見出し画像

14,車内焼身自殺。丸焼けの焼死体を抱きしめた時の感触はどんなものだったか

私たちが現場に着いた時は、消防がまだ全力の放水をしていた

車から立ち上る火柱、時折バチっバチっと何かが弾ける音もしている

そしてその中で人が死んでいた

ようやく鎮火されると、私たち刑事課員はやりたくないがやらなくてはいけないことが始まる

車外からでもよく見えた

車内の後部座席に人間の形をした真っ黒な塊が

そしてこれを車外に出す役目を仰せつかってしまった


現場は自宅前の草むら

「車が燃えている」

早朝の110番通報から始まった

現場周辺は家屋が点在する水田や農村地帯。かなり田舎の一角

学校の校庭くらいの広さはある草むらで、車が大炎上していた

車は社用にも使われるようなステーションワゴンで、後部座席には大きな荷物用フラットスペースがあった


消防のおかげで車内に入る前にすでにボロボロ



消防の大量放水により車両の周辺は水浸しだった

水たまりというより池の中に車が水没していた
タイヤの半分くらいは水没している

地面はドロドロの泥まみれ

消防は長靴だからいいけど、私たち刑事課員は普通の靴だ

車に近づいた時にはすでに靴の中までグッショリだった

靴と靴下が濡れているのは非常に気持ち悪い 

ゲリラ豪雨などのに降られたことがある人はわかるはず

あれは不快だ

セックスでパンツを脱がそうとした時にはすでにグッショリになっているのは嬉しいが、靴の中がグッショリなのはすぐにでも代えたいものだ

しかしこの時はそんなこともできるはずはない

このグショグショの靴のまま、長く苦しい戦いに突入した


車内をのぞくと・・・炎と水による凄まじい光景が・・

車のドアを開けて車内を見るとそこはすさまじい光景だった。

ここから先は

1,765字 / 1画像
最初のnoteにタイトル一覧を載せてあります。 1、記念すべき1体目は飛び散った肉片 2、死体なのに体内から音が。その音の正体は 3、初めての腐乱死体。腐乱死体とはどんな死体なのか 4、自殺と断定するには謎が残った白骨死体 6、一家全焼火災の焼死体と怪奇電話 11、傷害致死。飛び散った血痕のDNA結果はまさかの 15、解剖。そこで刑事が見るもの、聞く音、感じる匂い。 など。 15本は現時点ですでに決定しているnote。今後追加する場合もあり。 一度購入してもらえれば、すべてのnoteが読めます。

刑事課の時の死体現場のリアル話。 刑事の死体現場とはどんなものか、死体現場での刑事たちの本音とは ドラマや小説のようなファンタジーは一切な…

いただいたサポートは、今後の情報発信のために活用させていただきます。どうかよろしくお願いします