見出し画像

英文の読み方を教えない英語講師達

 学校でも塾でも、英語講師が教えるのは英文の訳し方であって、彼らの殆どは、英文の読み方を教えていません。

 しかし、高校入試でも大学入試でも、受験生に求められる能力は長文を早く読んで内容を正確に掴む能力です。しかし、多くの英語講師が教えている返り読みは読み方では無く訳し方です。

 中学3年間、英語の授業で返り読みを習ってきた高校生は、高校生になっても
勿論、返り読みで英文を読みます。
 ところが、中学生の時と比べると高校生が読む英文は構造が複雑な複文が多く、多くの高校生は英文が読めなくなります。
 その原因は返り読みにあります。返り読みというのは、主語を訳したら後は後ろから読むというものです。
 もちろん、単文の場合はそれで良いのですが、単文がいくつか繋がった複文の場合、どこが後ろか分からないので、読めないのです。

 当然、英文を前に行ったり後ろに行ったりして時間は掛かるし、訳がわからなくなって頭が真っ白になってしまいます。

 英文は書かれた順に日本語にします。文頭から日本語にして行けば速く読めるし意味も掴みやすくなります。

 学校では、英文を日本語に置き換えるときは、主語を訳したら後は後ろから訳しなさいと習いました。いわゆる返り読みです。例えば、

 I know that boy sleeping over there.

 「私はあそこで眠っているあの少年を知っています。」となります。
 英語を正しい日本語に訳すことができます。ところが、このやり方では英会話をするときや、リスニング、リーディングの能力に限界が来ます。

 返り読みをしていると、リーディングのスピードが上がらない、リスニングで英語が聞き取れないなどの弊害が生じてしまうのです。

 普通、文は並び順、話し言葉の場合は聞いた順に頭に入ってくるもので、返り読みのように、文の初めを読んだら終わりに行って読んだりするのは時間がかかるし、話し言葉の場合は最後の言葉を待ってから頭の中で日本語に置き換えていたんではその最中に次の文が流れてきてしまい、間に合いません。

 したがって、英文は並び順、聞いた順に意味のまとまり毎に日本語に置き換える、スラッシュリーディングをしないと読めるようにはなりません。

 上の英文はスラッシュリーディングで読むと、

 I know that boy /sleeping over there.

 「私はあの少年を知っている、あそこで寝ている。」

となります。

 スラッシュの位置はまた、息継ぎの位置でもあるので聞いている人にも分かりやすいのです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?