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遠野遥「破局」読みました

こんにちは。
MoriKeiです。

遠野遥さんの「破局」を読みました。
この本は2020年の芥川賞受賞作でもあります。

なかなか良い本だったので感想を書いていきたいと思います。

まず、全体的な感じが「村上春樹さんの小説みたい」という印象を受けました。
主人公がどことなく自分の事を客観視してみている所がそう感じたのかもしれません。

エリート大学生が、二人の女性の狭間で破滅していくと言うストーリーなのですが、主人公の男性が変わった思考をします。

先ほども書いたように自分の事を客観視している所だと思うのですが、とにかく自分の正しいと決めたルールに従い、感情で物事をみると言うことがあまりありません。

それが何とも空虚で中身の無い人間に見えてきます。
社会のルールを守る模範的な市民を演じてますが、かなり偽善的で独善的な男性です。
「自分は模範的な市民だから、社会のルールを守らなければいけない。」と言う意識だけで生きていて、実際は何も中身の無い男性です。

ただ、この主人公は性欲には抗うことが出来ません。
結果、二人の女性に人生を翻弄され「破局」へと向かって行くことになります。

もともと付き合っていた麻衣子という女性は、主人公とにていて(自分の中で)論理的にな思考をする空虚な女性に見えました。自分が有利になるために上手に立ち回ることも忘れない女性です。

ものがたりの序盤に出てくる灯と言う女性は、主人公に欠損している感情で動くタイプの女性です。釣り合わないようにも思われますが、この女性は性欲が強く、主人公は自分の性欲を解消出来るこの彼女に乗り換えてしまいます。

自分の中のルールが通用しない彼女に乗り換えたことで、今まで噛み合っていた歯車か狂い一気に破局へと突き進みす。

登場人物が自己中心的な思考をするので、読んでいて「嫌だな」と感じる人もいると思いますが、他の本にはない「圧倒的な虚無」を感じることの出来る本だと思います。

読み出しはつまらなく感じるかも知れませんが、次第に引き込まれて行きました。

この作者の他の本も読んでみたくなりました。

個人的にはオススメの一冊です。

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