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第3話「フェスやライヴのお仕事紹介」~実際どんな仕事なんですか?その魅力は?~

日比谷音楽祭2020は新型コロナウイルスの件で、残念ながら開催中止になってしまいました。
今年のラインナップは、桜井和寿/ 菅田将暉 / 武部聡志 / 谷村新司 / DREAMS COME TRUE /久石譲 /南こうせつ、そこに更に、OAU / ストレイテナー /KREVA / MIYAVI and more! って。もう他では見ることなできない、日比谷音楽祭のコンセプトあっての奇跡的並びだったのですが仕方ない。。。残念すぎる。

しかし、落ち込んでばかりいる場合でもなく、開催中止を余儀なくされたことで予定されていた仕事を失ってしまったスタッフの皆様に、日比谷音楽祭としてやれることを、少しでも金銭的補償ができないか、ということで、クラウドファンディングでプロジェクトを立ち上げました。何故ならば、この音楽祭だけではなく、彼らプロフェッショナルなくして全国のフェスやライヴは再開できないからです。

詳しくは下記をご覧頂きたいのですが、

readyfor.jp/projects/HMF2020/

そのなかで、「支援してもらう対象を明確にするためにフェスやライヴに関わるスタッフはこれだけいて、こんな仕事内容なんですよ、という紹介をした方が良いと思います。」とクラウドファンディングのREADYFORさんとの打ち合わせで言われ、書いてみたお仕事紹介が、書いているうちに若い人たちにこの業界に興味を持ってもらうきっかけになるかもという内容にもなってきたなあと思ったのと、読んでもらった人からすると新鮮だったようで、こういったことを知ってもらうことも日比谷音楽祭のいくつかのミッションの一つでもあるので、noteに残すことにしました。

ですので、あくまでも私見ですが、ここにあるのはそれなりにフェスやライヴの仕事ばかりしてきた自分からみたお仕事紹介です。あくまでも私見です。改めて考えると自分も好きでこの仕事をしているし、今回の件でへこたれたりせず頑張る気満々ですし、魅力的な仕事だと思っています。同じ仕事でも千差万別ですし、それぞれのスタンス、考え方、やり方があるので、異論もあるかもしれませんが、あくまでも一例であり、私見だと思ってください。

余談ですが、某フェスでは制作統括的役割をしながらFROM STAFFというブログをやっていたのでその際に数年に渡って撮り溜めていたフェスの現場写真が出てきて、それがとても役に立ちました。普通カメラマンが撮れないタイミングだったり、行かない場所や視点の写真なので、これ貴重な記録だなあと改めて思いました。


舞台監督 / PA(音響) / 照明 / ローディー(楽器)/ 施工 / 出店管理 / 運営 の順にご紹介していきます。

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舞台監督

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ステージ全般における統括や進行のまとめなど、リーダー的な役割を担うのが舞台監督です。
舞台上の全てのことに関わるので、その仕事は多岐に渡ります。
例えば、舞台の設計時点からその仕事ははじまっており、バンドメンバーの立ち位置をどのような並びにするのか、ということを一つ取っても、ステージの寸法と、機材や楽器のスペース、メンバーの人数と演奏しやすい場所と距離感、各セクションのスタッフのオペレートに必要なスペースとの兼ね合いなど、コンサートがトラブルなく進むための最適なレイアウトをつくることをしながら、同時に演出面でもどのようにステージを魅せるか、アーティストや演出家などと話をして、ステージセクションをまとめ、プランを立てます。
その後はステージプランを遂行するための段取りを組み立て、当日のタイムテーブルやリハーサルの計画を作成し、進行するなど、舞台監督の仕事は最初から最後まで、全てのことを把握し、導く必要があり、広い知識と多くの経験、そしてリーダーシップが求められる、非常に重要な仕事です。
舞台監督がステージスタッフを集め、予算を管理することもあります。

小さなツアーでは1名、アリーナクラスのツアーなどでは2~4名、またはそれ以上の人数のチームで仕事をします。
音楽フェスでは各ステージにそれぞれ1~3名の舞台監督が担当者としてつきます。
舞台監督会社に所属する人もいますが、個人事業主としていくつものアーティストツアーを担当する人も多く存在します。
日比谷音楽祭のYAONでは亀田誠治率いる大所帯のトップミュージシャンによるバンドがあり、さらにそこに次々とトップアーティストが入れ替わりで出演するスペシャルなステージなので舞台監督の仕事も通常のコンサートに比べてイレギュラーも多く、経験豊富な舞台監督さんが率いる3~4名のチームが担当してくれています。


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PA(音響)

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コンサートの音の部分を司る大変重要なセクションです。
来場者に音楽を届けるスピーカーのシステム設計と設置、ミュージシャンの演奏しやすいモニター環境をつくること、簡単にいうとこの二つになりますが、マイクやケーブル、スピーカーなどたくさんの機材の管理と設置、そのうえで機材のオペレーターとしての仕事があり、非常に繊細な技術と耳が求められ、コンサートのクオリティーを決める重要な役割を担います。
経験を積めば、アーティストやプロデューサーの好みの音を相談しながら、コンサートで鳴らす音を一緒に創るプロセスを共有したり、ボーカリストと同じ環境の音を聴き、歌唱のコンディションを整えるサポートをしたりと、音楽の特別な部分に関わることになり、
このことは同時に来場者の「良かった。心地よかった。感動した。」というような感想に直結し、ミュージシャンの「演奏しやすかった。」にもダイレクトに影響を及ぼすので、
とてもやりがいのある仕事とも言えます。

大小さまざまなPA会社が存在し、コンサートのステージセクションの中では照明さんと並び、人数の多いセクションであり、男性も女性も多く活躍します。
日比谷音楽祭のYAONでは短い時間にトップアーティストが次々と入れ替わるステージなので、そのなかで音のクオリティーを担保するPAさんにかかるプレッシャーは大きなものです。
日比谷音楽祭ではトップアーティストの集う大型野外フェスや数々の大物アーティストのツアー等を担当している経験豊富な巨匠が率いる会社が担当をしてくれています。


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照明

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その名の通り、照明の仕事です。
ステージの照明は「明るくし、演者を見せる」と同時に「曲やシーンに併せて演出的にステージや演者を魅せる」という主に二つの役割があり、「私たちがステージで観ているもの」を創りあげるとてもクリエイティヴな仕事です。
照明機材の管理やセッティングはもちろんですが、特徴的なのはその準備作業時間の長さでしょうか。。。1曲ごとに曲中のシーンを考え、照明プランとして落とし込み、それを現場で再現するために吊り終わった照明灯体の角度を調整し、空間を創ったり、セッティング済みの照明機材にプログラミングをします。
なので、コンサートの現場においてはPAさんやローディーさんに比べて現場に入るタイミングは早く、
舞台監督、道具、などのセクションに次いで登場し、出来上がったステージに照明を吊り、シュート/フォーカスと呼ばれる照明合わせ作業や機材へのプログラミングを行います。
大変な仕事ですが、コンサートのなかで目に焼き付いた印象的なシーンがあったり、音に併せた迫力ある盛り上げを体験したり、記憶に残る素晴らしいライブ写真があったら、そこには照明さんが重要な役割を果たしていると言えます。そのような魅力的な仕事です。

照明さんもPAさんと同じくステージスタッフとしては人数の多いセクションになり、男女共に多くの人が関わる仕事です。
会社に所属する人も、個人で活躍している人もいます。


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ローディー(楽器)

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楽器を管理したり、ミュージシャンの準備や演奏をサポートすることが主な業務になります。
楽器や周辺機材に関する知識に精通していることはもちろん、トップミュージシャンの好みの楽器コンディションに併せてメンテナンスをする技術や演奏中の急な機材トラブルにも即座に対応する起点なども求められ、職人的技術と同時に、コミュニケーション能力、サポート力など現場的な経験も求められます。
ミュージシャンの楽器を預かったり、何人ものミュージシャンから「〇〇さんにいつもついてもらっています。」と名指しで仕事依頼を受けたりと、
もっともミュージシャンに近く、信頼関係が必要な仕事とも言えます。
ローディーさんの所属する会社もありますが、一人でいくつかのバンドやミュージシャンを担当する個人会社やフリーランスとして活躍する方が多いセクションでもあります。


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施工

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フェスで見かけるテント型ステージや楽屋、そしてフード出店や協賛企業ブースのテント、入場ゲートやサイン看板、仮設トイレや手洗い場、夜間照明まで、様々な施工を担当する仕事です。
この仕事はフェスという空間そのものをつくる仕事です。数か月も前からレイアウト図面を主催者と計画し、そこに施工するもの落とし込み、構造計算や申請作業を行う、という地味な部分もありますが、一方で、旗やサイン看板、テントの装飾などイベントの雰囲気を決める装飾的な部分も担うので、空間創りそのものでもあります。
巨大な部材を運び、計画された段取りで施工を行うためにフェスの規模次第でアルバイト含めた数十~数百名単位のスタッフが関わることとなり、大きなフェスでは開催の1週間以上前から施工が始まるケースもあります。
日比谷音楽祭ではまる2日間をかけて作業をします。
施工期間以降はいわゆるハードな肉体労働的に従事する多くのスタッフの支えによって成り立っています。
日比谷音楽祭では全国の名だたる大型野外音楽フェスのほとんどの施工担当している会社と共に制作をしています。


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出店管理

出店

出店管理

フェスにはフードや雑貨の出店や協賛企業ブース、ワークショップブースなど様々な出展・出店コンテンツがあります。それらの出店者を管理するのが彼らの仕事です。
出店管理の業務は出店者を集める前段階のエリア設計からはじまります。お店のラインナップやその並び、テント出店とキッチンカーの数のバランスを考えたり、来場者の食事スペースの設置、搬入出ルートと準備の段取りはもちろん、会場の上下水道など設備条件にあわせたイベント側の設備や、ごみのルールを決めたり、管轄の保健所への申請を行ったりと多岐に渡ります。
一般的なフェスでは開催前~当日朝にかけて次々と出店車両が入ってきて準備に入り、イベント終了後は来場者の退場後に片付けと搬出になりますので、朝が早く夜も遅い、長時間労働になります。
更に野外という環境下で、来場者が数万人規模のフェスであれば出店関係の車両だけでも軽く100台を超えますし、イベント本番中はフードの購入者の列を整えたり、さまざまなトラブルに対応する、という大変な仕事です。
ただ、この出店管理の仕事は全国のいくつものフェスをまたにかけて活躍する会社や個人が多く、いろいろな土地の出店者や風土との出会い、同じく全国のフェスやイベントに出店する出店者たちとの繋がりがあること、そして、活躍の場がバックステージではなく、来場者が過ごすフェス空間そのものになるので、とても近いところでその盛り上がりを共有することができることも魅力のひとつといえます。

少人数の出店管理会社があり、そこにフェスごとにフリーランンスの集団が集まり、組織を形成し、フェスの出店エリアをつくります。


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運営

運営

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主にイベンターとかプロモーターと呼ばれる会社が担当することが多い仕事です。
一般的にコンサートであれば、会場をおさえ、アーティストマネジメントや制作会社と興業全体をつくり、プロモーションからチケット販売管理、警察や消防の申請、アルバイトスタッフやケータリングの手配と当日の現場の運営や警備や案内までを司る、ステージ以外の表と裏周りを取り仕切る重要な役割です。
通常から多くのアーティスト、ジャンルのコンサートやイベントを手掛け、イベントの中で担当する範囲が広いので、準備段階で、または当日の会場で起こる様々なことを把握し、ノウハウを蓄積した存在になります。特徴的な業務は多くのアルバイトスタッフを手配し、誘導案内、警備、救護のオペレーションを組み立て遂行する部分でしょう。来場者と直接向かい合う仕事になりますので、クレームへの対処もある一方、来場者の感動を直接感じる場面にたくさん立ち会うことになります。
また、アーティストやスタッフの安全な移動、会場内でのケータリング運用、宿泊手配なども業務に含まれるので、コンサートに関するのほとんどのことに関わる重要にして魅力的な仕事と言えます。

運営をおこなう会社は大きな会社が多く、年間にいくつものコンサートやイベントを手掛けます。
その下には、現場の規模に併せて数名~数百名を超えるフリーランスやアルバイトのスタッフが組織されます。運営や警備だけではなく、ステージ施工の手伝いなど、スタッフのなかで最も人数が多いのがこのアルバイトスタッフになります。彼らの人数が集まらなければ、コンサートやフェスは成り立ちません。

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映像2

映像(映像送出)


ステージでアーティストの左右や、背面にあるスクリーンやLEDに映し出される映像を管理するお仕事です。


「映像」と一言にいっても収録と放送や、ライヴ中のグラフィック映像などをつくる映像素材の制作などもあり、その種類は多岐に渡りますので、ここでは前者、「映像送出」のお話をします。


アーティストの表情からバンドの全体像まで、曲やシーン、動きにあわせた映像としてオーディエンスに届けるために、どこからどのように撮り、どのカメラからのどういった瞬間をどれくらいのタイミングと画角で映すのか、緻密な計画をもとにカメラの数や配置、そして実際に映し出すLEDなどの画面サイズなどを設計します。

いわゆる「生カメ映像」という、まさにステージにいるアーティストそのものの映像はもちろん、歌詞や、その曲のためにつくられたグラフィック映像やエフェクト効果との組み合わせもあり、表現は多様化しているので、オペレーション業務は複雑です。


機材の管理から、ステージ施工の段階ではスクリーン&プロジェクター、もしくはLED機材を段取りに併せて吊ったり、組み上げたりするのはもちろん、FOH(Front Of House)とか「卓」と呼ばれる客席内の中央付近のPA、照明などのオペレートスタッフが仕事をするエリアに映像セクションも同じように機材を組みます。

カメラマンはカメラと共に各配置につきますが、 オペレーター業務のスタッフはこの「FOH」で機材と共に本番に臨みます。


ここでのオペレート業務は映像を使用する曲、しない曲にあわせてON/OFFをしたり、曲に合わせて歌詞を出したり、多くのカメラから送られてくる映像から瞬時に画面に出す生カメ映像を選んだりと非常に緊張感があり、さらにミスが目立ちやすいプレッシャーのかかる仕事になります。

映像を使用するような規模のコンサートは多くのスタッフが関わり、やはり生の現場なので、リハーサルとは違うことが起こったり、機材トラブルが起きる場合もありますので、ステージで起こっていることに集中し、即時の対応力が求められます。


この仕事の魅力はこういった生の現場感を味わいながら、公演ごとに一期一会の瞬間をビジュアル面で多くのオーディエンスに届け、記憶に残すことができることにあると思います。


映像送出を担当する会社は機材と人材を多く抱えた大きな会社が多く、その仕事はコンサートにとどまらず、多くのイベントに携わります。

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道具5

道具4

【道具】

アリーナツアーや野外フェスで見ることができる組み上げられた巨大なステージはもちろんですが、ライブハウスツアーでドラムやキーボードが乗っているライザーと呼ばれるバンド台も、背面の様々な幕やバンド名の入ったロゴ幕も、床に敷いてあるパンチと呼ばれる黒い敷物もいわゆる道具さんの仕事です。

ツアーでもフェスでも 最初に入るセクションが舞台監督と彼ら道具セクションです。彼らの仕事が終わってから、照明、映像、PA、楽器などのセクションの準備が開始するのです。

例えば、巨大な野外フェスになると、本番の1週間以上前から、施工が始まります。まずはステージの土台の下になる場所に鉄板を敷きます。巨大なクレーン車で物凄い枚数の重い鉄板を一枚づつ敷いていきます。初日はこれだけで終わってしまうこともあります。そのようなペースで進行をするので、照明さんが入ってくるのは道具の施工が始まってから4日後、PAさんと映像さんはその翌日、楽器さんは更に翌日、というくらいタイムラグがあります。本番終了後もその日の夜のうちに楽器、PA、映像、照明のセクションが撤収しますが、道具はその後2日間かけて撤収を行う、という具合です。つまり最初から最後までです。


まさに施工の仕事なので、安全管理、スケジュール管理が重要であり、野外であればそこに雨風対策も課題となります。


ツアーものであれば、巨大な施工だけではなく、大工さんの手仕事のような精細な装飾物のクオリティー管理もあり、ハードな仕事です。

この道具セクションの仕事の魅力は、多くの人が関わる巨大な現場を指揮する現場感を味わえることと、併せて事前の設計時における細かな構造計算、加重計算などとデザインが本番に巨大に具現化され、オーディエンスを感動されることができる、その達成感ではないでしょうか?


道具に関わる会社は、音楽だけではなく、スポーツ、展示会などエンタテインメント全体に関わる 大きな会社が多いです。

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制作3

制作1

制作

制作はコンサートやフェスのプロジェクト全体をまとめ、サポートする仕事です。

アーティストマネジメントとイベンター、またはアーティストマネジメントと舞台監督との間で、ツアースケジュールの調整や会場押さえ、チケッティング、スタッフとアーティストの移動、宿泊、食事など様々な手配や予算組みを行い、ツアーにも同行します。

全体を把握し、マネジメントの補佐的な立場でもありながらも、ツアーをスムーズに進めるために「痒い所に手が届く」的な、誰かがやらないといけない部分を概ねカバーするという役割も担う、休まることのない忙しい仕事です。

例えば、ツアースタッフが50名クラスにもなれば、東京から一緒のスケジュールで動くスタッフだけではなく、別のアーティストのツアー先から移動してきて現地で合流するスタッフもいますし、施工の最初のタイミングから会場入りするスタッフもいれば1日後から現地入りするスタッフもいます。本番直後に即会場を出て別のツアーに再び向かうスタッフもいます。

各セクションのスタッフが業務に集中して臨めるように、それらの事前手配とチケットの受け渡しはもちろん、ツアーの移動では現地のイベンターさんとコミュニケーションをとりながら、ツアーガイドのように駅から会場、会場からホテル、ホテルから次の移動などもケアします。

もちろん、スタッフ側を向いた仕事だけではありません。コンサートの内容によって機材やカメラの量や設置スペースがかわるので、客席販売数を事前に設定し、現場での変更対応などを行うのも制作の仕事になります。

また、アーティストの楽屋、スタッフの楽屋のレイアウトや使い方を決め、食事などの手配も行い環境を整えます。

この仕事の魅力はコンサートにおける全体像をマネジメントと共に広く共有、把握し、参加できることにあると思います。

事前手配から当日も先回りの連続なので大変ですが、最初のスタッフが会場入りする瞬間から、撤収の瞬間まで、そして、本番後、打ち上げ~ホテルに送るところまで、アーティストやサポートメンバーのケアも行うので、どんなツアーだったのか、表でも裏でも誰とでも密接に関わり、体感することができます。

ライブの制作は独立した会社や個人の場合もありますし、事務所内にライブ制作の部署として存在する場合もあります。


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カメラ

STAFFてんと

道具

FOHより

というわけでまだまだたくさんの仕事がありますし、もっと書けるのですが、今回はこの辺で。

たくさんのスタッフがいて、全国の音楽フェスやライヴが成り立っています。彼らなくして、フェスやライヴの再開はありません。絶やしていけない技術、経験、文化だと思っています。

クラウドファンディングでの支援、是非お願い致します。

readyfor.jp/projects/HMF2020/

日比谷音楽祭2020 制作委員長  / THE FOREST 

森正志 / モリマサシ



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