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JapanVR Fest.開発者会2020参加メモその1

JapanVR Fest.開発者会に参加した際の記録用メモです。
長いので3つに分けて投稿します。

※登壇資料URLを記載してくれている方もいるので必要に応じて上記リンクご確認ください。

■開催概要

JapanVR Fest.開発者会
俺が世界の最先端
お前の先端を10分で語れ
日程:2020年 1月11日(土曜日)
場所:デジタルハリウッド大学 駿河台ホール
時間:12時~19時
入場無料
場所提供スポンサー:デジタルハリウッド大学大学院

その1 12:00~14:30まで

※登壇タイトルや順序はプログラム公開時から変わっているかも

1 12:00        人間の認知        桜花一門さん        人間の脳に与えるべき情報量

• 忙しいときもTwitterとかはできる。OUT量が少ないため。情報はINもOUTも多ければいいわけではない。
Oculusのエイブラッシュの登壇で「情報量多いからVRはすごい」ということへのアンチテーゼ。
• 頭が悪く疲れた人は単純な情報で頭をいっぱいにしたいという欲望(単純な情報で忙しくなりたい)
→なんで自転車乗りながらもスマホを使いたがるのか。頭が悪いのでスマホの情報程度だけを入れたいのでは。
• VRは必要な情報を必要なだけ提示するべきでは。ジョン・カーマックの考え。
• 情報量を増やしても気分的に忙しくなりたいだけの頭の悪い人には無駄。
むしろスマホ程度の情報が頭の悪い人間にはちょうど良い。
• VRは情報を制限する手段になりうる。

2 12:10        人間の認知        永山さん        VRコンディショニングの紹介と開発苦労話

• エクササイズの姿勢検出と測定。その人にあったエクササイズプランの提案
• VRで運動不足解消。痛みがあるから運動したくない→そして悪化する、といった負の連鎖を断ち切りたい
• 研究したところ、VRに没入できた人ほど痛みの軽減効果が高かったという結果も出た
• 高齢者向けのVR内UIは文字だと見づらいので声を使用した。操作は選択肢を極力減らす(ボタンを押さなくても時間が立てば勝手に次に進むなど)
• 結果は対象にあった媒体で出すのが大事。高齢者向けには紙で出力した。次回体験時にその紙を持ってきてくれる人もいた。
• 40~50代の人になるとHMDを被せる人は不要だったりUIの提示もそこそこ高齢者よりは変わってくる。ただし結果出力はまだ紙が好まれた。
• 直感的な操作はまだ作りづらいのでレーザーポインタ選択も大事
• とはいえ現実に近いUI/UXにすることで一般層に取り入れてもらえるだろう

3 12:30        人間の認知        茂出木謙太郎さん        バーチャルキャラクターに求められる「モノ」

• VTuberの技術提供
• バーチャルキャラクターの活用を検討。演者と所属企業が最近ゴタゴタしがち。対外的にもよくない。
• 時給換算で給与計算ができるバーチャルキャラクターの提案。
バイト感覚でピンポイントで憑依できるバーチャルキャラクター。雇用機会の創出。(★TeleAttendが目指した方向に近いかな)
障碍者や外に出たくない人が在宅でも働けるように。
• CESでGateboxを展示したが、キャラクターはリアリスティックな男性アバターだった。ポリコレ意識か。日本と外国のキャラクター意識の大きな違い。
• バーチャルキャラクターの表情はせいぜい20種類くらい。アニメ絵とはまだまだ差がある。

4 12:40        人間の認知        ゆーとさん        空間 UI を考えよう

• UIとは何か。今までは平面上のUIであった。これからは三次元空間を利用したUIを空間UIと定義
• XRで将来やりたいことはなにか。それに合わせたUIが必要では→3次元に即したUIが必要となっていくだろう
• 今の空間UIはどうなっている?
→大きく2つ。
 ①手からレーザーを出してポインティング&クリック。平面のUIと基本的に一緒なので、文脈的にわかりやすい
 ②直接操作
• 入力手段は
 ①コントローラ。正確な操作は行えるが、初心者にとって操作が難しい ②素手。LeapMotionやHoloLensなど。初心者でも扱いやすい
• 課題
 ①疲れる。PCのように腕を休めることができない
 ②細かい操作ができない。遠くの部品に対して細かい操作をするのが難しい
• ではどうするか。良いUIとはなにか。
 ①学習コストが低い
 ②思った通りに動く
 ③迷わない(音などの感覚的なフィードバックがある)
 ④長時間使える
• そもそも平面UIは平面ディスプレイのために洗練されてきた。空間UIは全然開拓されていない。
三次元での提示方法を我々はまだまだ考えないといけない
• 入力の変化
 ・マウス+キーボード→XRで手の位置、向き、形や頭の方向や位置などに変化
• 出力の変化
 ・平面ディスプレイ→XRで奥行きも含めた三次元情報を提示できるように。空間音響や高さ方向の感覚、実際のスケール感なども。
• アイデアはたくさん。
 ・アイトラッキング
 ・腕のひねりで操作する
 ・動きの倍率調整
 ・奥行き活用これからもっといい方法を創っていこう

5 12:50        人間の認知        Yamanさん        XRを利用した能力拡張について

• VRでけん玉ができるようになる技術。5分くらいで新しい技を習得。この技術をスポーツや産業に展開していきたい。
• 今はゴルフのトレーニング用VRを開発中。レベル0を20に。
仮に100が最高とすると、20より上くらいは現実でないと能力向上が難しい。よってVR上ではレベル0の人を20まで向上させる機能を提供していく。(★このスコープ定義は良いな)

6 13:00        人間の認知        あしやまひろこさん        アナログVR

• 普段は観光業の会社員かつ大学院生。地域振興に関する研究している
• 動画再生可能なサイネージドレス

https://www.youtube.com/watch?v=I7VRL8Olalk
• 女の子ホムンクルス計画。まずは香りの研究から。「ゆかり温泉」。VoiceRoid結月ゆかりとの温泉旅行をバーチャル体験できるアトラクションを作った。
• 香りの研究はまだまだVRの中でも進んでいないので、稀有な例なのでは。

7 13:10        人間の認知        Shigekazu Ishiharaさん        AIでリハビリする人を勇気付ける

• 運動療法。トレーニングやエクササイズ、集団運動療法などがあるが、どうしてもリハビリは途中でやめてしまう。
→本人的に治ったような気がしない、向上が感じづらいのが問題では。自己の身体運動のイメージ更新は難しい。
 →「あなたは良くなってますよ」というのを見える化すればモチベーション保てるのでは?
• OpenPoseを用いて動作分析。スマホ動画を解析して結果をフィードバックしてあげる。
• アンケートを取ったところ、自分自身では改善を感じていなかったが、実際には改善していたという意識の乖離がわかり、参加者のモチベーションに繋がったと考えられる。
• 認知症患者の表情解析による症状改善度合いの測定に関する研究。本人、家族のQoL向上に繋げたい。
• これを次にはVR上での活用に繋げていけるのでは。

8 13:20        技術1        ayaさん        フォトグラをphotogrammetryにする

• 写真を撮って三次元化しただけではフォトグラメトリとしては不十分では。寸法がわからなければ「写真計測」とは言えない。
• 3Dデータを入れたVRコンテンツの体験上はスケールが大事。移動も傾きも、実際の寸法と異なっては不完全な体験となるのでは。
• スケール入れる方法はホロラボの龍さんがブログ書いてるから見て。
• フォトグラメトリにおいて柵の直径やポールの高さを手掛かりにスケールのキャリブレ。

9 13:30        技術1        くろきょろさん        学生GO後の活動の話

• 学生GoプロジェクトでGOROmanさんからOculusGoをもらった。
• 学生Go以前は赤点ギリギリの学生だったが、学生Goの後、行動力が飛躍的に向上。noteを使って活動を記録したりマッハ新書を書いたり。
• 東京モーターショーで展示のバイトも。
• 4月に市役所に就職。そこでVRを布教していく。Unityの勉強、VRCのワールド作成、VR技術者試験が目標。

10 13:40        技術1        わっふるめーかーさん        歩ける全天球の話 

• リコーシータなどで撮影した360度動画の内部をVR内で6DoFで歩けるようにする技術立体形状を作成してVR空間内に配置し、プロジェクションしてあげる。通常の全天球動画よりも没入感が高くなるメリット。
• 人や物よりも環境を見せやすい
• 今のところ立体形状作成の手間が難点。これを解決したい。
• テレビ朝日の案件で使用。ロンハーVR落とし穴。スタジオシーンは16K静止画+演者は板ポリ。
落とし穴シーンは6K動画。演者が落とし穴の上から話しかけてくる。撮影タイミングがかなり限られているので事前準備綿密にやった。
• 立体形状作成の自動化の検討。
全天球動画を入力、OpenVSLAMで位置トラッキングしたらいいのでは。
→進捗。なかなか難しい。

11 13:50        技術1        ふにゅんさん        3次元計測とVRとデジタルアーカイブ

• 2019年は3Dデジタルアーカイブが注目された。ノートルダム大聖堂の消失→3D復元可能では
• メタデータの重要性。博物館所有の文化財が流出したのちに他国でオークションに出されたら?それは本物?誰のモノ?
→アーカイブ取っておけば知財としての証明になるのでは。
• 3Dデジタルアーカイブの目的は
①保存、修復、研究②利活用、コンテンツ化
• 計測器は中距離レーザなど。
• 各国の文化予算。アメリカは国家予算低いが寄付が高い。フランスは国家予算が高いが寄付が低い。国家予算も寄付も低いのが日本の特徴。
• アメリカ:比較的歴史の浅い国家。文化は民間で継承すべきという考え
欧州:全体として文化侵略の歴史。文化保存に対する意識が高い
日本:本土侵略されておらず、文化を守り勝ち取るという意識が薄いのでは。そのため予算もつけづらい→コンテンツ化が重要。
• DNP,凸版、NHK。デジタルアーカイブのコンテンツ活用。
• 長期的にはビジネスとしての開発から開発者以外のユーザーが閲覧できるプラットフォーム整備が急務。

12 14:00        技術1        リアルアバター制作 - 岩山幸洋さん        リアルアバター制作・全身3Dスキャン例

• 浅草でリアルアバター作成の事業展開中。7800円で全身撮影からの3Dモデル化。
• 特定の個人であると認識できるレベルのアバターができれば、バーチャル空間内で他人からも認識してもらえる。「その人らしさ」はxR空間の重要なアセットとなる。
• 世界中の誰とでもいつでもどこででも会える未来への貢献
• 2020年は撮影システムを外販していきたい
• Azure上にフォトグラメトリソフトを入れて運用してる

13 14:10        技術1        ウダサンさん        Looking Glass のつかいかた

• LookingGlassの特性。レンチキュラー。視点によって絵が変わるのは横方向のみ。左右の視差により立体視。左右20度くらいがスイートスポット。
• 得意な表現は現実世界の「そこにある」感。複数人同時に見られる、装着が無いなどの回転を上げられるメリットも展示としてはある。
• ころがりうむ。

https://twitter.com/korogarium

14 14:20        技術1        山本大さん        WebVR/ARを最も簡単に作る方法 • プログラミング教育の会社。

• XR開発ルール「BLOCKVROCK」思いついたらすぐに作ってみようと思える世界を目指す。

https://blockvrock.com/
• WebVRの可能性。
• ScratchライクなUIでWebVRコンテンツを作成できる。
→10秒ほどでできてた。すごい。簡単にURL発行して配布まで。
• WebARも可能。シーンを変えるだけ。
• 内部的にA-Frameのコードを吐く

15 14:30        技術1        井口健治さん        使おうディープリンク:日常的に使うVRアプリのために

• フリーでVRコンテンツなどのコンサルをしている
• VR-HMDを使い続けるための最大の障壁は何か。
→かぶるのめんどくさい(アプローチャビリティの話)
• ディープリンクとは?OC6でソーシャル関連の一つとして予告されたOculusプラットフォームの新機能。
2019年末にリリースされていた機能。地味だが重要。VRの外から中への流れを作れる。
• スマホ通知などのURLをクリックするとHMDでその対象画面がすぐに起動する。
HMDを起動するという面倒な作業を軽減し、行動を始めやすくする。
• アプリの中の特定の箇所に飛べるためのリンクが必要。メタデータ。
ステージやワールド、モードなど、「場」であればなんでも指定できる。
• Oculus開発者ダッシュボードから設定可能。
• ソース側にLaunchDetailsを取得してディープリンクか否かを判定し、遷移先を切り替える。
• 拡散しやすく、VRコンテンツへの誘導のルートを提示するために有用では。
VR体験を日常的なものにするために重要。
開発者ダッシュボードで設定するため、Questの場合は企画書審査を通過した開発者しか使えないのがネック。

その2に続きます。


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