# 「生活保護が受けられない女性」への支援を募ったツイートとその後についての報告と謝罪(2020/2/21)

私、@moriteppei(以下:筆者)は1月22日に以下のような連投ツイートをし、Twitter上で情報および金銭上の支援を募りました。

[助けてください。フードストレージで知り合った女性を助けたいです。子宮がんで治療費もなく、病状よくならない上に、シングル子連れ。仕事もなくなったので生活保護の窓口に行ったところ、「ここまで歩いてこれたんだからまだ頑張れる」「入院もしてないじゃないか」などと言われたそうです。→][https://twitter.com/moriteppei/status/1352510148275658752]

しかし、この女性とはその直後から一切連絡が取れなくなりました。

皆様からたくさんの支援、情報をいただいております。先日2/12日にようやく連絡がとれましたので、この件について、遅くなりましたが報告および謝罪をいたします。

## 女性のその後について

詳細書けないことも非常に多いのですが、書ける範囲で、自分が彼女から聞いたことを報告します。

まず女性とはその後一切連絡が取れなくなっていたのですが、2月11日に連絡がありました。翌日、ファミレスにて経緯、詳細をお聞きしたところ

- その後、この女性はなんとか生活保護の支援を受けられることになりそうとのこと
- 子どもについても既に安全が確保されているとのこと

でした。

連絡がとれなくなった理由や事情についても様々あったのですが、ここでは詳細は書くことができません。

Twitter上では筆者へのリプライやDMにて、

- 詐欺の可能性がある
- 精神疾患による言動の可能性がある

とのご指摘も多数受けました。おっしゃるとおりだと思いました。

今回、話を聞きましたが、いずれの可能性も完全に否定することができませんでした。ただ、あらためてその女性から話をお聞きした上で、自分が受けた印象について記しておきたいと思います。

詐欺の可能性について。これは今回のケースではかなり低い印象を受けました。

実際、事実としてこれまでで彼女に1円もお金を渡してはいません(森個人のポケットマネーから必要な交通費などのみを渡している)。また、たとえば医療診察費として、領収証との引き換えを条件に、何度かお金を渡そうとしたこともありましたが、すべて断られています。

精神疾患の可能性について。こちらは否定しきれません。ましてや素人なのでその判断をするべき立場にもありません。

話の整合性はある程度取れてはいるのですが、話のいずれをも裏付ける事実を得ることが今のところ一切できていないことは事実です。こちらとしても、

- 「誰も信じてくれず辛い」という性被害体験を含む話であったこと
- 最初に話を聞いたときから少しずつ、話で聞く状況がエスカレートしていったこと
- 進行がはやい大病だが治療が一切できていないと聞き、こちらは時間がないと大変あせっていたこと
- 普段から接点や連絡はほとんどとっておらず、時間的頻度的にコンタクトが限られていたこと

から、詳しく話を聴取することがはばかられ、話をそのまま受け入れてしまっていました。

本人がそのように体験していると感じている。そのことを否定する必要はないと思います。ただ、もし精神疾患があった場合、それが生活保護などの支援になかなかつながらない原因になっているかもしれず、そうであればその危険は見過ごすことができません。

本人曰く「ようやく生活保護が受けられそう」とのこと。これが本当のことなのか、安心していいことなのか、こちらに確かめる術がありませんが、いずれにしても筆者が可能な/するべき支援の限界を超えており、彼女からもこれ以上は支援の必要がないとのことでしたので、それを信じることにします。

## 謝罪 筆者の問題点と反省点

今回、筆者は少なくとも以下4点の誤りをおかしました。

1. 事実の裏付けを一切せず、逆上し、軽率に支援対象の言動を信じ込んでしまったこと
2. 知識、職務、経験もないのに、自身の能力を超える支援をしようとしたこと
3. SNS上で、同様の手法を用いた詐欺を誘発しかねない金銭的支援をつのったこと
4. 特定の対象者にだけ特別な支援をしようとしたこと

1によって、生活保護などの公的支援を受けようとしている人たちに不要な混乱と恐怖を与えました。

2については、支援対象者に誤った支援を提示することで、より問題を深刻化させる危険をおかしました。

3については、たまたま幸運にもお金が動かなかっただけで、明らかに、犯罪の手助け、幇助でもありえました。

4についても弁明の余地はありません。今回この女性との関係を疑われかねず、そのことによって、支援対象の女性への攻撃を誘発しかねない判断でした。

また、筆者の一存で支援を振り分けることができる、そのような権力を持っていることを示しながら、それこそ困窮した対象者と関わることは暴力や加害の温床でしかありません。

すべて筆者の判断、問題に対する理解や認識の甘さが招いたことであり、とった行動は間違いでした。本当に申し訳ありません。

## いただいたご支援について

いただいた金銭上のご支援については、次のようにさせていただきます。

- 返金
- 連絡を取れる方には個別に連絡をいたします
- 原則、返金の手続きを取らせていただきます
- 返金時の手数料等諸費用はすべて筆者が支払います

- 連絡がとれない/返金にどうしても応じていただけない場合
- 全額食料品を購入し筆者が運営するフードストレージにて配布する

返金に応じていただけない場合、まったく関係性のない団体へ寄付することも考えました。

が、ロンダリングなど余計な疑いを寄付先に持たせるかもしれず、また、先に可能な限り返金を済ませた上でのことなので、筆者に利益ではなく奉仕作業のみを強いるボランティア活動に使うことに問題はないだろうと判断しました。

支援いただいた方にはここまでの事情を説明した上で、今後の悪例とならないよう、可能な限り返金を受けていただくよう、お伝えしていく所存です。

## 最後に

以上、当該女性のその後についての報告と、このたびの筆者の言動についての謝罪でした。

今回、多くの方から、Twitter上で、誠実かつ真摯な批判をいただきました。こちらの気持ちにまで配慮してくださった上で、問題点を明確にご指摘くださりました。この件については感謝してもしきれません。

また、たくさんの支援策を真剣に考え、教えてくださった方。金銭的に支援を惜しみなく提示してくださった方。ありがとうございます。お金については上に記した事情もあるため、できるかぎり返金させていただきたいと存じますが、皆様のお気持ちは感謝とともに受け取らせていただきます。

今後このようなことがないよう、自身の欠点、このたびの過ちを、時間をかけて振り返りたいと思います。誠に申し訳ありませんでした。

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