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BITEについて

まずはHiro-Kさん
APFFC優勝おめでとうございます!

今回が初優勝というのが
意外すぎてビックリしてます…


さて、今回の大会でも
いくらか話題になりそうな
BITEについてです。

hip-hopのスラングの一つですね。
主にラップやbreakin'で使われます。

意味は端的に言うなら、パクることです。

語源はその名の通り
英語の bite=噛む です。

RBSS 2018 semi final Ko-suke vs Erlend

先月行われたRBSSの準決勝

このバトルでKo-sukeさんが再三、
両腕を横にして叩いています。

バトル中にこういう仕草をするのを
見たことがある人は多いかと思います。

これがいわゆるバイトのジェスチャーです。


バイトはなぜ否定されるのでしょう。

ここで、似たような意味を持つ
サンプリングについて考えてみます。 

音楽におけるサンプリング(英: sampling)は、過去の曲や音源の一部を流用し、再構築して新たな楽曲を製作する音楽製作法・表現技法のこと。

ウィキペディアからサンプリングしました。
つまり、引用のことですね。

ここで大事なのは

新たな楽曲にすること

です。

新たな楽曲にするということは
本質的に元の楽曲とは異なるわけです。

音楽は表現の1つ。
それを通して何が表現されるかが重要です。

したがって、新たな楽曲が作られる以上
その楽曲にも新たなメッセージが
表現される必要があります。

自分の表現したいことに対して
いかに表現するかを考える。

その1つの技法として
引用、サンプリングがあるということです。

自分の伝えたいことを伝える上で
過去に他人の言った言葉がバチンとハマる。

だったら、その人の言葉をサンプリングして
自分の表現に活用しよう
というスタンスですね。


話を戻して、

では、バイトがなぜ
否定の対象になるのかというと

自己表現になっていないから

です。

バイトはコピーすることが目的になっており
コピーした先に何もありません。

先述したサンプリングは
何か表現したいものがあって
それを表現するために誰かの言葉を
引用するわけです。

そういった目的があれば

・この技のどの部分に魅力を感じているのか
・この人がカッコいいと感じるものは何なのか

といったことを考えざるを得ません。

しかし、それをしないバイトは
コピー元の人に対して思いを馳せられません。

もはやそれはナルシシズムであり、独りよがりの姿勢でしょう。「そんなこと考えてないんだけど」「そんな風にカッコ悪く変えないでくれ」と、すれ違いが発生するかもしれません。

何を考えてその人がその技をやっているのか

技ではなく、人に目を向ければ
バイトをするにもリスペクトが生まれ
そうなれば、それはもはやバイトではなく
サンプリングに繋がると思います。 


しかし、最近では
バイトがより繊細な事象になっていることも
事実です。

最近ではあまり見なくなりましたが
数年前までは日本にも頻繁に来ていた
アメリカ人フリースタイラーJereminhoが
こんなことを書いていました。





他の誰でもない自分自身であろうとする。
端的に言うなら、
オリジナルになることが大事なわけです。

しかし、これだけコンテンツの多くなった時代で、0からのスタートは非常に困難を強いられます。

やはり、在りもの+α
普通になってきていますし
そうせざるを得ないでしょう。

その中で、
オリジナリティあるいはクリエイティビティを
生み出す、表現することは可能なのか。

あるテレビ番組でホリエモンこと堀江貴文氏が
現代のクリエイティビティについて
このように語っています。


つまり、そもそもの定義自体が
変容しつつあるということです。

これまでの定義の中でがむしゃらになって取り組んでも(どうせ)いいものは作れません。

そうではなく、今あるものやことに対して向き合い

自分ならどう表現するだろうか

と試行錯誤することが
今の時代の創造性といえるのではないでしょうか。 

したがって、先に引用した
Jereminhoの言葉は

本来自分が思考し取り組まなければならない
バリエーションの創作(+αの部分)を
他者の取り組みから採り入れてしまっているからバイトとみなされる。

というわけです。


さて、昔と今における
クリエイティビティの在り方の違いを
述べてきたわけですが
共通している部分もあります。

それは、
必ず表現することが根底にあること
ではないでしょうか。

もちろん、何を表現するかは
人によって様々ですし、それこそが
昨今、話題の多様性なわけですが
自己表現という究極の目的を
見失ってはならないと思います。

もちろん初めのうちは
コピーにならざるを得ませんし
模倣することが上達の秘訣である
とも言えます。

しかし、ある程度の鍛錬を重ねてきたなら
つまりスキルがあるなら
その先にあるスタイルの追求をする中で
自分自身をいかに振る舞い、表現するか
思考(試行)し実践することが
求められるでしょう。

今回、引用させていただいたJereminhoの記事ですが
彼は他にもフリースタイルフットボールに対する多くの提言をしています。

僕がこうやって文字に起こしているのも
彼のように外に発信している人がいるからです。

本当は、実際に会って深い談議を交わしたいのですが
僕の拙い英語では難しいと思っています。

こういう時に改めて思うんです。

もっと英語の勉強すればよかったなと。

特に、リスニング。

でも、最低限の単語と文法を抑えていれば
今回の僕のように
英語ベースの記事を読むことは可能です。

是非、彼の書いた他の記事も
読んでみてください。↓↓

Jereminho anything and everything about the freestyle culture

#フリースタイルフットボール #freestylefootball
#BITE #hiphop #ヒップホップ
#ホリエモン 

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