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株式会社hacomonoを退職しました

2023年7月末日をもって株式会社hacomonoを離れることになりました。
これを機会にhacomono入社後以降のことを振り返り、今後に活かしていければという気持ちと、誰かのキャリア形成のヒントになればいいなと思い、綴っていきます。

なぜ退職するのか

私は今年42歳になりましたが、仮に60歳まで第一線で働けるとして残り18年です。この限られた時間で達成したいことを「大切な人」「自分」「お金」の3軸で整理し進捗を計ってみたら「今動くことが最善手」という答えに辿り着いたためです。

hacomonoが好きすぎて、それを言い訳に自分自身の内なる声に耳を傾けることを疎かにしていたことに気がつくのに時間がかかりました。
この結論に辿り着くまでの道のりは本当に険しかったし、苦しかったですが、辛抱強く1on1を通じて思考の整理・言語化に付き合ってくれた大切な人達に本当に感謝しております。

2年4ヶ月を振り返る

入社してはじめの9ヶ月は以下に記載の通りです。

会社・プロダクトの変遷

フェーズ:シリーズA → シリーズC
従業員数:約20名 → 約200名
hacomono契約店舗数:約500店舗 → 約3,000店舗
プロダクトタグライン
シリーズA:フィットネスクラブ・スクールなど月謝制店舗のための次世代 会員管理・予約・決済システム「hacomono」
シリーズC:ウェルネス産業向けオールインワン基幹システム「hacomono」

役割の変遷とやったことのサマリー

役割:マーケ → セールス → HR → 事業推進
 ・マーケチームのリビルド・チームビルディング
 ・セールスチームのリビルド・チームビルディング
 ・HRチームの組成・チームビルディング
 ・採用、採用、採用!
 ・人事制度の導入、運用
 ・PR機能の立ち上げサポート

全社イベントの企画・運営、めちゃくちゃ楽しかった。雰囲気を感じられるショートムービーもあるので以下の記事からご確認ください。

HRは初めての経験で大変だった想い出ばかりだけど、素晴らしい仲間に恵まれて支えてもらってなんとかやってこれた。人事として試行錯誤した記録は以下の記事をご覧ください。

大好きなhacomonoのカルチャーを浸透させたくて色々試行錯誤しながら生まれた企画です。以下の記事をご覧ください。

意識していたことの変遷

入社〜2022年4月にCOOが参画するまで
CEOの体を空けることで、優先順位が高いものに集中できるよう動くことを意識していました。

手段としては以下を選択。方針を決めた後は、とにかく行動量に振り切りました。
(1)ジェネラリストとして足りないピースをとにかく埋める
(2)自分よりも優秀な人(特にマネージャー以上)を採用する

2022年4月COO参画後〜2023年2月まで
COOが参画しCEOからCOOへの権限移譲が順調に進みます。
優秀なVP、マネージャー層の採用が進み、ボトムアップで素晴らしい成長を見せるメンバーも出始めました。

この頃から意識を「CEOのリソース確保」から「まだ専門家で埋めることができていない領域をカバーする」に変更します。それが当時はHRという役割でした。
そこからは、HRチームの立ち上げ、チームビルディング、採用、オンボ、労務、制度、カルチャー等、HRの機能としてその時必要だと思うことに必死で向き合い、喰らいついていきました。

2023年2月にCHRO参画後〜退職まで
CHROが参画し、HRを離れることになりました。
これをきっかけに「自分の専門性を活かせる領域で結果を出す」という思考に変化します。結果論として、事業推進(事業開発のような機能)の役割をいただきました。

在職中に何を学んだか

シリーズAからシリーズCくらいのフェーズでは、ジェネラリストがやれることがたくさんある

会社の進む方向と自分の進む方向に重なり合うところを見つけられるのであれば、会社を思い切り利用して、自ら行動しないと得られない経験を積んだらいいと思います。

ただし、ジェネラリスト的に動くことにはリスクを伴うことも認識しておきましょう。
特定分野の深い知識や経験を得ることと、全体像を理解して広く浅く知識や経験を積むことの間にはトレードオフの関係があると感じています。
これをリスクと捉えるか否かですが、個人的な意見としては、特定分野の詳細や正確さを失うかわりに、複数の観点から得られるひらめきやバランス感覚の方が価値が高いのでは、とも感じています。

そもそも起業家は、初めはリソースがない中で生き残るために専門性を持った究極のジェネラリストになり、走りながら様々なことを学び、成長するものだと思います。将来、起業を志しているような方にはジェネラリスト的にフェーズが浅いスタートアップに飛び込むことは良い経験になるのかもしれません。

MVV大事、人への向き合い大事、誰よりも実践すること大事

事業も組織も急激に成長するフェーズにおいては、大なり小なり組織と人に歪みが生まれます。歪みが生まれた時に拠り所になるのは「我々は何のために存在し、どこに向かっている集団か」を定義したMVV。

額縁に飾ってあるだけだと意味がないので、しつこいくらいにリマインドすることが大事になりますが、その際に大切なのが人への向き合い。CxOはVPやマネージャー、マネージャーはリーダーやメンバーとの対話を通じて、信頼残高を日々蓄積していますか。上ばかり見て仕事をしていませんか。対峙している人のことを本気で考えていますか。信頼を勝ち取れていますか。虚勢やサラリーマン思考は邪魔なだけです。
誰よりもミッション・ビジョンの実現に向けて、バリューに沿った行動をしていると胸を張って言えますか。皆見ています。

PMFは永遠に続けていくもの

SaaSは日進月歩でサービスがアップデートされていきますが、お客様側の課題も日々変化しています。プロダクトだけでお客様の課題を全て解決するものではありませんが、プロダクトで解決できる幅を広げていく必要がある中で、機能拡充やマルチプロダクト化は必然です。
上場SaaS企業を見ていても、事業の成長に合わせて市場を広げていたり、それに合わせてマルチプロダクト化しているところがほとんど。
だからこそ、早いうちからお客様の課題に寄り添い、理解し、常に期待値を超えたものを開発できるプロダクトドリブンなカルチャーを育む必要があります。

最後に

何より人生を豊かにしてくれたのは、hacomonoで出会えた戦友たちです。所属は変わっても本気でリスペクト。変わらず声をかけてくれる存在に人生が豊かになっている実感をもらえています。

hacomonoが対峙している社会課題は大きく、簡単に解決できるものではありませんが、hacomonoなら必ずやれると信じています。これからは外から応援し続けています。日本を代表するVertical SaaS企業へ!!!
感謝。

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