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未来への想像力と創造

月を演じた顔にロケットが刺さる。

SF映画の父、ジョルジュ・メリエスの『月世界旅行』の1シーンだ。
公開された1902年は誰も月へ行った事はなかった。
無論、監督であるメリエス自身もだ。
だから想像力を全開にして描かれている。
「宇宙服を着ていない?」そんな事は気にしない。
唯々美しく希望に満ちた世界がそこには描かれている。

月世界旅行 Le Voyage dans la Lune(1902年)

一方、昭和に未来はどうなるのか学習雑誌が描いたものがある。
そこにはディストピアが拡がっていた。人間は子供が作れなくなり、
コンピュータによって人が生産されるのだ。
内分泌攪乱物質の拡散、クローン技術が台頭する現在。
むしろ当時想像した未来と現実は近いのかも知れない。

人間は、現実に則して未来を考えていくと恐ろしい結末を考えてしまうと思う。

『人間は、じぶんの子どももつくれない!! コンピューターが人間製造』(1969年、長岡秀三氏)=「昭和ちびっこ未来画報 ぼくらの21世紀」より

『月世界旅行』のように、未来は想像通りいかない。
しかし、大きく現実から離れた未来でも希望も持って描かれる事が重要なのだ。
想像通りに行かなくても、それが人々の気持ちを動かしているのだと思う。
そして、この連鎖によって本当の月面着陸が成せたのだと信じている。
 
間違っていても構わない。
大いに未来を、希望をもって語る事。
これが今必要な事だと考える。
 
私も“森やさしいスキーワックス作り”をしている。
もっとスキー場周辺の生態系が豊になって欲しいと思う。
きっと未来は、動物や魚が戻ってきて大変だ。
 
今、環境破壊や温暖化が叫ばれている。
海面が上昇し沈没する島がある。天然の雪が見られなくなるなんて話しもある。
将来は想像通りにはいかない。いかせない。
未来の創造には、希望ある想像力が必要だ。

#未来のためにできること

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