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2024/3/10 「保留の箱」を持つ魚座の新月

3/10(日)18:00に魚座で新月となります。
12星座最後の星座である魚座でホロスコープはひとまわり。今では占いという面が強いホロスコープも、基本は暦です。牡羊座で始まり、魚座で終わるという1年間がホロスコープ暦という感じでしょうか。
最後の魚座での新月となります。

春三月は別れの季節でもあり、しんみりすることも多いです。
特に、311以降は別の意味であまりに重いものが関わってくることにもなりました。今回の新月はちょうどそのタイミングでもあり、なんとなく心に引っかかる事や思い出すこともあるかもしれません。

過去の苦しい事や悲しい事は、ご自身の中でどういう立ち位置にあるでしょうか。

思い出しては腹を立てるものになっていたり、終わったことを蒸し返して周りの人に嫌われたり、いつまでたっても嫌なものとして存在し続ける場合もあります。
過去のことなので取り返しがつかないわけで、だからこそ安心して罵ったり怒ったりもできる、なんて面もあります。まあ負け犬の遠吠えとも言えそうなことかもしれませんが、そんなことはよくあります。
「そんなことしても仕方ない、吹っ切って前を向いて!」というアドバイスも理解できるけど、それでもどうにもできない。

そんな「過去への執着」みたいなものは、魚座の担当になります。
もう終わっちゃったこと、どうにもならないこと、だけど……心残りがいろんな形であったり、後悔や憎しみがあったり、幸せだったからこそ失われたことがつらかったり、そんなどうにも吹っ切れないものたちを最後にどーんとまとめて受け止める場所を担当しています。

捨てるか捨てないか迷っている保留の箱、みたいな。

この「保留の箱」がない人は、一見判断が早くて迷いがなくてうらやましいように思えるでしょう。

ところが、保留の箱を持っていない人はいません。
一見何の迷いもない人であっても、保留の箱を持っています。
ただ、その規模は人それぞれ。
ちょっとしか保留しない人もいれば、ずーっと長く保留している人もいます。ちょっとしか保留しない分、判断のために力を使う場合もあるし、保留するために力を使う場合もあります。
どういうタイプなのかは、それぞれ違うのですが、とにかく保留の箱を持っていないという事はないです。誰もがどこかに保留の箱を持っています。

魚座はその保留の箱をどう扱うかに、とても長けています。
どんな取り返しのつかない後悔が入っていても、「おっ、今日はいいのがはいってるねー」と鮮魚を仕入れる魚河岸の目利きみたいなノリです。
かといって、どうにかしてくれるわけでもないのです。
ここが、保留の箱の扱いのコツです。

どうにかしようとあがいて、なんとか仕留めるという方法もあります。
が、魚座はそういう事をやってもどうにもならなかった最後の最後を担当しているので、ほかの12星座のうち11星座までが煮ても焼いても食えなかったものを「はいはいー、いいのがあがったねぇ」と言ってザルに入れて持っていきます。
ただ、持っていくだけです。
その先どうするのかは、いまいちわかりません。
彼らは無意識や混沌に戻す役割だと言われているのですが、それがどういう事なのかは、理性的に考えることの真逆にあるので、「わからない」が正解なようです。

分からなさ。

これは、なんでも答えがあるとされている現代において、ものすごく嫌われるか、逆にものすごく魅力的にみえるか、そんな両極端な現れ方をします。

熱心に手帳を使いたいと思っている人は、自分の無意識や自覚できない部分をなんとか把握したくて、魚座領域のことを真逆の立場にある乙女座領域=明確化してルールや規則を発見し、対処方法を見つけて混沌を整理整頓するということにとても強く憧れます。

が、そういう人は時に、魚座のドロドロした「保留の箱」の大切さを踏みにじる事で、明確な答えを手に入れようとしてしまう事があります。
なんとなく、これではうまくいかないような感じがありますが、踏みにじっている時はそれが最高のやり方だと思いつつやっていると思います。

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