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なつかしの加古川part2

 なつかしの加古川、続きを書きます。前回の投稿から10年ほど時を進め、高校生当時の加古川にまつわる、なつかしい思い出です。昭和50年代前半のお話です。当時、部活だけは頑張っていた諸井少年。定期考査のときにある部活のテスト休みには、勉強もせずに、仲間とともに加古川の町へ出かけたものです。

当時の加古川は高校生が2時間、3時間とウロウロするには最適な町でした。さて当時の高校生は放課後に何をしていたのでしょうか。午後4時あたり加古川に着くと、お腹がへった諸井少年、まずは、今の「リトハ加古川」あたりにあった、「かさよし」で大盛うどんを食べ、腹ごしらえをします。当時230円だったかなあ?お腹にしみわたったものです!

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   画像は「ころりんの道楽もんのこころだぁ」さんから拝借しました

当時、駅前通り(ベルデモール)には、3軒の書店がありましたが、まずは、手始めに、いちばん南にある「下司書店」に入り本を眺め渡します。WW2の戦記物が好きだった諸井少年は、その分野が充実していた大好きな本屋さんでした。品ぞろえを確認し次に買いたい本を決めた諸井少年、次は、「ミヤコ」へレコードを見に行きます。当時、EP盤が500円LP盤が3000円ぐらいだったかなあ?あまり購入はできませんでしたが、深夜ラジオで流行っている曲のジャケットなどを眺めながら楽しい時間を過ごしたものです。「ミヤコ」を出ると、さらに北上、現在、コワーキングスペースmoccoさんになってますが、そこに「新興書房」がありました。そこで星新一とか、筒井康隆などのショートショート系などを物色したり、ときには、ちょっと真面目な本をと柴田 翔の「されどわれらが日々」など買って読んだりしましたが、ずいぶん暗いお話で、一緒に掲載されていた「ロクタル管のはなし」のほうが面白かった記憶があります。さあ、この時点で結構時間は立っているはずですが、まだまだ帰る気配のない諸井少年、今度は駅前市場(今のヤマトヤシキのあるところ)へ向かいます。市場の通路を縦横に歩き、角の本屋さんの隣の楽器屋(たぶん いぬい楽器さん)へ行きギターを眺めます。気に入ったギターが一本ありました。いつも眺めていたモーリスのギター、後にお金を貯めて購入しましたが、45年経った今も現役です。(つい最近まで副院長が弾いていました) 

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 さあ、この辺でいよいよみんな疲れだしますが、どうもまだしつこく帰りたくない御一行様、もう一軒とどめに通りの最後の書店「詳文館」を一回りし、本の背表紙に目を走らせます。ここでもう時間は6時を過ぎていたはずです。やっと本屋さんを出てくると、あたりは薄暗くなりつつあります。ここらへんで御一行様の誰かが「腹減ったなあ」といいだすのです。皆顔を見渡し、うんうんと頷きます。さっき、大盛うどんを食べたはずなんですがね(笑)・・・よーしこれで最後にと、当時加古川駅前にあった、あの名店「翁介」へなだれ込むのです。あの狭い、先細りの三角になったあのお店です。「中華そば」がたしか、110円ぐらいだったと思います。しみじみと美味しかった。いつも満席でしたね。

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            この画像はわんたんめんです。

これで御一行様はやっと満足し、まあ、一応掛け声だけは「さあ、勉強しよか」と三々五々帰っていくわけですが、ペダルを漕ぐ足取りは、重かったなあ~(笑)      あのころの高校生にとって、ものすごく懐が深かった加古川の町でしたが、「かさよし」、「翁介」は閉店し、あの、美味しかった「しのだ」も「中華そば」も「やきめし」も、もう味わうことができません。

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「下司書店」「新興書房」も「詳文館」もお店はなくなってしまいました。ずいぶんいろいろなお店にお世話になりましたが、ちょっと寂しいですね。でも、これからたくさんのマンションなどが立ち並びどんどん加古川駅前の中心部の街並みも文化も変わっていくのでしょうね。楽しみです。










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