島日記 朧月夜 有明の君
有明の月と明けの明星が少しづつ接近している。
スマホではうまく撮れないが、ただただきれいだ。
昨日空蝉のことを書いたが、今日はnote名にしている朧月夜のことを、由来の記事から一部再掲して書こうと思う。
私のnote名前、朧月夜は、源氏物語に登場する有明の君から拝借した。
もともと、朧という漢字も好きだった。
﨟たけるもいい。
源氏物語の「花の宴」の巻から朧月夜(有明の君)は登場する。
春の宴のあとのけだるさを纏い、何かを期待してそぞろに歩いている光源氏。
そこへ、「照りもせず曇りもはてぬ春の夜の朧月夜にしくものはなき」と大江千里のうたを麗しい声で口ずさみながらやってくる女人。
あぁ、物語がはじまる……
源氏物語の女性は、おしとやかで従順、嫉妬深くこわい、ひ弱で流されるようなタイプが多いなか、珍しく現代的でまっすぐ、自分に忠実で意思の強い朧月夜の君。
入内がきまっているのに、源氏と仲良くなって、また、そのせいで源氏は明石に流された。
二股とか、奔放な女性という人もいるが、私はお気に入りだ。
中年になって源氏との贈答歌も、あら、また、心にもないこと言ってと色っぽく答えている。
照りもせず〜のうたはもともとは白楽天の「不明不安朧朧月」明ならず暗ならずろうろうたる月、を踏まえているという。
朧月夜は春のけしきを例えるが、雲にかかってぼやけて見える月は季節を問わず趣きがある。
このところ、天気がよくて澄んでいるのでくっきりした月ばかり見ているが。
今日もお付き合いくださってありがとうございます。
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