見出し画像

まさかまだ恋しているとは

気がついたら40歳に近づいている
驚く。
わたしはいいのかどうかは別として
30代初めくらいにみられるので、
それに甘んじて何となく暮らしていたのだが、
紛れもなくわたしはいい歳、である。

30代は何をしていたのか考えたが、32歳の時に婚約者が亡くなり、それから5年ほど誰にも興味が持てず、誰も好きにならなかった。

だからといって寂しいとかもなく、ただ、彼は何をしているのかなと毎日考えていた。

それから今の彼に突然出会い(出会いって突然ですよね。よく出会ったと思います)
とりあえず「好き」という気持ちは伝えたいという結論に至った。

想いを伝えたとき、彼はぶるりと震え伝え、「冗談…では、ない?そんな素振りは見せなかったから…」
彼はよく考えてくれたらしく数ヶ月後「よろしくお願いします」と言ってくれた。
(あまりに返事が遅いから半ば諦めていた)

正直わたしは永遠をのんびり構えるような性格ではなくなり、好きなら好き、愛している、大切だと、都度伝えずにはいられない人になったのだと思う。

だからわたしは今の彼の「彼女になりたい」という意味ではなかった。
今考えるとおかしな話だけれど、ただ、とてつもなく大切ということ。
すき、と伝えたら、これからも「あなたを大切に思う。1人ではない」と伝えられることが
許される、そんな思いがあった。

だから、付き合うという選択肢があったことに
驚いた。
むしろそこまで考えてくれていたのかと感動さえしていた。

お付き合いして半年強。
私たちは手を繋ぐだけで一杯一杯です。
特にわたしが、手を繋ぐと胸がいっぱいになり、毎回泣きそうになり
何も話せなくなります。
このことを友人に言うと「中学生みたい」と笑います。

わたしは昔嫉妬をよくしていました。
でも、彼が亡くなった時、あの馬鹿げた嫉妬はなんだったんだろう
生きてればそれで充分だし、むしろどこかで生きていれば、
それでわたしは幸せだったのにと後悔しました。

今の彼にはたまに嫉妬します。
その度、わたしは誰かと結婚は難しいのではないかとも感じます。
ただ、わたしは彼の幸せを願っています。
わたしは、わたし自身で幸せの為に生きていますが、楽しい時間は彼がいることで心がふわっとして、見るものが全てぷるんとみずみずしく映ります。

最近ふたりで話していると、笑いが互いに止まらなくなることがあります。
わたしはそのくしゃくしゃな彼の顔をみると
思います。

永遠に、永遠に笑っていてね。

学生の頃の私。
あなた、この歳になってもまだ恋してるよ、
びっくりじゃない?

でもずっと恋してるのって、
たぶんわたしらしい

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?