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島日記 コールドムーン

昨夜は今年最後の満月。
コールドムーンの名がある。
寒月と漢字にしても雰囲気があり、冬の季語だ。
寒空に凛と照らす月というより、雲が多くて、ふあふあと浮かぶ光る球体のようだった。

たまたまなのだが、図書室で借りてきた本に「孫が読む漱石」夏目房之介著に「寒月君」が出てきた。
寺田寅彦がモデルの「吾輩は猫である」の登場人物「水島寒月」である。
ただそれだけのことなのだが。

もうひとり、明治時代の趣味人「淡島寒月」なる人がいる。
井原西鶴を再評価した人で、奇しくも夏目房之介の母方の祖母の親戚に当たるらしい。

青空文庫にあったので一読した。
江戸から明治の頃の風俗などが詳しい。
本とのめぐり合いはこんなふうにして起きる。

本は遭遇する時期があるようだ。
青春時代に感動した内容が、老年に読み返してもピンとこないこともある。
また逆もあるから読書がやめられない。

夏目房之介は漫画家だと思っていたが、漫画評論やエッセイ、大学の先生でもあるそうだ。
自称漫画コラムニストという。
有名人の孫の苦労話や漱石の作品の考察など、すらすらと読めた。
漱石を読み返したいと思っている人には、前振りにおすすめする。

漱石、鴎外は教科書から消えていると知った。
芥川や太宰はまだ人気だという。
今の教科書を機会があれば見てみたいものだ。

12月8日はジョンレノンの命日でもある。
1980年、もう40年以上になる。
中学の頃、友だちのお兄さんの影響で知り、新曲があれほど待ち遠しかったことは今までない。
感受性こぼれる日々だ。
ドーナツ盤(シングル盤)をみんなで回して聞いた。

今日は休みなので、YouTubeの初期ビートルズをBGMに過ごすことにしよう。
思い出にどっぷり浸るときもあってよいだろう。


ポンカン収穫が終わって帰宅途中、夕焼けを撮りたかったが先日のバイク転倒もあり、家まで我慢した。
沈んでしまわないでよかった。
青い点がくっついてくるが。

これくらい色づいていると取りやすい
影では色の判断が難しい
真夏の間だけ影を潜めるスイゼンジナ
いつでも食べられる庭の緑黄色野菜
白詰め草が出てきた
今日の賄い弁当

追記
12月9日、今日は夏目漱石の命日でもある。


今日も読んでくださってありがとうございます。




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