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難しいは難しい

言霊というものがあります。
言葉には力が宿っていて、その言葉の意味が何かしらの効果を催すという考えです。
信仰心の有無には関係なく、商品企画の世界にも言霊があります。

新しい製品を考える時に無難な結果を求める人はいません。
少しでも計画より多く売れてほしい、なんならヒット商品になってほしいと願います。
一方で多くの市場はコモディティ化しており、余程のことをしなければ明確な差別化は生まれません。
そんな状況に直面して、一つの言霊を生み出してしまうのです。
「難しい」と。

難しいという言葉は、状況を把握するだけの効果に留まりません。
その言葉の通り、物事を難しくさせたり、解決を困難にさせる影響力があります。
難しい、だからアイデアなど出ない。
難しい、だから解決などできない。
そんな後に続く言葉によって可能性は封じられてしまいます。

実態として難しいのか簡単なのかはさておき、重要なのは「できる」と言葉にすることです。
活路を開くには活路があると信じなければ始まらないからです。

コモディティ化した市場において差別化が難しいと感じることは多々あります。
その一方で考えてもらいたいのが競合の動きです。
競合が増えれば競争はより激しくなりますが、競合が増えるということは何かしらの手立てで差別化を図っているということです。
それは価格や宣伝かもしれませんし、販売店との契約条件かもしれません。
新製品がどこからも出てこないのであればともかく、常にどこかが新製品を出しているのであれば、活路はいくらでもあるということに他なりません。
また、どこも新製品を出さなくなったのであればそれも逆にチャンスです。

難しいと捉える思考は恐怖に慄く心と同じです。
それはあなたの動きを竦ませてしまいます。
容易にできるはずだ。その為にすべきことは何だ。
楽勝だ。何かを見落としているはずだ。
そう考えることが活路を開く言霊になるのです。

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