「私はドMだ」と名乗る女と、ジントニック13杯。
今日も今日とて、酒をよく飲みました。もちぎです。アラサーです。
最近のマイブームは、焼いたトーストに巣蜜(ミツバチの巣蝋)とアイスクリームを乗せて食べること。知覚過敏の歯に染みて最高です。
あと、めちゃくちゃ光量のすごい懐中電灯(高ルーメンのもの)を買って、夜の散歩のお供にすること。暗い夜道でもあたいの周りだけはエレクトリカルパレードみたいに燦々と輝いておもろい。
そして何よりのマイブームは飲酒ですわ。これは十年近く続いているので、ブームというより生活習慣やね。あたいの酒色はとどまることを知らない。
もちろん、飲酒にハマっていると言っても、体調や予定、そしてお財布に相談しつつ、楽しく飲むことをモットーとしている。自暴自棄になってアルコールに耽溺することは無い。酒に溺れるほどあたいは弱くないし、肝臓も強くない。健全な飲酒が好きだ。まぁ、量に関係なく一滴でも飲めば不健康な習慣なんだけど。
酒好き、と一口に言っても、各々が見つけた楽しみ方がある。
まずテイスト(味や香りなどの風味)を楽しむ人。あたいにも好みの味や酒の銘柄がいくつか思い浮かぶ。だけどあたいの場合、その種類に精通しているわけじゃない。正直言って、なぜ米で作った酒からフルーツの香りがするのか理解していないし、何度飲んでも毎回新鮮な気持ちで驚いてしまう。
製造の違いやお酒の歴史にもそこまで明るくない。醸造酒(日本酒やビール、ワインなど)や蒸留酒(ウイスキーやウォッカなど)の違いは分かるけど、たとえば、安酒と高級酒の判断はできない。長年水商売で働いていたのに。
まぁそんなもんよね。人はいくら身近に勉強できる機会があっても、自発的に学ばなければ、それが身につくことは無い。
それでもお酒は大体美味しい。あたいにとってお酒はそんなものだ。飲まなくても生きられるけど、飲んだらちょっとの間だけ活き活きと生きられる。だから飲んでいる。
ちなみに、あたいが最も好きなのはお酒を出す空間、盛り場の雰囲気だ。
盛り場にもいろいろある。居酒屋や小料理屋、立ち飲み屋という食事ありきの場所。そういうところで美味しいアテや肴を食いながら、ちびちびとやるのもいい。仲のいい大将や女将とは、店が暇な時間に一緒にテレビでニュースを見ながら他愛無いことを話したりもする。季節のモノをいただきながら、時事ネタで酒を飲むわけだ。
スナックやゲイバーで飲みちぎるのも楽しい。こういった場所では、ただ同じ空間にいるというだけで全員が同じ穴のムジナのようなものなので、年齢や立場や性別関係なく不思議な一体感があり、そこで思わぬ関係性が生まれたりもする。なにより、基本的にみんな(ある意味で)無責任で無礼講だから話していても気が楽だ。どうせ夜しか会わない人間なので、とりあえずテキトーでいい。
それと、気取らないバーで知人と喋りながら飲むのも好きだ。夜更かしする大人達は基本的に寂しがりだから、夜の勢いに任せて話を伺ってみると、するするとトークと酒が進む。普段は聞けないことや、半生などに深掘りしてみると、その人の面白いキャラクター性や一面が垣間見えたりもする。
なんか酒カス枕草子みたいな文章になっちまった。とにかく、酒飲みの場所とひとくちに言っても、ただひたすら耽溺して馬鹿騒ぎするだけじゃなく、時にはそういう面白い一面もあるってこと。もちろん、あたいだけが人間を観察する側ではなく、誰かにとってあたいもその面白い観察対象でもあるだろう。なぜならあたいも愉快で風変わりな人間なので。
あたいの家の近所にも行きつけのバーが数件ある。何度か記事やエッセイで舞台にした音楽バーやフェチ系バー。下町チックながらもオーセンティックなバーも二軒ほど足繁く通っている。他にも色んな店がある。
ふと、そのうちの一軒がずいぶんとご無沙汰だったと思い出したので、この前ふらっと散歩がてら寄ってみた。すると早い時間にも関わらず、すでに出来上がってるお客がひとり、カウンターでマスターと談笑していた。
「おー。もっちゃん、久しぶり〜。あっ、ちょうどいいわ、この人絶対にあんたと気が合うと思う」
店に入るなり開口一番、店長が微笑みをたたえながらそう言って、あたいにそのお客を紹介した。
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天然温泉旅館「もちぎの湯」
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