないぐらいの残忍さ。
殺害人数:11人(自供では300人以上)
最期:刑務所内で病死(64歳)
展示物:自作の人物画(自画像?)。

■オーティス・トゥール(1947年生まれ/男性/アメリカ)
前述のヘンリーと共犯して多くの罪を犯した。ここでは書けないぐらいの残忍さ。
殺害人数:6人(ヘンリーと共犯で30人以上の殺害を自供)
最期:刑務所内で病死(49歳)
展示物:自作のイラスト。黒魔術を連想させるような絵。

■アイリーン・ウォーノス(1956年生まれ/女性/アメリカ)
映画「モンスター」のモデル。
殺害人数:7人
最期:薬殺刑(46歳)
展示物:①直筆の手紙(非常に達筆で几帳面さが伺える)。②下着カード(名刺サイズのカードに本人が使用していた白い下着の切れ端を封入したもの)。

■ダニー・ローリング(1956年生まれ/男性/アメリカ)
刃物で滅多刺しにするため「ゲインズビル(フロリダ)の切り裂き魔」と呼ばれた。映画「スクリーム」のモデル。
殺害人数:8人
最期:薬殺刑(50歳)
展示物:自作の絵画が数点。CDのジャケットや雑誌の表紙に使われるようなクオリティ。

■ニコラス・クロー(1972年生まれ/男性/フランス)
殺害して人肉を食べており、「パリの吸血鬼」と呼ばれる。
殺害人数:1人以上(正確な数は不明)
現在は刑期を終えて自由の身。
展示物:自作の絵画が複数。等身大の巨大な絵がインパクトあり。あと解剖中の絵も生々しい。

■アンソニー・ショア(1962年生まれ/男性/アメリカ)
殺害人数:4人(全て女性、強姦後に絞殺)
最期:死刑(55歳)
展示物:自作の女性イラスト。普通に雑誌に載るようなプロレベルのイラストだった。

■ハドン・クラーク(1951年生まれ/男性/アメリカ)
殺害人数:2人
服役中。
展示物:自作の着色イラストが数点。動物一体と、笑顔の女児の組み合わせが多かった。

■ピーター・サトクリフ(1946年生まれ/男性/イギリス)
ヨークシャーリッパー(切り裂き魔)と呼ばれる。
殺害人数:13人
最期:2020年に新型コロナウイルス感染により死亡(74歳)。
展示物:自作の人物スケッチ(自画像?)。

■ウェイン・ロー(1974年生まれ/男性/台湾→アメリカ)
バイオリニストとして活動したり、学業成績も優秀だったらしい。
殺害人数:2人(通っていた大学で銃を乱射)
現在服役中。
展示物:写真を使った独特なアート。出展されている中では最もアート性が高いと感じた。

■ジェラルド・シェイファー(1946年生まれ/男性/アメリカ)
連続殺人をした保安官
殺害人数:8人以上
最期:収監中に他の囚人に刺殺される(49歳)
展示物:自作の鉛筆画。首が切断された裸体の成人女性が描かれていた。余白には英文もいくつか書かれていた。「killer art」「cut me off a slice」等の肉筆が生々しい。

■ハーマン・ウェブスター・マジェット(1861年生まれ/男性/アメリカ)
殺人用のホテルを作って経営。
殺害人数:27人以上
最期:絞首刑(35歳)
展示物:①事件現場のホテルの瓦礫の一部。②受刑中に作った木製の置時計。

■アーサー・ショークロス(1945年生まれ/男性/アメリカ)
殺人後に遺体を解体して性器、睾丸、乳房などを食べたりした。
殺害人数:14人
最期:獄中で心停止(63歳)
展示物:①自作の絵画=裸体の女性(ただし頭部がブタ)が生首を片手に持っている構図の絵。ラメ入り。②免許証サイズのカードに殺害現場の車のシート?の一部を切り取って封入したカード。カードには「13/100」と書いてあり、おそらく100枚限定で13番目の品という意味。

■ボニー(1910年生まれ/女性/アメリカ)&クライド(1909年生まれ/男性/アメリカ)
実在の殺人カップル。狂信的なファンも多く、ふたりの葬儀にはそれぞれ2万人近くが集った。
殺害人数:13人
最期:二人とも警官により射殺される(ボニー23歳/クライド25歳)
展示物:①検視時の写真。②ボニーの服の切れ端を額装したもの。

■ジェフリー・ダーマー(1960年生まれ/男性/アメリカ)
殺害人数:17人
最期:刑務所内で他の囚人に撲殺される(34歳)
展示物:①事件現場のアパートの欠片、②自分の?右手のイラスト。

■ジム・ジョーンズ(1931年生まれ/男性/アメリカ)
カルト教団の教祖。900人以上の集団自殺を主導。
最期:銃で自殺(47歳)
展示物:名刺、自宅の物品

■トミー・リン・セルズ(1964年生まれ/男性/アメリカ)
州を渡りながら殺人を繰り返したため「クロスカントリーキラー」と呼ばれる。
殺害人数:22人以上
最期:薬殺刑(49歳)
展示物:自作の絵画。人物画なのだが背景の模様と色が独特。

■ロバート・ベルデラ(1949年生まれ/男性/アメリカ)
殺害人数:6人(監禁・拷問後に殺害)
最期:収監中に心臓発作で死去(43歳)
展示物:自作の独特なタッチのイラスト。立った状態の男性が描かれており、性器が強調されている。彼は拷問で男性性器に針を挿入していたらしいので、それを描いたのかも。

■ハーバート・マリン(1947年生まれ/男性/アメリカ)
大地震を防ぐために連続殺人を犯した。
殺害人数:13人
現在も服役中
展示物:自作の絵画。シリアルキラーが描く絵は人物画が多いが、彼は「山」の絵しかなかった。風景画ではなく、イメージで描いたっぽい。

■キース・ジェスパーソン(1955年生まれ/男性/アメリカ)
トラック運転手。犯行を自供する手紙にスマイルマークを描いていたため「ハッピーフェイスキラー」と称される。
殺害人数:8人
現在も服役中
展示物:①青色の手形、②自作の絵画。皮が剥げた顔の絵とか自画像とか。

■ドロシア・プエンテ(1923年生まれ/女性/アメリカ)
表向きは面倒見がよい老婆のシリアルキラー
殺害人数:9人
最期:獄中で老衰死(83歳)
展示物:指紋、自作のイラストなど

■クレイ兄弟(レジナルド・クレイ/ロナルド・クレイ)(1933年生まれ/男性/イギリス)
ロンドンで暗躍した双子のギャング。映画「レジェンド」のモデル。
殺害人数:2人?(その他多数の犯罪に関与)
最期:レジナルド=病死(66歳)、ロナルド=病死(61歳)
展示物:自作の絵画。巧いとは言い難い風景画や墓地の絵だが、ずっと見てられない重さがあった。

■テッド・バンディ(1946年生まれ/男性/アメリカ)
「シリアルキラー」という言葉の語源となった。映画「テッド・バンディ」のモデル。
殺害人数:30人以上
最期:電気椅子による死刑(42歳)
展示物:法的な書類?

■ケネス・ビアンキ(1951年生まれ/男性/アメリカ)
「丘の絞殺魔」(主に絞殺して遺体を丘に遺棄したため)
殺害人数:12人
現在も服役中(終身刑)
展示物:自宅のドアノッカー。立派なドアノッカーだった。

■ローズマリー・ウエスト(1953年生まれ/女性/イギリス)
殺害人数:10人(夫と共犯)。実子も殺害している。
現在も服役中(終身刑)。夫は拘置所で自殺。
展示物:直筆の手紙。

■マーサ・ベック(1920年生まれ/女性/アメリカ)
結婚詐欺師のレイモンドという男性と共謀して女性らを殺害。
殺害人数:4人(実際は20人以上?)
最期:電気椅子による死刑(31歳)
展示物:毛髪、紙にキスマーク&サイン

■チャールズ・ミルズ・マンソン(1934年生まれ/男性/アメリカ)
マンソンファミリーという集団(30人ぐらい)を率いて共に暮らした。
マリリン・マンソンの「マンソン」の由来。
殺害人数:9人
最期:病死(83歳)
展示物:写真多数、自作の絵画多数。路上の落書きのような絵。

■デニス・ニルセン(1945年生まれ/男性/イギリス)
同性愛者の公務員。殺害後、遺体とともに生活していた。
殺害人数:6人(実際は15人?)
最期:獄中で死亡(72歳)
展示物:直筆の手紙

■デイヴィッド・バーコウィッツ(1953年生まれ/男性/アメリカ)
郵便局員。「サムの息子」と名乗る。「サムの息子法」(加害者が自身の犯歴を出版・販売して利益を得ることを防ぐ法律)の元になる。
殺害人数:6人
現在も服役中(禁固365年)
展示物:直筆のメモ書きの書類。

・・・

入場料金は2,000円で、パンフレットが付いてきます。展示品の全てが収録されているわけではないです。

展示品に関する殺人犯の説明が詳細に書かれている。

メモ取ったりしたので、1時間は結構すぐに経ちました。
行ってよかった。

絵に関しては、長時間観てられるものと観てられないものがありました。
下着や車の一部の封入カードを見れたのはビックリ。

私は昔、プロ野球選手のカードを集めていたことがあり、選手のユニフォームやバットの一部を収めたカードも見かけました。「メモラビリア(記念品)カード」といいます。アメリカはこのカード文化の発端で、野球などのスポーツ選手の他、映画・ドラマで使用された衣装の一部などもカード化され、高額で取引されています。まさか犯罪者の遺品までカード化されているとは……。

7月18日まで開催中。

・追記
ピエロで思い出しましたが、ある女性がある場所で自分の写真を撮ってもらった時、脚の近くに「ピエロの顔」が写りこみ、後日その脚を怪我したという話を取材したことがあります。もちろんピエロなど居ない状況です。又聞きのためこれ以上の詳細は不明。

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