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データ分析の新時代:BIの歴史とAIを活用する最新BIツール

私たちは、MorphというAIを活用したBIツールを開発しています。世界規模で見ると、AIを活用したBIツールは数多くあります。なぜこの市場がAIを活用するようになったのかを、BIツールの歴史から見ていきます。


BIツールとは

BI(Business Intelligence)ツールとは、ビジネスのデータを収集し、分析し、意思決定を支援するためのソフトウェアツールの総称です。これらのツールは、データの可視化、ダッシュボードの作成、リアルタイム分析などの機能を提供し、ビジネスのパフォーマンスを理解し、改善するための重要な役割を果たしています。

BIツールの誕生

BIツールが誕生した背景には、情報技術の進化とビジネスのデータ活用の変化が大きく関係しています。
1960年代に、企業がビジネス目的でコンピューターを使用するようになり、当初は、基幹業務用の大型コンピューターである「メインフレーム」が大企業を中心に導入されました。メインフレームによる業務処理システムはそれぞれの部門ごと、業務内容ごとに異なる設計で作られていたため、システム同士のデータを突き合わせることや連携させることが困難でした。
その後、分散化された基幹システムを、同じ構造で統一された一つの統合システムとして作り上げることで、データを一元管理するという目的の基、ERP(Enterprise Resources Planning)というシステムが誕生しました。この頃から、データから得られるインサイトによって経営者の判断をサポートするというデータ活用の概念が生まれました。
そしてその後、DWH (データウェアハウス) が誕生しました。DWHはデータ分析とレポート作成のためのシステムであり、基幹システムを含む様々なデータソースからの統合データの中央リポジトリとして使用され始めました。企業が社内のデータ活用を定期的に使用し始めるにつれて開発され、DWHから部門ごとに情報を取得することで、個々の部門のニーズに合わせてデータ分析を可能にしました。
この情報技術の進化とビジネスのデータ活用の変化から、ビジネスユーザーでもデータを活用して意思決定の質を高められるツールとしてBIツールが誕生しました。

エンタープライズBIからセルフサービスBIへ

初期のBIツールは、エンタープライズBIと呼ばれ、主にクエリとレポートの作成、具体的には特定の条件や基準に基づいてデータを抽出し、データを視覚的に表現するための機能を提供しました。代表的なエンタープライズBIとしては、BusinessObjectsが挙げられます。
その後、インターネットの普及により、データ量がますます増大することで、BIツールに対するニーズが高まりました。
こうした背景から、セルフサービスBIが誕生しました。
セルフサービスBIとは、ITに関する高度な知識やスキルを持たないビジネスユーザーでも操作できるBIツールです。
エンタープライズBIでは、データを取り込むためには、CUIの操作が必要だったために、エンジニアのためのツールでしたが、セルフサービスBIでは、GUIによるデータの探索にその前処理の機能も組み込まれており、ビジネスユーザーのためのツールに変化しました。
セルフサービスBIは、データの抽出、変換、読み込みを簡素化し、ビジネスユーザーが直感的なインターフェースを使用してデータを探索し、独自にダッシュボードを作成し、分析を行うことを可能にしました。これにより、ビジネスユーザーがデータに根差した意思決定を行えるようになりました。代表的なセルフサービスBIとしては、Tableauが挙げられます。

BIツールの変遷

AIを活用して、ビジネスユーザーが簡単にデータ分析を行うことが出来るBIツールへ

前述した通り、BIツールは、エンジニアのためのツールからビジネスユーザーのためのツールになりました。
ただ、ビジネスユーザーのためのツールになりましたが、分析を行うまでに、分析をしたいカラムやテーブル間の連携構造などを設定する必要がありました。
そこで、AIを活用し、データやテーブルに対してそのまま自然言語で分析を行うことを可能にしたことで、ビジネスユーザーが簡単にデータ分析を行うことが出来るBIツールが誕生しました。
AIを活用したセルフサービスBIツールとしては、以下のものが挙げれらます。

Zenlytic

ChatGPTのように対話形式でデータ分析・可視化を行うことができるプロダクトです。また、自然言語でダッシュボードを作ることができ、日時を指定して、ダッシュボードの自動更新をすることが出来ます。

Hex

自然言語でプロンプトを打ち込むと、AIがSQLを自動生成して、実行してくれるプロダクトです。複雑な設定無しで、SnowflakeやBigQueryなどの様々なデータベースとの連携が可能です。可視化の際には、豊富な種類のチャートの中から適切なものを選んでX軸Y軸をUIの中からドロップダウンで指定することが出来ます。

Tellius

全てのデータに対して、Googleで検索するように、自然言語もしくは音声で検索することが出来ます。検索の際には、データの関連性と過去のクエリに基づいてサジェストを出してくれます。また、AIによる自動データ分析により、今までは見つけるのに時間がかかっていた隠れたパフォーマンスパターン、傾向、外れ値をすぐに明らかにします。

Morph

弊社で開発しているMorphは、自然言語でデータ分析を可能とするプロダクトです。複雑な設定無しで様々なツール(データベースやSaaS)とのデータ連携を可能にし、インポートしてきたデータに対して、自然言語でデータの統合・分析・可視化を行うことが出来ます。つまり、データウェアハウス → データマート → BIまでを完結させることが出来るAll-in-one Data Studioとなっています。
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