「いちまいの絵」

 美術館に勤めた経験があり、現在は画家を題材とした小説を多く発表するとともに、フリーのキュレーターでもある筆者が、自分が強い影響を受けた絵画26点を厳選し、作者の生い立ち、その絵画が描かれた背景、筆者とその絵画との関わりなどについて解説した本です。
 絵画の知識も鑑賞眼もほとんどないのだが、たまたま読んだルソーの名画を題材とした「楽園のカンヴァス」が面白かったので「暗幕のゲルニカ」、「ジヴェルニーの食卓」も読み、その流れでこの本も手にしました。
 解説を読んでから図版を観ると、その絵を少し理解できたような気分になれます。