庭と共に
数年前から考えていた
「庭の再生」。
その一番の要因は猛暑による植物への影響でした。どうしようも無くなって来ていました。
ですが今の庭になるまでに何十年と手を加え続けていたため、なかなか行動を起こせずにいました。
けれどもやっと、この冬から始動しました。この時期恒例となった腐葉土作り、それからコンポスト堆肥を土に鋤き込むのが今のメイン作業。
植栽も変更するのでそれに伴う苗の選別は年明けとなりそうです。
バラとハーブを主幹にする事だけ、決定しています。
バラたち
一昔前まではバラに農薬は不可欠と言うのがバラ栽培のマニュアルでした。
でも、人の心に変化が訪れるのですね。「自宅庭に農薬散布したくない」と言う…。
私の場合もそうでした。バラ栽培を始めた一年目、梅雨前に消毒散布をしたら、その薬剤の強烈な臭いと刺激に、これを品種によっては月2回…。
いやぁ…、無理でしょ…
それにミツバチは?
マルハナバチも、たま〜に来てるよ…と、ぐるぐる駆け巡り農薬散布を止め、そこから12〜3年を経て今の形に成長したのでした。
本当にそれは成長と言っても良いのかもしれない。私自身の気持ちの変化が諸に現れるのが庭だったように思います。
庭の片隅で息絶えていたクマンバチ。その翅に刻まれた精密な文様に驚き感動した日。
丸々とした体をこの小さな、けれども人智を超越した美しさで支え、飛行していたのだと知ったあの日。
純白の花弁は光を反射しいつもそこだけ特別な空間になっていた。
毎年たくさんの種を飛ばす。
最後は私の腕から飛び立って行った。
庭と接し、初めて体験した昆虫の世界がありました。ある日誤って蟻に怪我を負わせた時。怪我をした蟻に気付いた仲間たちは傷ついた蟻の周辺に集まり、お尻から透明な液体を出して、それを飲ませようとしていたのです。
あ〜、ごめん…。無神経に動き回って傷つけちゃった。
蟻の行動を見てそんな事を思ったのでした。
庭には
ミクロで緻密な世界があって、それは見えなかったり気づかなかったり、気付けなかったりする。
でも私が愛でている風景は、見えない世界がないと成り立たない。
無神経に、ずかずか歩き回っていたら、傷つく相手がいる。
本当に、たくさん学ばせて貰いました。これからまた、新しい庭が始まります。
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