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島日記 欠ける

風が強く吹き、小雨なのに横なぐりのしぶきが舞う。
窓からじっと見ていると、折れてしまうように樹々が揺れて、乗り物酔いの気分になる。

穀雨というのに人にとってはありがたくない雨。
小糠雨なら落ち着くのに強い風とは相性が悪いみたいだ。

今日は部分日食が見られるとウエザーニュースで見たが、この天気では無理だろうと思っていた。
鹿児島では14時ごろの予定でほんの少し欠けるだけらしい。
外に出ると細かいしぶきが舞っている。
だが太陽は出ている、画像がその時間の太陽だ。

太陽の前を今、月が横切っているのだろうと想像するだけで満足した。
月のように太陽は満ち欠けをしない。
地球の軌道が月と太陽と一直線になり、新月の頃起こるので半年に一度は日食になる計算らしい。
地域によって見えない場合もあるし、さまざまな現象が一致した時に見られる。

今回はまわりにはみ出して見える金環日食。
十数年前に、島の付近で皆既日食が見られるというので、大勢人が押し寄せ、お祭り騒ぎになったことがある。

雲が多く気を揉む時間が過ぎるが、確かに暗くなっていくのを見た。
原理が解明されていない時代の人は驚くはずだ。
日食だとわかっていても不思議な気持ちになる。


干していたヨモギや数種の葉が乾燥したので、最後に空炒りした。
保存している月桃も入れて野草茶の出来上がり。
まだまだあるジャガイモを使って、簡単ポンデケージョを作る。
湿った空気の中で飲む野草茶は香ばしく温まった。

本当はタピオカ粉を使うようだが、ジャガイモとチーズ、片栗粉でおいしくできる。


また雨がひどく降ってきた。
日食の時間だけ太陽が出たことで今日のnoteが書けたことに感謝する。


毎日読んでくださってありがとうございます。

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