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お酒のPBを思う

今年もたつみ清酒堂さんのあべPBを購入して飲みました。

生酛造り。

昨年も買って飲みましたが、何か月かした後店頭の有料試飲で飲んだらえらい伸びていて、これは置いた方が面白いかなーと思いつつ、結局即開封。

買・即・飲のスタイルなわけです。

簡単なようで難しいことよ

この店でしか買えない上、ちょっと面白いお酒が飲めるっていうので結構酒屋さんPBは僕好きなわけです。

さて、PBと言えばもはやスーパーでは当たり前になりました。

アパレル業界では25年ほど前セレクトショップブームがあり、そこから各セレクトショップもPBに力を入れました。

資金力がついたのと、利ザヤがいいからですね。OEMであれ、ODMであれ、PB受託側も発注に対して生産すればいいし、買取をしてくれるということで在庫リスクないというので、セレショPBは一気に広まりました。

セレクトショップのタグが付くだけで、受託側同一商品でも1000円、2000円単価が高くなってたりするわけですから、そりゃウハウハです。

ちなみにそういうこともあり、ブランドネームタグというのは滅茶苦茶大事で、最後のタグだけは自社でつけるってところもあります。

消費者側もお洒落なセレクトショップで、NB(ナショナルブランド)より安いアイテムが購入できるってのんで、とにかく流行ったわけです。

それというのも、BEAMS、SHIPS、UNITED ARROWS、nano univers、JOURNAL STANDARD・・・といったセレクトショップがカリスマ的な人気を誇ったことが大きな要因でしょう。

そもそもでいえば、普通に小売店なのですが、アパレルに限って「セレクトショップ」という拘ってる感がでたネーミングは妙技と言えましょう。

話を酒屋に戻すと、近年では「はせがわ酒店」、「いまでや」、「君嶋屋」など多店舗展開する特約店が増えてきたように思えます。

都内複合施設などにも出店しており、一昔前では考えられないほど、お洒落になっております。

いつぞやのセレクトショップブームを思わせます。

こういうお店は売り場の魅せ方も良く、非常に楽しい。そして同時に売り場好きとしては「やっとかぁ」という気持ちもあります。

お酒・・・特に日本酒とお洒落って非常に遠いものに思われておりました。

良くも悪くも鬼殺しのパッケージを想像すればさもありなんといったところです。加えてそんなパック酒がだただ棚に陳列されている姿・・・僕はあれが愛おしいですけど。

しかし、特にここ最近は流れが変わってきて、仙禽×UNITED ARROWSコラボもあったりとそれこそセレショブームの時に青春時代を過ごした僕としてはグッとこざる得ないコラボもありました。

アパレル業界はもうしばらく前から不景気で、アパレル単体での力が弱くなっており、ライフスタイルでの提案というものが叫ばれております。

当然、衣食住と言えど、安価でそこそこな服も増えた現代日本においては、お洒落というのは嗜好品になってきておるわけです。

そこでいえば、嗜好品同士、新たな価値観の創造という意味でも仙禽×UNITED ARROWSコラボは非常に面白い試みだったなと思います。

この流れでアパレルなどの売り場や接客のノウハウを酒屋さんに伝わればもっと面白いものになるのではないかなと思います。

仙禽×UNITED ARROWSコラボといえば、販路は仙禽のECサイトとUNITED ARROWS店舗でした。ここら辺も非常に興味深いです。

ECサイトなどで販路が拡大し、SPAともいえるような酒造による直販など新たな流れが出てきました。

お酒好きとしてはそれもまた楽しいわけですが、同時に酒屋好きとして、PBだったり売り場だったりと買う体験の楽しさも味わいたい。

はせがわ酒店が東京駅でどぶろくを作ってたりとまだまだ酒屋も面白くなってきているので、これからも酒屋でお酒を買いたいなと思います。

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