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Auschwitzに行ってきた

みなさんこんにちは
現在デンマークで留学中のものです!

実はイースター休暇を使って、5日間のポーランド旅行をしてきました。

今後いくつか旅行記を書いていきたいと思うのですが、
まずは今回の旅のメインであったアウシュビッツについて書きたいと思います

かなり長く、重くなってしまいましたが読んでいただけると幸いです、、、


ツアー内容

今回は日本人ガイドを務める中谷さんのツアーを申し込み、
計10名ほどでアウシュヴィッツ・ビルケナウ記念博物館を周りました。

最初に博物館でどのような人がアウシュビッツに収容されていたのか、ユダヤ人がなぜ迫害を受けたのか、ナチス政権がなぜこのような選択をとったのかなどを実際の遺品や写真をもとに説明を受けました。

その後にビルケナウへバスで移動し、爆破されたガス室やアンネフランクが収容されていた部屋を見学してツアーは終了でした。

「死の壁」前の追悼の花

中谷さんのツアーでは多くの問いを与えられた気がします。

「これはドイツという日本とは遠く離れた国の『昔』の出来事、ではない。
条件が揃えばどこでも起こりうることである。だからこそ私たちはこの出来事から二度と同じことが起きないように学ばなければならない。」

そう強く訴えられたツアーでした。

また、自分にとっての第一言語で解説をしてもらう形で本当に正解でした。
実はホイスコーレンの修学旅行でいこうと思ってたのですが、今の自分の英語力では1割くらいしか響かなかった気がします。

今の自分だからこそ感じたこと

今回のツアーで私が最も多く目が行ったことは「障がい者差別」についてでした。

必ずと行っていいほどどこの建物の前にもある階段。
きっと車椅子を使っている友達と来ていたらツアーのほとんどを一緒に回ることができなかったのかなとか考えながら進んでました。

しかしこれは当時の「優生主義」を表すものであり、それを遺産として残すためには必要があるものでした。

優生主義を表すもので最も印象深かったものが義足や義手の山でした。
山になっている以上の数の障がい者が障がいがあるというだけで殺される対象にされていたことをしましていました。

ホイスコーレンでの友達がこの時代に生きていたらと思うといろんな感情で押しつぶされそうでした。

生活をする際に介助が必要となる、難しい作業ができない障がい者は排除の対象になりやすい。 そのことを改めて感じ、それはナチス政権に限ったことではなく、学校や生活の中でも起きうることのように思います。

建物前の階段
山積みの義足や義手の一部


また、階段だけではなくアウシュビッツの建造物にある「歪さ」も印象に残っています。

これらの歪さには全て理由があり、

ガタガタな地面や1階と2階で異なる窓の形、種類の違うレンガ、歪んだ階段 など
これらは全て収容されていた人々によって造られたものであったから。

必ず外から鍵がかかるようになっていて、窓には格子があり、区域ごとに引かれた電流が流れる柵は逃亡されないように。

ひとつひとつのものが当時の行われていたことの事実を物語っていました。

ガタガタの道
収容者によって作られた2階と塞がれた窓

今の自分だからこそ感じたこと(日本の教育観点から)

現在中学英語の教員を目指していることもあり、
今回Auschwitzを見学してみて「もし生徒を連れてくるとしたら、、、?」
という観点について考えてみました。

思い返せば小中高の修学旅行で原爆ドームや沖縄の平和の礎など「平和学習」が行われている印象があります。

ただ今回のアウシュビッツ見学を通して日本の学校現場で行う難しさを感じました。
というのも実際に私が中学生のころに原爆ドーム見学をしましたが、
「グロいなぁ」「かわいそうだなぁ」というのが一番強く残っている感情でした。

私があまり歴史に興味がなかったこともありますが、そもそもこの歴史についての当事者意識が当時の自分にはなかったことが大きいと思います。

デンマーク人と歴史の話や政治の話をする機会があるのですが、
国のことを自分ごととして捉えている印象があります。

日本の歴史の授業も年号や人の名前の暗記が重要視されていて
「なぜこの出来事が起こったのか」
「この時日本はどういう対応をしたのか」
などについてはあまり触れなかったように思います。
また「日本人が行ってきた残虐な歴史を繰り返さないためには」などの言い方はまずないのではないでしょうか。

実際自分が授業をする、修学旅行に連れて行く立場で考えると様々な難しさもありますが、ヨーロッパで行われている自国の歴史の学び方は見習うポイントがたくさんありました。

ビルケナウ強制収容所


また、今までの修学旅行前に行っていた事前学習の大切さは実際に自分で行ってみて気づくことができました。

今回私は事前知識のなさに焦り、行く前にアンネフランクの映画をみました。
事前学習をしたことでより「行きたい」というモチベが生まれると同時に、折角行くのだからもっと他のことも学びたいとその歴史周辺にも興味が湧きました。

自分でやるのと教師にやらされるのはまた違うとは思いますが、
もし自分が平和学習を行うとするならば、その場所への興味を引き出せるようなやり方をしたいなぁと思います!

これからしたいこと

今回アウシュビッツを見学してみて、自分にもっと知識があったらまた味方が変わっていたのではと強く感じました。
アウシュビッツ以外の戦争跡地や違う視点の話をみたいし聞いてみたい!

また、うちの学校の修学旅行のひとつにアウシュビッツへ行くプランがあるため
デンマーク人視点の感想や障がい者の感想などたくさんの人が何を感じたのかを話したいなと思います。


かなり長い文章になってしまいましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました

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