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松山B級グルメ「三津浜焼き」

外で食べるときは「できるだけ松山でしか食べられないものを食べたい」と思う。
まだ、松山市民になり切っていないからだろう。
鯛めしとか、バラ寿司とか、お値段の張る郷土料理もあるにはあるが、やはり、B級市民としてはB級グルメに心を惹かれる。
「焼き豚たまご飯」と「三津浜焼」が、松山B級グルメの二大巨頭だろうか。
今日はそのうちの「三津浜焼」を食べてきた。
下の写真は、焼き上がり。
見出し画像は、その断面だ。

ソースの香ばしさが病みつきになる美味しさだった。

三津浜焼。「美味」というお店でいただいた

「三津浜焼」の「三津浜」とは、地名である。
松山の、瀬戸内に面した、興居島を望める古い漁師町一帯を指す。(地図中赤丸)
海を挟んだ対岸は、広島。

だからなのか、三津浜焼と広島焼は、とても良く似ている。

共通しているのは
①生地をクレープ上に焼いた上に、層状に具を重ねていく
②キャベツはたっぷり
③タンパク質系の具は、豚、イカなど
④麺がサンドされる
⑤最後は卵でとじる
であろうか。

こちらは広島焼。JR広島駅の駅ビル内の「電光石火」で昨年いただいた

では、違うところはどこかというと
①重ねる順番
 (広島焼は 生地→キャベツ→タンパク質系→麺→卵)
 (三津浜焼は 生地→→キャベツ→タンパク質系→卵)
②麺の種類
 (広島焼は、中華麺一択)
 (三津浜焼は、うどんと中華麺から選べる)
③タンパク質系の具材に、三津浜焼のみ「牛スジ肉」が加わることがある
④三津浜焼は、二つ折りで供され、広島焼は、丸いまま供される
⑤三津浜焼は、折る前・後に二回、ソースが塗られる
といった感じだろうか。
おそらく、店舗によって違いもあるかと思うが、だいたいこんな感じだと思う。
三津浜焼はソースの二度塗りによって、おかずとしても十分通用する、味の濃さを手に入れている。

どちらも、怒涛のキャベツを盛った状態から、ひっくり返すテクニックが必要であるため、家庭ではなかなか焼かないのではないかと思っていたのだが、広島出身の友達は、
「あれをひっくり返せてこそ、一人前の広島の男じゃ」
と言っていたので、三津浜焼も同じように、家庭で作られているのかもしれない。

私は実家が、関西系の「全部の具材を先に混ぜてから焼く」お好み焼きしか知らなかったので、初めて、麺をサンドする広島焼を食べた時は、感動した。
あえて崩れやすい構造を作り出し、順に重ねるという面倒な手順を踏むのは、この美味しさを引き出したかったからなのか。
広島焼、三津浜焼は、ともに、キャベツを味わう料理だと思う。

三津浜焼きの作り方は、こちら。

**連続投稿716日目**

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