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#06 起業して最初に行ったこと「顧客100人ヒアリング」-part2 ”わくわくシニア”とは?

こんにちは、「もっとメイト」のあかぎです。

本日は、創業時に行った「100人ヒアリング」から定義したわくわくシニアについてお話しします。

今の弊社の目標は、わくわくシニアを一人でも多く増やすことです。また、日本のシニアの方全員がこのわくわくシニアになることが私の夢です!ぜひ、ご一読下されば嬉しいです。

「100人ヒアリング」の詳しい方法や学びは一つ前の記事をご覧ください。

わくわくシニアとは?

わくわくシニアとは「自発的にやりたいことが生まれ行動しているシニアの方」と定義しております。具体的には、日頃から「〜したい!」「〜食べたい!」「〜行きたい!」といった願望や希望(WANT)があり、実行している人を指します。
このわくわくシニアは、「健康」「経済力」「居場所」「自尊心」の4つの要素を充足している必要があると考えています。

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一つずつ見ていきましょう。
第一に「健康」。これは、心身ともに不自由ない状態を指します。ヒアリングをして痛感したことは本当に、年齢ではなく個人差が大きいことです。90代で軽快にお話しされる方がいる一方で、60代で足腰が弱まり不安を抱えている方もいらっしゃいました。言わずもがな「健康」は資本であり「わくわく」に影響すると考えます。

第二に「経済力」。これは、お金に不安がない状態を指します。老後の貯蓄額が話題になっている昨今ですが、私のヒアリングでは、貯蓄と年金に応じた生活を謳歌されている方が多いという印象を受けました。「わくわく」の阻害要因にはなりにくいと考えています。

ここからが重要です。

第三の「居場所」。これは友人・家族がいて、孤独を感じていない状態を指します。ヒアリングをして、孤独を感じているシニアの方が約6割と多いことに衝撃を受けました。具体的に下記のようなことを伺いました。

<「居場所」があるシニアの方>
80代女性・・・お友達とお茶をしてきたところよ。お友達とおしゃべりしている時間が一番楽しいの!
<「居場所」がないシニアの方> 
70代男性・・・日課は映画を見ること。週に一回のシニアサークルが唯一の楽しみ。そこに行かないと声帯を使う機会がない。

実際に、年齢を重ねたシニアの方は、多くの経験や知見から頑固になるため、若い人に比べ対等な人間関係を作るのが難しいそうです。特に男性は、女性よりも社交性が低く友人関係を作るのが苦手な方が多いそうです。

第四の「自尊心」。自分の存在を価値あるものとして肯定する心を指します。「居場所」同様、自尊心が低く「家族や社会の迷惑になりたくない」と考える方がとても多くいらっしゃいました。

<「自尊心」があるシニアの方>
80代女性・・・趣味の華道を30年続けて今は先生をしているわ。こんな歳まで誰かに必要としてもらえるなんてすごく嬉しいこと。絶対に健康でいなくちゃ!
<「自尊心」がないシニアの方>
80代女性・・・最近はとにかく忘れっぽくて。家族にバカにされるのよ。家族のお荷物にならないように必死よ。

実際に、シニアは、体力や精神力、脳などの衰えを感じる機会が増えるため、自尊心を保つことが難しいそうです。また、退職により社会的地位や肩書を失い、社会貢献につながる社会的役割を失うため、自尊心の低下を経験しやすいようです。

以上のように、一見お幸せそうに見えても、実は孤独を感じている方や、自信がなく後ろ向きなシニアの方は多くいます。

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また、例えば「健康」に問題が生じても、

80代女性・・・去年圧迫骨折してしまったのだけど、お友達との旅行に行きたくて、リハビリ頑張ったのよ!

のように、「居場所」や「自尊心」が回復の後押しをしてくれることも、ヒアリングから見えてきました。

以上のことから、私はわくわくシニアの4つ要素の中でも、「居場所」や「自尊心」が重要だと考えており、弊社が運営している「もっとメイト」もこの2要素にアプローチしています。
シニアの方にとって、信頼できるパートナーとなることで「居場所」を創造し、楽しく豊かな時間を共に過ごすことで「こんなこともできた!私はまだまだいける!」と思っていただきたいと考えています。

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長生きの秘訣は、恋人

以前、とってもパワフルな当時100歳のシニアの方に「どうして、そんなに若々しくいられるんですか?」と伺ったところ、「長生きの秘訣は、恋人だよ」とおっしゃられました。「え!?恋人いるんですか!?」と驚いて聞いてしまいましたが、真意は異なりました。
恋人とは、信頼できる相手のことを指すそうです。互いに信頼しあっている人がそばにいれば、安心もできるし、相手のためにも元気でいよう!と思うそうです。

この話を伺い、ちょっぴり自分の考えに自信が持てました。

わくわくシニアを定義してよかったこと

事業推進の観点で、定義してよかったことは下記3つです。

1つ目が、第三者に伝わりやすい。シニアのお客様、お客様の家族、また弊社を応援してくださる方に、ビジョンや事業内容を説明する際に共感をいただきやすいです。
2つ目が、軸がぶれない。起業後落ち着くまでは、どうしてもサービスが変容します。迷った時「わくわくシニアこれで増える!?」を自分に問いかけることで、大事な軸をぶらさずにすみます。
3つ目が、問い立つので打ち手が明確になる。前述のように、わくわくシニアを増やすためには、信頼していただく必要があります。「信頼いただくためには何をすべきか?」と問いが明確になったことは、人事評価や行動規範を検討する上でもプラスだと思っています。

魔法の言葉「ありがとう」

最後に、大変烏滸がましいとは思いつつも、私が日々の仕事で感じていることをお伝えします。ぜひ日頃からご高齢のお父様・お母様、または、お祖父様・お祖母様に「ありがとう」と積極的に伝えてみてください。
「ありがとう」は、シニアの方に「自尊心」と「居場所」を感じてもらうための魔法の言葉です。


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