動物の物語~太郎編⑨~


いつの間にかランが妊娠していて

太郎の弟が生まれた。太郎も、こんな時期があったんだなぁぁぁと思いながら仔犬を抱き上げた。

かわいい♡ 

真っ黒だから、雄犬が黒かったんだろうw 

子育て慣れしたランは時々仔犬を置いて出かけていた。


小田さん曰く、

牧場の近くの民家にご飯食べに行ってるとかw 


何軒か食べ物をくれる家があり

牧場ではご飯(ドックフード)食べるのを見た事が無かった。さすがラン……軒先でちょこんと座り、餌をねだることなく、大人しく待ってるんだと思う。。。 


初めて見る仔犬に興味深々の太郎と花子。

他の犬達が、ちょっかい出さないのは

ランの躾が良かったからだろう… 上手く育てていた

また牧場に犬が3匹増えましたw


 昼休みに

眠くなかったので早めに部屋から外に出て

牛の見回りをしていたら、太郎と花子とクロが一緒に着いてきた。


いつも山に駆け上がってくけど、何かあるのかな?! と

興味が湧き、皆んなの後を着いていく事にした。


山の方へ…

枝を避けながら進む。

犬サイズだから、這いながら進む

ゴロゴロした石がたくさんあった。足場が悪い

トゲトゲした野薔薇や巻き付く枝が道を塞ぐ

そして…けもの道が トンネルみたいに続いてる(汗) 

あ、トトロの森みたいな感じです。


時々、太郎が振り返って待ってくれてる

「こっち、こっち」と言われてるみたい。


頑張って進んで行くと


綺麗な湧き水が!! チョロチョロと流れていた


太郎、花子、クロが湧き水飲んでる(˶ ̇ ̵ ̇˶ )

 あ、いーな。


こんな風に、いつも山に行って遊んでるんだ!! 


まだまだ先に行くから、着いて行ったら… 


向こうの山々まで見えた。

凄い見晴らしの良い景色が目の前にあった! 


花子が、私の横に座り

顔を上げて、ちょこんと座り風の匂いを嗅いでる。


爽やかな風が吹き、自然を肌で感じる。


なんだかこの場所だけが

時間がゆっくり流れている気がする… 


昔、感じた事ある異空間だった。


何も考えず、風が頬に当たり、


ただ空気をたくさん吸い込む。


時間にも…縛られない。


人が不自由なのは、自分で自分を不自由にしてるだけなんだろうなって感じた。


世の中で1番美味しいのは

澄んだ水と空気だと今でも思う。


太郎と目が合うと、しっぽを振ってきた。


クロが「良かった?」という顔をしていた。


「連れてきてくれて、ありがとうね」と3匹をなでなでした。


自由とは シンプルに

こういう気持ちになれる事 なんだと思った。


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続く。

ありがとうございます( ´ ▽ ` )ノ