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片岡義男さんの新刊と波乗り。

片岡義男さんの新刊が発売された。

片岡義男さんの本が発売されると、僕は決まって本屋で買う。お気に入りの本屋さんに電車で赴き、本棚からその本を手にして、レジに持って行き、お金を払い、カバーを付けてもらって店を出る。この地域で多く店舗を構えている本屋さんの本店であるおかげか、新刊発売間もなくの時にお店に行って在庫なし取り扱いなしってことはこの本屋さんではない。

買ったあとは、いつも決まって近くの喫茶店に行く。これが先に書いたエッセイに出てくる喫茶店だ。

お気に入りの本屋で、お気に入りの片岡義男さんの新刊を買って、お気に入りの喫茶店でコーヒーを飲む。この一連の流れが決まると、とても清々しくなる。

この清々しさ、ほかの時にも感じていると気づき、それはどんな時だったか、コーヒーを飲みながら考えてみた。

それは波乗りの時だった。

波と風が具合が定まり、お気に入りのサープポイントの、波が決まってブレイクするお気に入りのポイントで波を待ち、セット胸肩あたりの、ここはあえて、レギュラースタンスの僕からするとバックスタンスになるグーフィーの波を横に一本乗り切って、一緒に波乗りした仲間達とポイント近くの売店の店先でお店のコーヒーを飲みながらその日の波について語らう。

片岡さんの新刊と波乗りは、僕にとってたいへん似ている。

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