夫はなぜ産後のママに嫌われるのか

こんにちは。「タッチで家庭に幸せを届ける」をコンセプトに家庭内で簡単・安全にできるケアの方法をお伝えしている森川です。
特に、産前・産後の体のケア、夫婦関係、親子関係など家庭に関することなど「家族の触れ合いの価値や効果」についてより多くの人に知ってもらうべく活動をしています。

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さて今回は、タイトルの通りですが、多くの育児中の男性が気にしているテーマだと思います。産後の時期は、夫婦にとって多くの変化がもたらされる重要な時期です。女性は妊娠・出産を通じて体と心が大きく変化します。特にパートナーである男性は、この変化を受け入れ、理解し、適切に対応することが大事です。産後に夫婦仲が険悪になってしまった方も、今まさにそうなってしまうかもしれない方もいらっしゃるかもしれません。なぜ急に自分に対する妻の態度が変わってしまったのか、自分が何をしたのだろうと戸惑う男性もいると思います。

今回はそのような悩みを抱える、もしくは現在パートナーが妊娠中で今後そのような状況になる可能性がある男性にお話ししたい内容になっております。

結論から言うと、産後の女性が夫を遠ざけがちになる背景には、オキシトシンというホルモンが大きくかかわってきます。

オキシトシンの作用と影響

オキシトシンは幸せホルモンとも呼ばれ、ストレスを緩和したり、社会的な関わり行動を強めたりする働きがあると言われています。また、一人一人の人物を識別する機能を高める作用もあり、これにより母子の関係を強化する作用があります。母乳を与える際にオキシトシンが分泌されますが、このホルモンによって母子間の絆を深めます。

実はこのオキシトシンは、自身が属する集団の内部の人間(と認識している相手)に対しては好意的に働きますが、外の集団と認識する人間に対しては、攻撃的になるように作用します。

要は、親しい関係を築いている相手以外には攻撃的になるということです。

産後の母親にとって1番優先されている関係は赤ちゃんとの関係です。この作用により、母親は無意識のうちに赤ちゃん以外の人との関係を遠ざける傾向を説明することができます。

夫の役割

この時期、夫は、妻が赤ちゃんへ愛情のほとんどを注いでいることを、自分への関心の欠如と捉えてしまいがちです。

実際には、妻の行動はホルモンの影響を受けていると考えられ、意図的なものではありません。もちろん日々の疲労や睡眠不足などによってストレスが溜まり、感情のコントロールが難しい、ということもあります。こういったホルモンの影響が背景としてあり、そこに疲労やストレスが加わり、このような行動になってしまうのです。
また、夜の営みに対して拒否的になるのも、育児の疲れというだけではなく、このようなホルモンの作用も関与しているということを認識しておく必要があります。このように認識をしておくことは、将来的に夫婦関係を健全に保つために非常に重要です。

つまり、夫の行動次第で妻が夫を「内側の人間」とみなすか、「外部の人間」とみなすか、変わってくると考えられます。
妻にとって、共に辛さを分かち合い、助け合う「仲間」になれるか、心と体の大きな変化を感じている中で孤独感を味合わせてしまうような「赤の他人」になってしまうか、どちらを選ぶかは夫である男性次第です。

対策とケア

育児で疲れている妻の心と体をケアすることは、この時期に夫が取り組むべき重要な行動です。一緒に育児に力を注ぎ、新たな家族と精一杯向き合うことに加え、さらに夫の果たすべき重要な役割として、妻をケアすること。これがとても重要だと考えます。

安全にできる方法として、穏やかな触れ合いや心地よいマッサージは、双方のオキシトシンの分泌を促進します。この時、妻はケアしてくれている相手を内側の人間とみなす(背景の関係性として、共に家事育児をやっていることは大事だと思います!)ので、オキシトシンは夫婦の絆を強化する方向に作用します。母子間の関係性とは別の形で、パートナーとしての愛情を示すことが重要です。

とはいえ、妻も最も距離が近いがために夫に当たりたくなることもあると思います。そこを男性はグッとこらえて受け止めることができるか。男性もまた辛い立場だとは思います。しかし愛するパートナーと大切な新しい家族の為、少しの我慢の時期だというマインドでいることも必要だと、自分自身の体験から思います。

妻から怒られたり、きつい口調で何か言われたりした時に、相手にマッサージなんて出来るか、と思う男性もいると思うのですが、意外と妻にマッサージをしている時は冷静になれることもあります。
しかしどうしてもパートナーのマッサージが難しい時は、自分の体をほぐしてみるのもいいと思います。コリをほぐすようなグッズがあれば、それを使い、なければ首や頭、目のあたりをほぐすとリラックスできます。
相手を受け止める気持ちの余裕を作っておくことも大事なタスクと言えるかもしれません。

まとめ


産後の女性が夫を遠ざける行動は、感情や意識的な判断ではなく、ホルモンの影響によるものです。この時期に夫が示す理解とケアは、将来の夫婦関係において大きな役割を果たします。産後は特に、妻への思いやりとサポートが、健康な家庭生活の基盤を築く鍵となります。

今回は以上です。
産後ママのケアについて、その方法は今回お話ししていませんが、具体的なケア方法についても今後しっかりお話ししていきたいと思います。

それでは。

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