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ブロードウェイで「CHICAGO」を見た日

ニューヨークのブロードウェイで「CHICAGO」を見た。人生初のミュージカル観劇で、ものすごく感動した。

今までミュージカルといえば、劇中で歌が始まる種類の演劇というくらいの認識しかなかった。正直、今でもまだそれくらいしか知らない。
けれどもその、歌のある演劇がものすごいんだった。

まず、私は生歌というのをほとんど聴いてこなかった。そんな私にもわかるほど、ミュージカルの生歌は、遠くからマイクで拡大されたドームライブとは訳が違う。

息を吸い込む音、唇が離れる時の音、喉が震えて肺が膨らむ様子。生歌には動画で見る何倍もの情報がある。肉体と結びついた、声というか音というか振動というか波動のようなものが歌なんだった。私は歌という文化を初めてほんとうに知ったんだと思うくらい、CHICAGOでの歌に感動した。

それから踊り。踊りに関しても私は素人。ただもう、CHICAGOの踊りは、人の肉体とはかくも逞しくしなやかなのかと感服するしかないほどに、ダイナミックなんだ。
汗がひかって、血管が浮いて、つま先まで力がこもった肉体。細かい英語なんかわからなくても、それだけで見る価値がある。理解とか解釈を寄せ付けない、逞しさがあるんだった。

要素を取り出せばキリはないんだけど、本当に最高なのでぜひニューヨークに行ったら観劇してほしい。派手なセットはなく、オーケストラとアクターたちのシンプルにして究極に洗練された演目です。

もし彼らのように歌えたら、それだけで世界はちょっと違って見えると思う。あれだけ豪快に開脚できたら、少しは胸を張って街を歩ける気がする。

肉体が健康で、あわよくば柔らかくて引き締まっていたら、なんだか色々なことがやれそうな気がするし、やりたいことも増えそう。
自分の体の可能性もとい可動域を制限してるのって、年齢やポテンシャルではなくって、めんどくさがりなだけだろう、私。

とにかく彼らからのエネルギーが伝播してきて、帰国したらヨガのレッスンを頑張ろうと思うんだった。まずは、そこから、ゆっくりと。

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