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赤と緑

新緑の中に燃える赤い木があった。
秋の紅葉なら見過ごすところだが、美しいというより奇妙な感じをうけた。
おそらく人の手で植えたもみじ系の樹木だろう。

眺めていると、先頃知り得た手術着のことが浮かんだ。
執刀医や他のスタッフの手術着は緑色だ。
執刀医は血液、つまり赤色ばかり見ている。
同じ色を長時間見ていると、視神経が疲労する。
それを防ぐため、眼には、見ている色と反対色を、網膜上に作り出す生理機能があるらしい。

医師がふと眼を移した所が白だと、青緑の点やシミが現れて混乱してしまう。
そのため、現在は壁もシーツも緑色になってるそうだ。
手術着や壁が白の時代、執刀医が幽霊が見えると騒いだ例も、本当にあったらしい。

緑は緊張をほぐし、リラックスできる色でもある。
そこまでの意味があるとは思わなかった。

赤と緑といえばクリスマスカラーもある。
赤はキリストのやはり流した血、緑は永遠の命、常緑樹のもみの木を表わしているそうだ。

また視力検査や、眼鏡を作る測定時に「赤と緑、どちらがよく見えますか?」と言われることがある。
いつも迷うので、何のための検査だろうと思っていた。
これは同じように見えるのが、正常な度数らしい。

近視の場合、赤がよく見えるとレンズの度数が足りない。
緑がよく見えると度数が強すぎるのだそうだ。
遠視はその反対。
調整するための検査だった。

日常の中で少し疑問を持てば、ちゃんと意味のある答がかえってくる。
知れば、すっきりするし、教えてあげたくなる。
「別に関係ないから」と通り過ぎないようにしよう。

しかし、デジタル、IT、仮想空間など最新の世界には、すでに取り残されている。
イメージが追いつけないし、理解できないことが多い。

昨夜、LINEを開こうとしたら、いきなりIDが削除されていると表示され、開けなかった。
ゆっくり調べればいいものを、動揺してしまい、結果履歴が削除された。
時々起きるこの手の事故は、諦めるしかないだろう。
検索して解決したときは嬉しい。
脳内の皺が少なくなっている。
左脳は特に。


家の庭にはある赤い花は二つだけ。

セージの一種
ナスタチウム

ナスタチウムは赤ではない、濃いオレンジ色だ。
鮮やかな色だが、食べられるし、種まきは欠かさない。

今日は民宿のお掃除。
途中で真っ赤なハイビスカスを撮るつもりだったが、大雨になり、原付を飛ばしたので撮れなかった。
これから夏になれば、道路脇に熱帯の赤い花が咲きほこるだろう。


今日も読んでくださってありがとうございます。

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