弱視とは、眼鏡やコンタクトレンズを使っても視力が出ない状態を指す医学的な用語です。弱視にはいくつかの種類があり、原因や症状、治療法も異なります。弱視の診断基準は、医学的、社会的、教育的にも流動的であり、一様に定められているわけではありませんが、一般的には以下のようなものがあります。

• 医学的弱視：6-8歳くらいまでに脳が適切な視覚刺激を受け取ることができないと生じる弱視のことを指します。治療により改善することが多いため、早期発見がとても大切です。医学的弱視には、不同視弱視、屈折性弱視、斜視弱視、形態覚遮断弱視などの種類があります 。

• 社会的弱視：目の病気によって生じた回復困難な視力障害のことをいい、盲や弱視を含めてロービジョンともいわれます 。

• 教育的弱視：通常の教育を受けるのが困難なほどの低視力のことを指します。文部科学省は、両眼の視力がおおむね0.3未満のもの又は視力以外の視機能障害が高度のもののうち，拡大鏡等の使用によっても通常の文字，図形等の視覚による認識が不可能又は著しく困難な程度のものと定義しています。
  弱視の診断は、眼科医による精密な検査が必要です。視力検査、屈折検査、眼位検査、眼球運動検査、眼底検査、両眼視機能検査などが行われます 。弱視の治療は、原因に応じて眼鏡の装用、眼帯の使用、薬剤の点眼、手術などが行われます 。弱視は、視覚感受性期（6-8歳）を過ぎると治療の効果が期待できなくなるため、早期に発見し、早期に治療を開始することが重要です 。.