森末祐二@『ホンカク読本』

「本・日本の神話・神社」が大好きです。大学卒業後、印刷会社の営業⇒編集プロダクションの…

森末祐二@『ホンカク読本』

「本・日本の神話・神社」が大好きです。大学卒業後、印刷会社の営業⇒編集プロダクションの編集スタッフを経て⇒平成8年(1996)にフリーランスライターとして独立。雑誌の取材記事や書籍の編集協力を多数手がけてきました。平成27年(2015)に自著『ホンカク読本』を出版。

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地図

自著『ホンカク読本』について。 『ホンカク読本』とは「地図」のようなものかもしれません。 『ホンカク読本』には、 よりよい文章が書けるようになるための道順が書いてあります。 ただし、地図を見て実際に歩かれるのは読者の皆様ご自身です。 その意味で、一瞬で目的地に着く「どこでもドア」ほど便利ではありません。 しかし、「余計な遠回りを少なくする」ことには役立つはずです。 『ホンカク読本』とは「ピアノの教則本」のようなものかもしれません。 『ホンカク読本』には、 よりよい文章

    • ブックレビュー『現代語訳 学問のすすめ』福澤諭吉著 齋藤孝訳

      (※令和2年7月のブログ記事の再録) 福澤諭吉の著書である『学問のすゝめ』を現代語訳で読み直した。 以前原文を読んだときには、心にぐさりと刺さる箇所も多かったが、 文語体ゆえに意味が取りづらく、理解が及んでいないところもあった。 今回改めて読んでみて、やはり非常に重要な必読書であると再認識した。 以下、同書からの引用を交えながら、 自分なりに感じたことを述べていくこととする。 「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず」と言われている。 (中略) しかし、この人間の世界

      • 明治の日本の危機管理能力

        シベリア鉄道は明治24年に着工し同35年完成。 日露戦争は明治37年に勃発。 陸軍中佐(当時)の福島安正は、 ロシアの極東進出の脅威をいち早く察知し、 明治25~26年にかけて、 表向きは個人の冒険旅行として単騎シベリア横断を敢行。 14,000キロを踏破して「情報収集」したことが、 日露戦争勝利の鍵になったそうです。 (※『日本の誇り103人』から「福島安正」の項目を要約) シベリア鉄道をつくり始めた時点で、 日本はロシアのアジア進出を懸念し、 すぐに情報収集を始めていた

        • 『謹訳源氏物語』読了

          何年も前から源氏物語を読みたいと思っていました。 原文は私の古文読解力では読みこなせないので、 過去、いくつかの現代語訳を手に取ってみたのですが、 話自体は面白く感じるものの、 なかなか読み進めることができず、 いずれも序盤で挫折・放置を繰り返していたのです。 どの現代語訳なら読めるだろうと調べるうち、 林望先生、通称リンボウ先生の『謹訳源氏物語』がよさそうだと思い、 第1巻を購入したところ、 過去に経験がないほどスラスラと読めて、 理解しやすいことがわかりました。 「これな

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          ブックレビュー『日本占領と「敗戦革命」の危機』江崎道朗著

          (※平成30年のブログ記事の再録) 「戦争」と「戦闘」は違う。 日米戦争は昭和16年12月8日に始まって、昭和20年8月15日に終わったのではない。それは両国が「干戈を交えて戦闘」していた期間であり、「戦争」はそのずっと前から始まっていて、そして8月15日以降もずっと続いていた。その観点を持たないと、あの時代を理解することはできないのではないかと私個人は考えている。 日本をひたすら擁護するためではなく(気持ちとしては擁護したいが)、敵をひたすら悪者にするためではなく、つ

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          ブックレビュー『人間の建設』小林秀雄・岡潔対談

          (※令和元年のブログ記事の再録) 令和元年五月現在、 サザエさん一家の磯野波平と同年齢の私が、 今から『人間の建設』が間に合うのかどうか? そんな疑問をはねのけながら先日読了した。 小林秀雄さんと岡潔さんという 日本の歴史に残る二大頭脳同士の対話は、 期待をはるかに超えて奥深く、 非常に示唆に富んでいた。 というよりも、むしろ全編通して示唆しかなく、 さまざまなことを考えさせられた。 印象に残った箇所を少しだけ引用し、感想を述べていきたい。 岡潔「世界の知力が低下する

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          日本列島と八百万の神々(自由研究)

          日本には約8万の神社があるそうだ。 数年前、グーグルマップで「神社」を検索し、 日本列島の各地を当てずっぽうに見て回ったところ、 能登半島の北方に小さな離島があるのを見つけた。 試しに拡大してみたところ、 石川県の舳倉島(へぐらじま)というところだった。 日本にこういう島があったのをそのとき初めて知ったのだが、 よく見ると、八坂神社、恵比寿神社、伊勢神社、弁天様、 奥津比咩(おきつひめ)神社といった複数のお社が地図上で確認できる。 もう少し拡大すると、金比羅神社、大和田神

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          『ホンカク読本~ライター直伝! 超実践的文章講座~』

          拙著『ホンカク読本』のPR動画です。 Amazon、書店等で販売中。 電子版も各種あります。 私自身が出版の現場で実践している 文章のノウハウを網羅しています。 ぜひご一読ください! ↓Amazon掲載ページで、一部試し読みしていただけます。↓ https://www.amazon.co.jp/gp/product/4434212699

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          ブックレビュー『日本漢詩百選』安藤英男著

          古来、日本の知識人たちが漢詩を詠んでいたことは知っていた。しかしながら、おそらく「日本の漢詩」を学校の授業で習ったことはなく、また特に関心を持ったこともなかった。まったく何も知らずに生きてきたに等しい。 「日本人の漢詩」が気になり始めたのは、以前、渡部昇一先生の『名著で読む日本史』を読んだのがきっかけだ。同書に幕末の志士・久坂玄瑞の漢詩が引用され、そこには吉田松陰を大楠公に譬えた表現が含まれていた。これまで日本人の心を豊かに表現してきたのは「和歌」だと思っていたが、別の意味

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          ブックレビュー『名著で読む日本史』渡部昇一著

          渡部昇一先生の 『名著で読む日本史』を読んで 私がまず驚いたのは、 日本の「国史」を編纂した書物が 驚くほどたくさん存在していたことだ。 現存する最古のものは『古事記』だが、 その後も各時代に誕生した知の巨人たちが それぞれの立場やまとめ方で「国史」を綴り、 後世に遺してくれている。 子供の頃学校で習った「日本史」では、 あまり教わっていなかった気がするが、 実際には大量の「文献」があったわけだ。 大人になって少しずつ、 例えば『大日本史』や『日本外史』等の 書名程度は知るよ

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          名著紹介(2)『日本書紀』―仁徳天皇の減税と聖徳太子の教え―

          当方のYouTubeチャンネルでは、 「超実践的文章講座」 「ライターこぼれ話」 「名著紹介」 の3つのテーマで動画を投稿しています。 まだ本数は多くありませんが、 これから徐々に充実させていく予定です。 ご視聴いただければ幸いです。

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          ブックレビュー『まんが古事記』ふわこういちろう著 戸矢学監修

          子供の頃、私は絵を描くのが大好きだった。裏面の白い新聞の折り込みチラシが私のお絵かき帳である。小学何年生のときだったか、スサノオノミコトがヤマタノオロチと闘う場面を描いたことがある。どんな本だったのか思い出せないのだが、古事記から抜粋された「ヤマタノオロチ退治」の物語を読み、スサノオがオロチをやっつけるシーンが気に入ったのだと思う。 古事記を初めて完読したのは、約8年前のことだった。過去、岩波文庫の書き下し文がどうしても克服できなかったため、たまたま書店で見つけた竹田恒泰さ

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          『論語』断想~亦た楽しからずや~

          (※平成28年12月のブログ記事の再録です) 『論語』巻第一 學而(がくじ)第一 子の曰(のたま)わく、 学びて時にこれを習う、 亦(ま)た説(よろこ)ばしからずや。 朋(とも)あり、遠方より来たる、 亦た楽しからずや。 人知らずして慍(うら)みず、 亦た君子ならずや。 先生がいわれた、 「学んでは適当な時期におさらいする、 いかにも心嬉しいことだね。 〔そのたびに理解が深まって向上していくのだから。〕 だれか友だちが遠い所からもたずねて来る、 いかにも楽しいことだね。

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          名著紹介(1)『現代語古事記』―日本のルーツ~神社へGO!―

          当方のYouTubeチャンネルでは、 「超実践的文章講座」 「ライターこぼれ話」 「名著紹介」 の3つのテーマで動画を投稿しています。 まだ本数は多くありませんが、 これから徐々に充実させていく予定です。 ご視聴いただければ幸いです。

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          『論語』断想~天命を知る~

          (※平成28年12月のブログ記事の再録です) 『論語』巻第一 爲政(いせい)第二 子の曰(のたま)わく、 吾れ十有五にして学に志す。 三十にして立つ。 四十にして惑わず。 五十にして天命を知る。 六十にして耳順(した)がう。 七十にして心の欲する所に従って、 矩(のり)を踰(こ)えず。 先生がいわれた、 「わたしは十五歳で学問に志し、 三十になって独立した立場を持ち、 四十になってあれこれと迷わず、 五十になって天命をわきまえ、 六十になって人のことばがすなおに聞かれ、

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          第6話 ヤマタノオロチ退治(織田信長登場?)

          イラストを使って古事記を楽しく教えてくれる 「古事記スピーカーようさん」の オンライン講座の切り抜き動画です。 本人の許諾を得て作成・投稿しています。 ぜひご視聴ください。

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