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らくがきのーと

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記事一覧

「言葉のカケラ」

言葉のカケラに水をあげましょ。 どんな芽が出てくるのかな。 でも、だめなんだ、 ぼくの言葉…

「ちいさな声」

ちいさな声が。 あっちから歩いてやってきた。 姿は見えないけれど ちゃんとそこにいる。 「…

「コツコツの足音」

コツコツコツと聞こえる 階段をのぼる足音。 ふりかえるときみはいない。 また、ぼくがのぼり…

「この手紙」

届くかな きみのところへ。 届くかな この手紙が。 夏休みの感想文なんかより はるかに長い…

「青い夜」

青い夜がやってきて きがつけば飲み込まれてた。 青い夜のおなかの中は たくさんの星がまたた…

「階段」

一歩ずつのぼっていたはずなのに きがつけば、一歩ずつ降りていた。 しらない間に流れていた…

「落としちゃった笑顔」

落としちゃったよ笑顔。 どこにあるのかな。 歩いてきた道をちょっともどってみたけど 郵便局の前にも コンビニの駐車場にも おさななじみのタロウくんの家にもなかった。 どうしたもんかな。 なくてもいいかな。 いろんな顔があるから 笑顔ひとつくらいなくたって 生きていけるのさ。 落としちゃった笑顔。 そんなことすら忘れて。 淡々とした日々をすごしているのさ。 風は吹き、雨は降り、夕焼けだって とてもきれいだよ。 でも、 それでも、 なんだかたりない。 でも、それでも やっ

「やわらかい石」

石になる。 カタイカタイ石になる。 どんなに鋭いヤリが飛んできても びくともしない。 頑丈な…

「明日と昨日と今日と」

「また明日」 そんなことばをつづけていけば 明日はつづいていくのかな。 「また昨日」なんて…

「あくびむし」

読んでいた本の最後のページに 書かれた「あくびむし」の文字。 誰が書いたかわからぬ文字。 …

「あの日の靴」

どこに飛んでいったのぼくの靴。 あの日、青空がとても濃かったから 高くゆれたブランコから …

「きみがいる」

きみがいる。 そこにいる。 その小さな箱の中にきみがいる。 その箱をパカッとあけてみると な…