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成功事例に学ぶ 今注目のRevOps(レベニューオペレーション)とは

近年、米国を中心にレベニューオペレーション(RevOps)に取り組む企業が増加しています。
この記事では、RevOpsがなぜ注目を浴びているのか、RevOpsを実現するとどうなるのか、実現するためのキーポイントについて説明します。

RevOpsとは

RevOpsとは、マーケティング、セールス、カスタマーサクセスのオペレーションチームを一元化するというコンセプトで、各チームを連携することで一貫した顧客体験を実現し、収益成長を加速させることを目指す方法です。

なぜRevOpsが注目されているのか

元々B2Bにおける購買行動といえば、営業担当者が見込み顧客と商談を行い、見込み顧客の質問に答えながら購買の意思決定の手助けをするというフローでした。つまり、顧客の購買行動における営業部門の割合が非常に大きい状態でした。
しかし、このプロセスは大きく変化をしています。見込み顧客の多くは営業担当者と話す前に、情報収集を行い、購買の意思決定を行っています。つまり、営業担当者だけが製品を売るのではなく、マーケティング・プロダクト・CSといった他の部署の貢献も顧客の購買行動の変数として検討する必要が出てきたということになります。
このように考えると、各部署で縦割りのKPIを追っていては、うまく組織が回らないことになります。
極端な例ですが、営業部門が契約数を、カスタマーサクセスチームが契約継続率をKPIとして設定していた場合、営業部門が過度な割引で顧客を大量に獲得してしまい、カスタマーサクセスチームのKPIは悪化し、本来適正価格で契約できたはずの顧客も割引価格で提供することとなり、全体の収益は下振れする可能性があります。
各部署が縦割りで業務を遂行するのではなく、連携を取って収益の向上を目指す組織とそのための仕組みが求められています。

RevOpsを実現した会社の事例

具体的に、RevOpsを実現して成果を上げている企業の事例を見てみましょう。
ItsMyCargo:RevOpsにより、ユーザー数を113%増加
ItsMyCargoはデンマークの物流会社です。
webサイト上での顧客の行動を追跡したところ、多くのユーザーが予約画面で離脱をしていることがわかり、大半の顧客は予約をするためではなく、価格の表示を確認するためにサイトを訪れていると仮説を立てました。仮説を検証するため、見積もり専用のサイトを用意し、少ないステップで価格の確認を実行できるようにしたところ、ユニークユーザーは127.73%増加しました。
また、一部の顧客がこの見積もり専用サイトを見積り作成のために利用していることがわかり、見積もり作成ツールとして外部提供を始めました。このツールに登録されたメールアドレスに対してセールスチームがアプローチをした結果、顧客のサービス利用数が前年比で113%増加しました。

Flimp Communications :マーケティングから営業までリード顧客を一元管理し、商談数40%増加
Flimp Communicationsはインタラクティブなデジタルコミュニケーションツールを提供するアメリカの会社です。
同社には3つのチームがあり、リード顧客を手作業で適切な部署に割り当てていました。マーケティングチームでは38ものリードソースの値を設定していたものの、セールスチームとの連携が取れておらず、最終的にどのソースが最も効果的(売上につながっているか)といった測定ができていませんでした。
そこで、リードソースのスコアリングを自動化するためシステムを導入し、ロジック通りに自動でスコアリングされるように変更を行いました。
これにより適切なターゲットを絞り込み、マーケティングチームからセールスチームへの適切な情報共有によるアプローチを行うことができるようになり、商談が40%増加しました。

RevOpsを実現するために

RevOpsを実現するためには、部署を横断したデータの管理がキーになります。
例えば、SaaS企業を例に取ると下記のようなデータをそれぞれの部署でそれぞれのツールに持っています。

  • 顧客データ:営業部 保管先,CRM

  • 広告データ:マーケティング部,広告媒体

  • アプリケーションデータ:開発部,データベース

上記のデータを使って、広告流入からの課金ユーザーのアプリケーション上での頻出行動を特定することができそうです。
しかしながら、各ツールに保管されているデータ形式に関しては、連携を前提としていないためバラバラです。
データを分析できる状態にするためには、下記のようなデータ分析基盤の構築が必要です。
(詳しくはこちらの記事を参照してください。https://note.com/morph_db/n/neced1fe780ed )

  1. 各部門や各システムから上がってきた生データをデータレイクに溜めておく

  2. データレイクに溜まったデータを、構造化してデータウェアハウスに保管する

  3. データウェアハウスから、各部門に必要な情報をデータマートに抽出する

  4. データマートのデータに対してクエリや分析を実行して、ビジネスにフィードバックする

上記のフローには、データパイプラインの構築や、データの成型などが必要です。
多くの企業にとってはこうしたデータ基盤構築のリソースは限られ、ハードルが高いのが現状です。

データの管理を実現するためのツール

上述したようなデータ基盤の構築のためには、適切なツールの導入が必要です。
SalesforceやHubspotといったCRMでも一部実現できますが、データの集積場所、分析基盤としては限界があります。
米国では、LeanData、Breadcrumbsなどさまざまなツールが登場しています。
弊社で開発しているMorphでは、複雑な設定なしでさまざまなツール(データベースやSaaS)とのデータ連携を可能にしています。
また、通常別々のツールが必要なデータパイプラインにおいて、データウェアハウス → データマート → BI(可視化)までをMorphだけで完結することが可能なため、RevOpsに必要なデータ基盤が一つのツールで完結します。
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