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トッドラングレン「ア ・カペラ」

トッドラングレンの代表曲といえば、72年の、I Saw the Light 「瞳の中の愛」 でしょう。なんともイイ邦題です。

「瞳の中の愛」とても好きな曲です。何かで読んだのですけど、キャロルキングの「It’s too late」に似てると。たしかに時期的にも同じ。私この二曲は最大級に好きでしたが、何十年もの間、似てるとは思ったことがなかったので、言われてみて驚きました。たしかに少し似てるかな。この曲を含むキャロルキングの「つづれおり」はシンガーソングライターの名盤ですけど、A面の①②③を聴いてると、黒い!って思いますね。そしてトッドのこの曲も、やはりモータウンを感じます。どちらもSSW期の王道ですけど、よく聴くと、どちらも黒人の影響ありありです。

トッドのアルバムの代表作は、この曲で始まる三作目の「Something Anything」でしょう。宅録ライヴのような2枚組で、甘美なポップ曲の集大成的なアルバムです。特にA面は佳曲が並び「瞳の中の愛」で始まり「Sweeter Memories」で、最後にギターがキラッと光って終わります。A面とD面が好きでよく聴きました〜。

それから、2作目の「Runt  The Ballsd of Todd Rungren」は、首にロープを掛けているジャケットで、くら〜いですね。でも中身はデリケートで美しいです。死にたくもないのにこんな写真、良くないですよね!↓

これ、ほんとに、デリケートな曲集で、私は名盤シリーズで買いました。ソロ2枚目からしてバラッド集なんて、多作家のトッドらしく余裕です。ジャケットは見開きで、開いた中ジャケは、持っているレコードの中でも私的No.1と言ってもいいくらい好きです。各曲にその曲をイメージするポートレイト写真がついていて、それがその曲を彷彿させる素敵なモノクロ写真なのです。もちろん曲もいいです↓

ジャケ開き

この二枚が、トッドの代表作だと思いますが、その後は、プログレ風になったり、ビートルズ風になったり、シンセサウンドになったり、実験的なことばかりで落ち着かなくて、もうお付き合いするのやめようかなあと思っていた矢先、とても面白いアルバムが出ました。それが今回紹介したい「ア ・カペラ」です。

ア・カペラ 1985年

これ、かなり変わってて、ふつうの和声コーラスのアカペラではなく、ギターやベース、ドラムの音までトッドの肉声です。それを加工して、貼り合わせるというとんでもない変態作業で出来上がった作品なのですが、これがなかなか良いのです。

全曲、こんな感じです。さながら、エレクトリックアカペラですけど、ジャケット写真からも見られるように、ガムラン風、民族音楽風、ゴスペル風な、トッド流アカペラがごった煮で摩訶不思議な世界なのです。

そして、このアルバムに伴うアメリカでの、アカペラツアーのライブ映像↓を見ると、これを再現するべく大人数のコーラス隊を率いたもので、とても楽しそうです。イイなぁ、このライブを観たいなぁと思っていたら、87年、来日が決まりました!

来日コンサートは良かったのですが、残念ながら、大コーラス隊ではなく、バンドメンバーだけの来日でした。予算的に、そうなりますよね。
その後は、様々な先進的な音楽活動をしていて、リスナーがついていけない状況がありました。私もどっぷり好きでしたが、CDソフトを発売しない配信音楽的な新譜、あたりからついていけなくなりました。今思うと、90年代にして、今のサブスクやSNS的な事を手掛けていたんですね。

リヴテイラーと親子(育ての)

話は変わりますが、20数年前、初めて携帯電話を買った時、自分のメールアドレスを作りましたよね。それで迷惑メール防止のため、ローマ字、数字、記号も混ぜてとかなんとか、複雑なアドレスを一生懸命作りましたね。私も初めての携帯でしたし、色々考えた末、mrw11.answer.13@〜という変なやつになりまして、まあ個人的な意味が込められたりするのですが、このanswerという単語が、その時一番好きだったトッドの「Love is the Answer」という曲から取った、という話しです。ハイ、どうでもいい話し、長々すみませんでしたー!

では最後にその曲を。
人気曲でアンコールでの定番です。大コーラス隊のこのヴァージョンがいいんですよね♪♪

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