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【崩壊率の数式!】映画「アメイジング・スパイダーマン」は会社に裏切られたカート・コナーズ博士(リザード)の逆襲?!〜ネタバレ考察とあらすじ紹介〜

#映画 #スパイダーマン #アメイジング・スパイダーマン

1.映画「アメイジング・スパイダーマン」の続編(3)が出る確率は0,0000000...%(つまりまずない...)

「アメイジング・スパイダーマン3」が出る確率は0,0000000…….

まず0%と言っていいでしょう。

もう「アメイジング・スパイダーマン3」が出る可能性はありません。

なぜなら、映画「スパイダーマン:ホームカミング」以降は、トム・ホランドに主役が移り変わっています。

映画「アメイジング・スパイダーマン」は不振の影響を受けて、より若く、おそらくは万人受けしやすいキャラと思われるトム・ホランドに主役を切り替えてしまいました。

映画の評判や興行収入も好調です。

更に歳を取れば取るほど、若い学生役は難しくなります。

しかし「アメイジング・スパイダーマン」の続編の可能性がなくなった今だからこそ、この映画は見る価値があります。

アンドリュー・ガーフィールドがスパイダーマン役に苦闘した、その軌跡がまさにそこに刻まれているからです。

リアルタイムでは不振だったのが、うそのような内容の充実ぶり。

「アメイジング・スパイダーマン」も「アメイジング・スパイダーマン2」

も傑作です。

確かにトム・ホランドの方が万人受けする善人キャラではあるかもしれません。

アヴェンジャー・シリーズでアイアンマンと絡ませるうえでも、その方が都合がいいです。

後々の展開のことを考えると、これはやむを得ない主役交代劇であったかもしれません。

しかしニューヨークのダウンタウン辺りをうろつかせ、そこでスパイダーマンとして活躍させるなら、アンドリュー・ガーフィールドの方が合っています。

わかりやすく例えるなら、トム・ホランドは陽キャラ。

アンドリュー・ガーフィールドは少し陰キャラ。

映画としての深みを感じさせるという点では、むしろアンドリュー・ガーフィールドの方が適任です。

なぜなら人間は陽の部分だけでなく、少し影のあるものにこそ惹かれてしまうからです。

もともと「スパイダーマン」は最初の3部作が好調で、それに続く続編としての新たな3部作が予定されていました。

しかし監督のサム・ライミ監督が降板。

その後代わりの監督がマーク・ウェブになることが決定。

それに応じて、もともとの3部作の続編ではなく、新たなリブートとして再始動することになりました。

よってこれもおそらく3作作る予定ではあったのでしょう。

「アメイジング・スパイダーマン」の主役候補には、ジェイミー・ベル、アントン・イェルチン、アーロン・ジョンソン、アンドリュー・ガーフィールド、ローガン・ラーマン、オールデン・エアエンライク等の名前があがっていました。

この中で何故アンドリュー・ガーフィールドが選ばれたのか?

当時26歳のアンドリュー・ガーフィールドでは若干歳をとり過ぎではないか、という声もあったようです。

しかしそれまでの実績と俳優としての力量が買われたのでしょう。

今となっては遥かに若いトム・ホランドにとって代わられているので、何をか言わんや、てなもんですが、当時の見解としてはおそらくこれが最適解と言ったところだったのでしょう。

実際アンドリュー・ガーフィールドの学生役は、見ていて何の違和感もありません。

申し分ない適役であったと言えるでしょう。

2.「アメイジング・スパイダーマン」と「アメイジング・スパイダーマン2」との関係性は?(ネタバレ考察)

「アメイジング・スパイダーマン」と「アメイジング・スパイダーマン2」

との関係性ということで言えば...

「アメイジング・スパイダーマン」の1の冒頭で、父親は何故突然姿をくらましたのか?、という謎が提示されます。

しかし1ではその謎は解消されません。

ピーター・パーカーは父親と共に働いていた研究者のカート・コナーズ博士と接触します。

カート・コナーズ博士は当初ピーター想いの優しいおじさんとして接します。

しかし彼は父親の失踪の理由を答えません。

彼は失った片腕をなんとしてでも取り戻したいと思い、ある日危険な実験に手を染めてしまいます。

そして彼はリザードに変身します。

姿形が変わっただけでなく、精神的にも変調をきたしたのか、それまでには考えられないような暴力性が彼に芽生えてしまいます。

オズコープ社にある「ガナーリ装置」を使い、街中に生物剤を撒き散らす。

そのことによって、正常な人間も爬虫類化し、超人化します。

そうやって人間はそれまでの弱さ、脆さから開放される...

そうして最初はピーター想いの優しいおじさんであったカート・コナーズ博士の精神は狂気へと変貌してしまうのです。

もちろんその試みは失敗に終わりますが。

そしてラストでは謎の人物が独房の中のカート・コナーズ博士の元に訪れ、

「父親の真実を息子に話したか?」

と尋ねます。

カート・コナーズ博士は、

「彼には手を出すな。」

と言っていますので、ああいった事件を起こした後も彼の心にはピーターに対する良心が残っていることが伺えます。

父親の真実をバラしていたら、塀の中で消されていたかもしれない。

しかし彼が語らなかったことで、ピーターの問いに答えるものはなく、謎は次作にもちこされます。

オズコープ社の腹黒さ(本当はこちらが真の黒幕なのですが)にも、1の段階ではまだピーターは全く気づいていません。

そして父の真実は、次作「アメイジング・スパイダーマン2」の最後の方で、遂に明かされることになります。

ですので「アメイジング・スパイダーマン」と「アメイジング・スパイダーマン2」と2作セットで見て頂くことをお薦めします。

今からでも間に合います(笑)。

アンドリュー・ガーフィールドがスパイダーマン役で苦闘した姿は、公開後何年も経った後に見直しても、多くの人々の心を打つでしょう。

トム・ホランド版でスパイダーマンが気に入った人々も、またアンドリュー・ガーフィールド版での違った魅力を感じ、そこに虜になってしまうに違いありません。

2はアクション性や特殊効果の派手さ、ゴージャスさが更に増し、1よりパワーアップしています。

個人的には2の方が好きですが、ストーリーを順に追っていくという意味では、やはり1、2
と順々に見ていった方がいいでしょう。

それでは次に、映画「アメイジング・スパイダーマン」

のあらすじを順にご説明していきましょう。

3.映画「アメイジング・スパイダーマン」のあらすじbegin 〜父が残した「崩壊率の数式」とは?〜

映画の冒頭、 ピーター・パーカー(アンドリュー・ガーフィールド)の父親リチャード・パーカー(キャンベル・スコット)は、妻メアリー(エンベス・デイヴィッツ)と突然家を出ていき、行方不明になってしまいました。

そしてピーターは叔父のベン(マーティン・シーン)と叔母のメイ(サリー・フィールド)の家に預けられて、そこで育てられました。

高校生になったピーターは、ある日地下室で父親のカバンを発見し、中を調べると1人の男性が父親と一緒に写っていました。

またカバンの中のファイルには「00 崩壊率の数式」というものが書かれていました。

ベンは彼はカート・コナーズ(リス・エヴァンス)といって、父親と共にオズコープ社で研究をしている博士で、父親と仲が良かった人物だと語ります。

だがあの日以来全くこちらに顔を出さなくなった、と。

電話すらもない、と。

ピーターは更にコンピューターでカート・コナーズのことを調べます。

ホームページを見ると、

「弱者のいない世界」

「すべての人間が平等に」

とスローガンが書かれてありました。

ピーターは、オズコープ社の研修生のふりをして潜り込み、博士に会おうと企みます。

コナーズ博士は爬虫類学の権威で、トカゲの研究をもとに異種間遺伝子交配による自己再生医療の研究を行っていました。

ピーターは偶然ぶつかった人物が「オズコープ 00」という資料を持っていたことに気づきます。

ピーターが更に研究室の奥に忍び込むと、そこでは蜘蛛の研究が行われており、そこでピーターは突然蜘蛛に襲われます。

そしてピーターは地下鉄で酔っぱらいにからまれ、応戦しているうちに、自分に超人的な能力が身についていることに気づきます。

ピーターはコナーズ博士の自宅を訪れ、自分がパーカーの息子であることを伝え、父が残した「00 崩壊率の数式」の話をします。

コナーズ博士に気に入られたピーターは、後日研究室を訪れることになります。

そこで「ガナーリ装置」というものを目にします。

「ガナーリ装置」とは抗原性薬剤を詰めて、上空で雲にして街中に降らせるというもの。

理論的にはそれでポリオを絶滅できる、と博士は言います。

動物(トカゲとハムスター)のCGでシュミレーションし、「00 崩壊率の数式」をそこに入れると、被検体の身体の再生に見事成功しました。

ピーターが家に戻ると、ベンが家の前に待ちかまえていて、ベンとの約束を忘れていたピーターは激怒されます。

2人は口論となり、ピーターは家を出て行ってしまいます。

ピーターを追いかけたベンは途中、強盗に撃たれてしまいます。

ピーターが駆け付けた頃にはすでに出血も激しく、そのまま帰らぬ人となってしまいます。

ピーターはベンを殺した犯人を探します。

そしてある日自動車盗難をしようとしていた男をピーターが捕獲していたところに警察が現れます。

警察は逆にスパイダーマンの方こそ怪しい人物だと疑い、逮捕しようとしますが、ピーターは難を逃れます。

4.そしてコナーズ博士はリザード(トカゲ男)に変身する

コナーズ博士の研究室ではトカゲとハムスターの遺伝子交配が成功し、ハムスターの脚が再生していました。

コナーズ博士はオズコープ社ですぐに人体実験をするよう迫られますが、それを拒否すると、クビを宣告されてしまいます。

悲嘆にくれるコナーズ博士は、自分の身体で人体実験をし、そこで既に失っていた片腕の再生に見事成功します。

しかしその時、博士の身体に既に異変が起こり始めていたのです。

爬虫類に変身した博士(リザード)はウイリアムバーグ橋の上で大暴れします。

スパイダーマンはそこに現れ、車の中で死にそうになっている子供を助けます。

しかし警察はリザードではなく、スパイダーマンが怪しいと考え続けており、スパイダーマンに逮捕状を出します。

ピーターはコナーズ博士のもとに訪れ、

「爬虫類を捕食する方法は?」

と尋ねます。

「ない。爬虫類は食物連鎖のトップにいる。」

「ニューヨークに新種が現れたらしい。」

「大きくて美しい。」

「具合でも?」

「最高の気分だよ。」

「 素晴らしい夜明けだ。」

「 素晴らしい。」

そしてテーブルの下では、トカゲとの遺伝子交配が成功し、脚が再生したはずのハムスターが血だらけになって肉を漁っていました。

5.コナーズ博士は、「ガナーリ装置」を使い、街中に生物剤を散布しようとする

パーカーはグウェン・ステイシー(エマ・ストーン)の父であるジョージ警部(デニス・リアリー)のもとを訪れ、橋で暴れまわった怪物の正体がコナーズ博士であるとバラしますが、ジョージ警部は信じません。

コナーズ博士は遺伝子交配の研究で失くした腕を取り戻そうとしたが、そのせいで爬虫類に変性したのだと主張しますが、セキュリティに取り押さえられて外に出されてしまいます。

「これからは孤独も疎外もなくなる。」

「種々の遺伝子を取り込むことで人間じゃ次の段階へ進化する。」

「生存には適合が必要だ。」

「蛇の如く姿を変え、私を閉じ込めていた肉体を脱ぎ捨てる。」

「私が人類を救う。」

「私の計画の邪魔はさせんぞ。ピーター・パーカー!」

コナーズ博士はリザードの姿で高校に現れて、ピーターを襲います。

ピーターはなんとかコナーズ博士を説得しようとしますが、

「救いもなく、苦しむ人々を私が救う。治してやる。」

と言って聞く耳を持ちません。

ピーターはグウェンに電話し、コナーズ博士を止めるには解毒剤が必要であると言います。

「オズコープ社へ行ってくれ。」

「血清用のファイルがある。」

ピーターはコナーズ博士の研究室に忍び込み、コンピュータを調べると、コナーズ博士は動画の中でこう語っていました。

「私は弱者や疎外される者のない世界を作りたかった 。」

「より強い人間を作りたかったが無理だ。」

「 人間は弱くて惨めで情けない生き物だ。」

「 強くなれるなら人間である必要はない。」

「 より速く、より賢くなれるなら 、これは人間への贈り物だ。」

コナーズ博士は、オズコープ社の「ガナーリ装置」を使い、街中に生物剤を散布することを企んでいました。

緑色の生物剤を撒かれた人間は、全員が爬虫類のトカゲ人間と化してしまうのです。

6.映画「アメイジング・スパイダーマン」の結末(ラスト)〜スパイダーマンは解毒剤で間一髪、街を救う〜

ピーターはすぐにグウェンに連絡し、オズコープ社から避難するよう電話します。

スパイダーマンは警察から追われており、グウェンの父ステイシー警部が現れて、マスクを剥いで、スパイダーマンの正体がピーターであることがバレてしまいます。

「奴がオズコープ社へ。グウェンがいます。」

「止めないで。」

スパイダーマンはその場からなんとか逃走しますが、目標のオズコープ社までは遠く離れていました。

その時、橋の事件で息子を助けられた父親(クレーン会社勤務)がクレーンのアームを道に向けて、スパイダーマンのために近道を作ることを考え出し、そのおかげでスパイダーマンは早くオズコープ社に着くことができました。

グウェンは父と落ち合い、解毒剤を渡し、スパイダーマンに渡すよう頼みます。

その頃、コナーズ博士はオズコープ社で「ガナーリ装置」を既にセッティングしていました。

スパイダーマンはオズコープ社の屋上で、コナーズ博士と格闘を始めますが、すぐに捕らえられてしまいます。

「哀れだな、ピーター。」

「母親も父親もいない 。」

「おじも死に一人っきりだ。」

そこへステイシー警部が現れ、スパイダーマンに解毒剤を渡します。

スパイダーマンは解毒剤をセッティングし、間一髪で街に生物剤が散布されることを防ぎます。

その時、転落したスパイダーマンをコナーズ博士は手を伸ばして救います。

コナーズ博士は爬虫類の姿と化してもまだ人間の心が残っていたのです。

そして再生したはずの片腕はボロボロになっていきます。

警部はコナーズ博士と格闘した際の傷が深く、既に虫の息でした。

「人が来る前に、先に消えろ。」

「私が間違ってた。」

「君は街に必要だ。」

「ひとつ約束してくれ。」

「もうグウェンに近づくな。」

「いいな。」

コナーズ博士は逮捕され、ステイシー警部の葬儀が終わり、グウェンはピーターのもとを訪ねますが、ピーターは、

「もうだめだ。」

「もう会えない。」

と言い、グウェンに別れを告げます。

しかしメイおばさんは、

「ピーター、あなたはダメな人間じゃない。」

と励まし、

また、ベンおじさんの過去の電話メッセージの、

「困難が人の運命を決める。どんな人間になるかを。」

「偉大な人間になるとしたら、それはお前だ。」

「お前は才能を授かった。」

「それをどう使うかは考えろ。」

「その結果何が起きようと私達はお前の味方だ。」

の声を聞いて励まされ、ピーターはもとの楽天性を取り戻し、スパイダーマンとしての活動をまた再開するのでした。

ラストでは謎の人物が独房の中のカート・コナーズ博士の元に訪れ、会話をします。

「父親の真実を息子に話したか?」

「いや。」

つまり喋っていたら彼は消されていたかもしれない、ということが暗示され、父の真実はここでは語られないまま次作に持ち越され、そこでこの映画は幕を閉じます。

7.映画「アメイジング・スパイダーマン」とその後の「スパイダーマン:ホームカミング」、「スパイダーマン: ファー・フロム・ホーム」との相違点は?

映画「アメイジング・スパイダーマン」とその後の「スパイダーマン:ホームカミング」「スパイダーマン: ファー・フロム・ホーム」との相違点を一言で表現すると、

それは...

映画としての仕掛けそのもので魅せるような、映画の作り方に変わった、といったところでしょうか。

アメイジング・スパイダーマン・シリーズではピーターの心情に重きが置かれていました。

それが映画のストーリーが大きく動いていく、そのダイナミズムそのもので魅せるような映画の作りに変わったことで、アメイジング・スパイダーマン・シリーズとはまた違った素晴らしい魅力に満ちたスパイダーマン・シリーズに生まれ変わっています。

その傾向は「スパイダーマン: ファー・フロム・ホーム」の方で特に顕著で、ホログラムでの戦いや、トニー・スタークが遺した人工知能「E.D.I.T.H.(イーディス)」などの存在が物語の重要なフックとなって、映画に見る側を思わず唸らせるような素敵な趣を与えていきます。

「スパイダーマン:ホームカミング」、「スパイダーマン: ファー・フロム・ホーム」2作ともおもしろいですが、どちらか1つと言われれば、自分なら「スパイダーマン: ファー・フロム・ホーム」の方を推します。

しかし「スパイダーマン: ファー・フロム・ホーム」は「アベンジャーズ4/エンドゲーム」のその後の世界なので、できたら「アベンジャーズ4/エンドゲーム」を見てからの方が、ストーリーの繋がりが理解しやすいかもしれません。

ですので物語が大きな広がりを見せるという点では現行のスパイダーマン・シリーズの方が見応えがありますし、いやいやそんな映画会社の計略にむざむざ乗ってたまるものか(笑)という人は、アメイジング・スパイダーマン・シリーズをご覧頂くのがいいかもしれません。

アメイジング・スパイダーマン・シリーズもどちらが完成度が高いと言われれば1より2でしょう。

しかしストーリーを順に追うという点では1から見るほうが望ましく、その流れで2まで見てしまうと、

「こんなに伏線張り巡らせてるのに、2で終わってしまうのはもったいないなぁ。ここで終わってしまうと中途半端感が半端ない。3の続きが見たかったなぁ。」

そう思ってしまうはずです(笑)。

これからスパイダーマン・シリーズが更に続いていっても、アメイジング・スパイダーマン・シリーズの素晴らしさは時を越えて語り継がれることでしょう。

映画「アメイジング・スパイダーマン」

是非お薦めです。


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