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【ミャンマークーデター】ミャンマー在住日本人と日系企業勤務ミャンマー人の声

今日は、ミャンマー日系企業を対象の
ミャンマー人・日本人の声のアンケート結果のご紹介と、

個人的にミャンマー人やスタッフと話していて感じる所感まとめました。


まずは、こちらのアンケート結果ご紹介させていただきます!

まとめてくださった有志の方には本当に感謝です。

定量的に日系企業やその個人がどんな思いを持っているのか、参考になります。

・ミャンマー日本企業
緊急アンケート【日本人編】

・ミャンマー日本企業
緊急アンケート【ミャンマー人編】


全て匿名ですが、100名以上のアンケートで

会社の状況と各社の対応についてや
外交について、
国際社会に望むことなど
データ化されています。

ミャンマー人半数が、「連邦軍入隊」「海外移住」を希望

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私が気になったのは、ミャンマー人へのアンケートでした。

日系企業に働くミャンマー人がメインですが、
(大卒で国内ではお給料も高い方)

・連邦軍の募集があったら参加したい
・軍事政権が長期化するなら、海外移住を検討

が半数近くあります。

実際には、親が反対する等で現実的でないかもしれませんが、

現状の個々人の考えとして入隊を希望する意見もあります。

今、デモを行い国を良くしたい、自国が好き、自国を再建したいと願い、

これから国を作っていくはずの若者が軍事政権が長期化するなら

「国外移住をしたい」

「連邦軍に入隊したい」

という思いを持っているのは複雑な気分です。

もちろん個々の意思は尊重しますが軍事政権でなければどんなキャリアを描いていたか、と想像すると言葉になりません。

先日、日本語教師や通訳を行なっているミャンマー人の知人からも

今後のビジネスモデルについて相談をいただいていました。

「これから、国内でのビジネスが難しくなる。特定技能など日本への就職支援を始めようと思うがビジネス的にどう思いますか?」

個人的には・・・

どんなビジネスの内容でも本人が熱を持ってやれるならうまくいく道はいくらでもあるのでは、と内心思っているのですが、

「国外への人材派遣」

がどうなるか?

は、2パターンのシナリオがあると思います。

<国外への人材派遣ビジネスについて>

1、軍事政権で国内での就職が厳しいので海外で就職を希望する人が増える

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海外で就職をして、実家に仕送りをするパターンです。

技能実習、特定技能、高度人材、など日本でも海外人材の受け入れが増えています。(特に介護分野)

もともと、海外就労は希望する人も多く、人気でした。

本人のキャリアにとっては応援はしたいものの、
ミャンマー国内の経済が弱くなってしまうのは懸念点です。

海外に就職して、自国に戻ってこないとなれば
「人材流出大国」
となってしまう可能性もあります。

アンケート結果から見ても、海外移住をしたい人も多そうなので
国外への人材派遣関連のビジネスは

・派遣先でコロナの影響による入国制限がなくなる
・国内で役所業務が再開
・国際線が再開

3条件が最低限クリアすれば今後増えていく兆しはありそうです。

ただ、軍事政権下での
「パスポートの新規発行」が
どうなっていくかは未知数です。

ミャンマー国内の経済にとっても一長一短です。

もちろん、
海外で何かを学び自国で活かしたい、
日本、韓国、アメリカ、など世界で働きたい、

という思いや夢を持った海外就職は全身全霊で応援したいと思います。

(私も2年半で日本の企業やめてカネ・コネ・プランゼロで日本を出た身ですし・・)

2、国内での経済立て直しを希望する若者が増える
(海外就労は望まない)

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肌感覚ですが、デモの様子を見ていると
「愛国心」が一層強くなったように見えます。

特に、もともと自営業を行なっていた方や起業していた方は、国内での経済復興を考えている人が多いように感じています。

特に、中国系・軍系商品のボイコットがあった際、日常の様々なものが

「中国頼りになっていた」

と感じた方も多く、

「自国の商品・サービスを育てたい」

という課題を持った方もいらっしゃいます。

アンケート結果では
数値的にはあまり国内で就労や起業の希望は考えにくいように思いますが、

私の周りでは、
ミャンマー布関連、ものづくり、食材関連など
ミャンマー素材を使ってビジネスをしたい、という方が増えたような感覚があります。

(あくまで私の所感ではあります)

日本の戦後復興、ものづくり産業などを振り返っても、
自国の産業を愛を持って育てていくことは、

何十年先にもその恩恵はもたらされるのではないでしょうか。

相談いただいた方も、

「自国に貢献できることをしたい」

という思いと、現実的には

「学校の生徒や周りには、海外就労の未来も進めたい」

という思いの間で葛藤されていました。

今は、嵐前の静けさと言うべきか、
ヤンゴン市内はどちらかと言うと、

異常の中でも

「経済をどうするか」

に焦点が当てられている印象があります。

軍事政権がなければ制約なく自由なキャリアや未来を描けていたはずが、

「国外移住」
「連邦軍入隊」

を選択肢に入れなければいけないのは悔しくなります。

私も仕事や相談された内容を考えると手詰まり感満載ですが、

ミャンマーの日本企業、日本企業で働くミャンマー人

が何を考えて今を過ごしているのか、
とても参考になるデータと
コメントがまとまっていますので
ぜひご覧ください。

・ミャンマー日本企業緊急アンケート【日本人編】

・ミャンマー日本企業緊急アンケート【ミャンマー人編】



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