見出し画像

自然の息吹を感じろ! 植物の不思議展

植物ってすごくないか。

街を歩けば庭木や植栽、盆栽など、人の手によって見た目をいい感じにアレされた植物が目につく。

しかし、少し目をこらせば、自らの力で人々の注目を集めるような華やかさを発揮するタイプが潜んでいるのだ。

今回はそんなセルフプロデュースタイプの植物にスポットをあてて紹介したいと思う。拍手で迎えてほしい。

◾️線路で

画像1

線路に生える草。

線路の脇には生えていたりするが、こんな真ん中で堂々と生活しているのはなかなか稀だ。

バラスト(線路の石)の中から生まれ、よくぞここまで引っこ抜かれずに成長したものである。
しかしここは常に電車が往来する線路。これ以上伸びると地獄が待っている。それでも彼は成長をやめないのだろうか。

戯曲にして発表したい、せつない恋の物語である。
どのあたりが恋なのかは各自のセンスにまかせる。

◾️玄関で

画像2

ドラゴン花火のような躍動感。

玄関前にこんな自己主張の強い草が生えていたらどうするだろうか。私なら邪魔だと抜いてしまうかもしれない。
こんなに成長するまで見守ってくれてありがとうございます。

あ、もしかしたら忍者が毎日飛び越えるあの修行のヤツじゃないか。
そう考えると、足に重りを付けてジャンブしている中学生の姿が見えた気がした。

ちなみに数日後に通ったらなくなっていた。
やっぱり邪魔だったのか。

◾️空き地で

画像3

特撮の爆発みたいな草。

自由奔放にバーニングするその姿にあこがれの念すら覚えるほどの作品だ。

火薬を使わなくてエコロジーなので昨今のニーズに合っているんじゃないか。夜にLEDライトで光らせたい。

しかし、駐車場でもなくこのフリースペースはなんなんだろう。やはりヒーローが怪人と戦う舞台なのだろうか。

◾️プランターに混ざって

画像4

並んだプランター。
全部枯れてそうだが、異常が潜んでいないかよく見てほしい。

画像5

実はこれだけプランターではなく地面から生えている。仲間のフリをして家主から水をもらって暮らしているのだ。小判鮫ならぬ小判草。

毎日通っている道なのに最近気づいたということは、最近になってどこからかやってきたのだろう。こわい。

◾️フェンスに沿って

画像6

フェンスに沿って横に伸びる植物。
形からして、もしかしたら地球外生命体かもしれない。夜になったら動きだすぞ。

画像7

その隣にはタツノオトシゴのような生命体が。どう考えてもさっきのやつの仲間だ。

画像8

数ヶ月後に通ったら花が咲いていた。生命体感マシマシで強そうになった。
ということは…

画像9

やはりこちらも白い花が。しかし、先ほどのやつほどではない。まだ変身途中なのか。
フリーザのようにあと2回変身を残しているのならえらいことだ。

画像10

おい、赤くなったぞ!

画像11

人間から生気を吸い取った量により色が変わるのだろうか。全身赤になったら満充電。

最終的にレインボーになったら激アツである。

◾️まとめ

花に水や肥料をあげる。庭木を剪定する。盆栽を鑑賞する。
植物の愛で方はさまざまであるが、人の手が加わっていない自然の姿のままの植物を愛でる推進協議会(今発足!)としては、今後もこういった自然の驚異を観察し、報告していきたい所存である。

画像12

まるで蜘蛛の糸にすがりつく悪人のようだ。


#植物 #エッセイ #趣味 #日記 #路上観察 #キナリ杯

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?