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気になっている田舎の親のこと④ お見送り

転院先も決まり、あとは年明けのこまかい日程調整だけ、1月中頃には移動する予定、そんな大みそかの夕方でした。
病院から夫のもとに電話がありました。
「高熱を出していて、予断を許さない状況です」
すぐさま夫は田舎に向けて出発しました。

出発から2時間ほどたったころ、夫から電話がありました。
「間に合わんかった…亡くなったらしい」

田舎に到着したその日の夜中、ようやく対面。
そしてすぐに葬儀社への移動。
大みそかの慌ただしい中、対応してくれた葬儀社の方や
すぐに駆け付けてくれたお坊さんには感謝しかありません。

お正月三が日はお葬式はしないところも多いようですが、早く送ってあげようと計らっていただき、1月3日にお葬式を行うことができました。

お別れにきてくれた仲良しのお友だちやいとこ
全員揃ったお正月休みの孫たち
顔なじみだったお坊さんによるお葬式
遠回りして母にふるさとの景色を見せてくれた葬儀社の方

いいお天気の中、好意の中で見送られたように感じました。

離れていたから最期に会うことはできなかったけれど
生まれ育った場所で見送られてしあわせだったかもしれない

倒れてから2ヶ月間。
時間を見つけては母と話し
何度も田舎に戻り
土日ごとに施設や病院を訪問して話を聞き
仕事の合間にはいろんなところに電話かけ
ずっと母を気にかけた生活をしていた夫。

近くに住むことは結局かなわなかったけれど、
倒れた時に命をつないでいてくれてよかったと思っています。
親孝行の機会を残してくれたのかもしれません。

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